最近はすっかり気合いの入ったホラー映画の公開も少なくなりました。勢い過去の名作をシコシコDVDでウチで見ないとならん悲しい現状ですが、そんな中この「悪魔の墓場」のような隠れたゾンビ映画の傑作が再び見られるのは久々の朗報でしたね。しかもTV放映時の日本語吹き替え版など特典も満載。ロメロゾンビには当然影響を受けて居るのですが、イギリスの田舎町がゾンビで地獄絵図になる様を量より質でガンガンきます。ゾンビの頭数は少ないがグロと雰囲気で見せてくれます。ゾンビモノと言えば「文明批判」がセットですが、本作も70年代当時の環境破壊批判（ゾンビ発生の驚愕の理由！）や、意味なく登場する平和を訴えるストリーキング等が挿入されます。そんな中「麻薬もゾンビも皆今の若いもんの仕業だ！」と断定する鬼警部とゾンビの対決こそが、現代にも繋がる世代間断絶を良く表してると思いますよ。（多田遠志）

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