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REVIEW

FREAKOUT

2011.02.07   CULTURE | MOVIE

2011年3月5日(土)より
新宿K's cinema、渋谷UPLINKにてロードショー公開
(C) TRICKSTER FILM

映画『FREAKOUT』(矢口将樹監督作品)は、知的障害者をフロントマンにする自由な即興音楽バンド・ギャーテーズを追いかけたドキュメント映画なのです。弘願寺の二代目住職大龍は、元ロッカー。弘願時は知的障害者を仏とする個性的な寺なのです。個性的な清僧(知的障害者)と、喧嘩したり、笑いあったり、バンドをしたり静かな日常をおくっていたのです。高橋ヨーカイ(ex.裸のラリーズ)が、大龍の過去と現在を微笑みながら語るのです。2002年に10年振りに大龍の恩師であり創設者の韓国人和上がニューヨーク(キリスト教を学びにいった)から帰国したのです。寺の再建の問題とか、戦中差別を受けた和上は、ギャーギャー騒いでそれが仏教なんか!! と激昴するのです。えーーうっそ!!(撮影者も大変そうな)と心が動くハプニングが映っているのです。歴史の認識のどうしようもない問題が勃発するのです。

バンドするのか? 坊主やめるのか? 清僧も必死に考えそして生きる。兎に角個性的な出演者でまさにアウトロー・オブ・アウトローを撮った作品なのです。撮影時は2002年、日本では拉致の問題で盛り上がっていて、デリケートな政治的な問題もあったり、大切に三年かけて矢口監督は編集したのでした。

今更、拉致の問題か……と思ってる人ほど観に行って欲しい映画である。知らないより知った方が良いのだ! 音楽は自由だし、音を楽しむ! 音楽は自由なんだ! と再確認できたのです。そして生き抜く、ヤリキルのが大事である事を学べた大切な映画であるのです。

この映画公開を機に、ギャーテーズは再始動したみたいで楽しみがまた増えるのでした。きっとバンドはライフワークなんだろうなーと思ったのでした。鬼才・故石井輝男監督の愛弟子矢口監督の放つ、力のある濃密な作品なのです。きっと観たら語り合いがとまらない超力作なのだ!

著 松本章(音楽・ふーてんき)

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