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トップレビュー殺人者はいかに誕生したか / 長谷川博一

殺人者はいかに誕生したか / 長谷川博一

2011.01.11   CULTURE | BOOK

新潮社 / 1,600yen

 ずっと知りたかった前上博・元死刑囚(自殺サイト誘い出し窒息連続殺人者、刑は執行済み)の生育歴が詳細に出ていてとても深く得心... 「性別無関係に白いソックスに興奮」「窒息を見る/させることでしか性的快感がない」余りに特異な性癖が非常に気になっていたもので。著者は虐待や人格問題などを専門とする臨床心理士で犯罪者の「親との関わり』を非常に重視する。前上については語弊があるが私自身の生育歴、成人後、内心抱える違和感に非常に通じるものが多く正直ぞっとした...自分と犯罪者、彼我を分ける薄膜は何かいつも探しているので。「裁判は量刑を決める場であり真実の追求に重きは置かれていない」という指摘に目鱗。最後の逸話が無名だが一番凄い、怖い。そのほか宅間、宮崎、加藤、金川、鈴香...らとの面会、書簡やりとりの記録。宅間が著者に書き込みだらけの本を託したり田嶋陽子が宅間に自著差し入れてたり!(尾崎未央)

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