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最高裁の罠/志岐武彦、山崎行太郎

2013.03.04   CULTURE | BOOK

K&Kプレス
1,575yen

 国家は国民に対して忠実であり、全てのシステムはガラス張りで運営されている——そんな幻想を信じる者は、もはやいないだろう。我々は我々の与り知らぬ力によって運営されているシステムの上で、薄氷の平穏を日々享受している。2007年に稼働したウィキリークスはそれを世界規模で暴きたて、3・11の原発事故は我々の生活のすぐ隣に隠されていた危険を否応なく眼前に突きつけた。我々が変化を望み、勇気ある人々(それはあなたかもしれない)の行動があれば、目に見えぬ力が跋扈する暗渠に日の光を招き入れることはできる。一部で「検察の暴走」とも呼ばれた「小沢事件」の裏で蠢いていた“最高裁事務総局”に果敢に挑んだ本書もまた、そういった勇気ある行動の記録である。我々はここに描かれた「三権分立の神話の崩壊という現実」を、しかと受け止めなくてはいけないのだ。(Asagaya/Loft A:前川誠)

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