マンガ家・古泉智浩が主催するショートムービーワークショップ「よるのひるね映画研究会」(略して、よるひる映研)の存在を知ったのは1年半前ぐらいだろうか。知る人ぞ知る阿佐ヶ谷のサブカルカフェ「よるのひるね」を会場にして、漫画家や出版業関係者が集まり、全員がそれぞれ監督として短編映画を撮ってしまうというワークショップがよるひる映研なのだ。自分が監督以外の時は、助手やカメラマン、キャストもやるという文字通り映研的なノリなのだが、遊びにしてはみんな気合いが入りすぎていると評判だった。映画の基礎を学ぶよりも先に、まずは作品を完成させるということに主眼を置いているので、技術よりもパッションが優先され、できあがった作品は(漫画家が多いというのもあってか)どれも秀作・傑作揃いなのだ。このDVDブックはよるひる映研の第1期から4期までの傑作集で、観ると必ず自分も映画を撮ってみたくなるはずだ。そう、映画って誰でも撮れるんですよ。(加藤梅造)