さっさと世界に出ろ、コノヤロー!!
今の時代で「エグザイル」といえばお兄系ジャニーズのような集団を思い浮かべる人もいるかもしれないが(別に嫌いではない)、僕にとっては8年ぐらい前からずっとロバートハリス、この人そのものであった。現在は作家、ラジオパーソナリティなど、かっちょいい大人として活躍する彼の、若かりし頃を綴った物語。ヒロポン中毒者が寝そべる場所で幼少期を過ごし、高校生になるとツイストを踊り、ヒッチハイクで日本を旅していた彼に時代の波は襲い掛かる。今ではあまり聞かれない言葉(マリワナ、LSD、アングラ劇、フーテン、そしてラブ&ピース)が普通に使われていた1960年代後半、彼はシベリア横断の旅にでる。もーそこからはぐちゃぐちゃ。松田優作の「なんじゃーこりゃー」ばりに、僕の知らない、知らなさすぎた世界ばかり。なんてったてふり幅がすごいっす。旅人だけあって色んなとこに住み、様々な人間とドラックやギャンブルにまみれたかと思えば、鬱になりセラピーで復活した後セラピストにまでなり、シャバに出てからはシドニーでサロン&ブックショップのエグザイルスをオープン。心の浮浪者のたまり場ならではの「思想のビックバン」のような話しが繰り広げられたのだろう。あー思えば僕はこの本に人生を変えられたのかもしれないなー。最後のオスカーワイルドの言葉。サイコーです。読んで確認してみてはいかがでしょうか??(LOFT/PLUS ONE:向祐輔)