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トップレビューナチス、偽りの楽園-ハリウッドに行かなかった天才-

ナチス、偽りの楽園-ハリウッドに行かなかった天才-

2011.04.12   CULTURE | MOVIE

監督/脚本:マルコム・クラーク
4月23日(土)より、新宿K's cinemaにて緊急公開!

10年前に亡くなったマレーネ・ディートリッヒの「嘆きの天使」で共演した俳優カート・ゲロン(1944没)のドキュメント映画。第二次世界大戦前のドイツで活躍しており、映画監督もしていたが、ゲロンはユダヤ人で、ナチスが政権をとった時にフリッツ・ラングはアメリカに行くが、ゲロンは、楽観的でありチャンスを逃す。ひたすら芸人根性で、ベタな時代遅れな芸をする。当時ナチスドイツ軍は破竹の勢いでチェコを占領して、テレージエンシュタット(所謂ゲットー)で、ゲロンは、凄まじい生活を一般的な人と暮らす。しかし、国際赤十字社を騙す為にゲロンは、ちゃんと元気で暮らしていますとプロパガンダ映画を撮る事になる。国際赤十字社は見事に騙されてしまう。映画を撮るか、撮らなければ死が待っている。恰幅の良かったゲロンは、ノルマンディー作戦でもまだ監督をして、痩せてしまう。非常に重い内容であるのです。アラン・ルネの「夜と霧」が好きな方は是非観てもらいたい作品である。


著 松本章(音楽・ふーてんき)

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