吉田悠樹(二胡)、牧野琢磨(ギター)、服部将典(コントラバス)、中尾勘二(管楽器、ドラム)の4人から成るインストゥルメンタル・バンド、NRQ。
メンバー4人だけで制作するつもりが、最も大がかりな作品となってしまった2018年発表の4thアルバム『レトロニム』のLP化が決定。2026年3月4日(水)に発売される。
バンド史上最多のオーヴァーダブにくわえて、過去最多のゲスト・ミュージシャン(エマーソン北村、おきょん、遠藤里美、谷口雄、王舟)の参加により、奇妙で美しいNRQの音楽がよりいっそう振り幅の広い豊かなものとなった傑作。
録音&ミックスを手がけた大城真が、経験に裏打ちされた見事な手腕ですべてをまとめ上げ、原真人がマスタリングを施し、極上のサウンドを演出した。
イラストレーター/デザイナーの矢島一希が手がけた鮮烈な印象を残すアートワークも、LPサイズになってインパクト倍増。
コロナ禍を経て“在宅”プレイリストに載ったことにより、現在Spotifyで93万回再生を記録している楽曲「在宅ワルツ」も収録。
レトロニムのこと
「Retronym レトロニム」という言葉があることを初めて知ったのは、仕事でペンギンのことを調べていた時でした。曰く、今現在地球上にいる“ペンギン”とは本当は“ペンギン”ではないのだと。かつて地球上にいたオオウミガラスという鳥を人類は“ペンギン”と呼んでいて、今現在我々が“ペンギン”だと認識している鳥群はオオウミガラスに似ていたことから“ペンギン”と呼ばれるようになった。しかしオオウミガラスが絶滅した今となっては“ペンギン”という呼び名は我々が知っている“ペンギン”だけを指すようになってしまったのだと(さて何回ペンギンって言ったのでしょう?)。この話には静かな興奮を覚えました。我々が連環だと思っているもの、連環に似ているもの、継承あるいは一部継承を伴う断絶、そして断絶。それらを表す別の名前があると思ったからです。今回レコード化するにあたり、収録時間の関係から1曲省きました。驚いたことに、曲数を減らし、曲順を並び替えて頭から聴き返すと、アルバム全体が新鮮な響きをもって立ちあらわれてきました。記録されているものが単に楽音だけではなかったということも──判っていたつもりなんですが──身をもって解りました。皆様にも新しい体験としてこのアルバムを楽しんで頂けたら、バンド一同大変嬉しいです。制作に関わって頂いた方々には改めまして深く御礼申し上げます。何より聴いて頂いたあなたに、ありがとうございます。(牧野琢磨)
商品情報

NRQ『レトロニム』
発売日:2026年3月4日(水)
商品番号:PLP-8309
フォーマット:LP
価格:定価:¥4,620(税抜¥4,200)
初回生産限定盤
【収録曲】
A1) ADHD
A2) 三鷹の人
A3) 在宅ワルツ
A4) タト
A5) Caminando Despacio
B1) ナイトほ~ク
B2) 小踊りぐらいは
B3) Gauche
B4) ロソロソ














