常に市井の中で人間を撮り続ける写真家・吉永マサユキの写真展「SENTO」が開催される。運送屋、ホステス、ドラァグクイーンから右翼まで様々な集合写真を撮った『若き日本人の肖像』、暴走族のありのままの姿を撮った『族』、在日アジア人の生活を撮った『ニッポンタカイネ』など、吉永氏の作品にはどれも、被写体の姿と共に人間の感情と温度が写真の中に写し込まれている。今回展示される「SENTO」は90年代、彼がアシスタント時代に大阪の銭湯で撮影した作品。様々な人々が集まる銭湯という社交場に着目し、そこに集う市井の人々に目を向け撮影したものだ。吉永マサユキの原点とも言える今回の展示を是非、実際の目で見て、感じて欲しい。