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ジャンゴ 繋がれざる者/クエンティン・タランティーノ(監督)

2013.02.05   CULTURE | MOVIE

3月1日から全国ロードショー

 タランティーノの最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』はタイトルからも明らかに『続・荒野の用心棒』などのマカロニウェスタンを想起させる映画である。しかし前作『イングロリアス・バスターズ』でも戦争映画を期待させながら、戦場はほとんど描かなかった。本作もそのタランティーノの「すかし」が存在する。今回はマカロニかと思いきや主人公、ジャンゴは黒人と言うことで、南北戦争前の南部の黒人の搾取の実態を描いた『マンディンゴ』等の黒人奴隷モノの影響が濃厚である。近年のタランティーノ作品は以前の『キル・ビル』などの元ネタ満載で整理せずに好きな物をぶち込んだだけの映画作りとは異なり、明らかに調理の仕方が上手くなってきているように感じられる。それはつまり、元ネタなど知らなくても純粋に映画として楽しめる、と言えよう。純粋に自由を求めるジャンゴの戦いを楽しめる。ディカプリオの白人バカ地主の演技も必見だ。(多田遠志)

※2月12日にロフトプラスワンで関連イベント有り

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