女優・林由美香の没後20年特集上映『由美香、キミは天然色!!』が6月27日(金)よりラピュタ阿佐ヶ谷で開催される。
2005年6月、誕生日の1日前に急逝した、林由美香。
1989年にアダルトビデオ界に彗星の如く現れ、そのアイドル並みのルックスで人気を集め、その後、ピンク映画、オリジナルビデオ、グラビアなど多くの作品を残してきた。その数は映画だけでも200本を超えると言われている。
今回はその多くの出演作の中から、代表作とも言える『たまもの』(ピンク映画タイトル『熟女・発情 タマしゃぶり』2004 / いまおかしんじ監督)のほか、ピンク四天王と呼ばれた、瀬々敬久、佐藤寿保、サトウトシキ等の監督作品から2000年のカンヌ国際映画祭【ある視点部門】に選出されたNHK製作のハイビジョンドラマ『日曜日は終わらない』(1999 / 高橋陽一郎監督)まで、21本の映画を集め、誕生日である6月27日から2カ月以上の長さで特集上映を敢行。
▲『日曜日は終わらない』(1999年)
▲『たまもの』(2004年)
このたび、本特集上映のポスタービジュアル、出演作の場面写真が解禁。合わせて関係者のコメントも到着。
由美香と同世代で共演も多かった川瀬陽太は「デタラメで縦横無尽の活躍をし、突然僕らの前から消えたひと。由美香はいつだってスクリーンに居る」と、その煌めきを讃え、ピンク映画として撮られた後に『たまもの』のタイトルでユーロスペースにて上映し、注目されたいまおかしんじ監督は撮影時を振り返り、「林さんは神懸かっていた。奇跡はいつどこで起きるか分からない」とコメント。
同作品で共演した、吉岡睦雄は「『たまもの』で初めてお会いして、いまおかさん、川瀬さんと由美香さん家に呑みに行ったりして(中略)別の現場でまた一緒になって、『むつお!』って呼ばれるのが嬉しくて」と、愛らしいエピソードを明かし、デビュー当時の1989年に出会い、「初顔合わせの時、『世の中にこんなカワイイ子がいるんだ!』と驚いたという、渡邉元嗣監督は「林由美香は永遠の《マイ・スイート・ハート》!」と宣言。
2011年に公開された平野勝之のドキュメンタリー『監督失格』で林由美香を知った人も、全く知らないという世代も、この機会にスクリーンで出会えるチャンスだ。
関係者コメント
川瀬陽太(俳優)
もう、若い子たちは彼女を知らないひとが殆どなのだろう。セクシー女優なんてあいまいな表記など存在しない「AV女優」としてキャリアをスタートさせ、程なく成人映画、一般作に至るまでデタラメで縦横無尽の活躍をし、突然僕らの前から消えたひと。由美香はいつだってスクリーンに居る。
いまおかしんじ(映画監督)
『たまもの』の現場でたまたま早く終わったので、明日のリハーサルでもしますかってなって、アパートでテストを始めた。
林さんの様子がおかしい。固まったまま動かない。「どうしたの?」って聞いたら「何か抜けちゃったみたい」って泣きそうな顔で言う。それでリハーサルを中止した。翌日の本番、林さんは神懸かっていた。奇跡はいつどこで起きるか分からない。
吉岡睦雄(俳優)
『たまもの』で初めてお会いして、
いまおかさん、川瀬さんと由美香さん家に呑みに行ったりして、
一緒に広島横川シネマの『たまもの』上映に伺って、お好み焼き食べて、宮島に遊びに行って、
別の現場でまた一緒になって、「むつお!」って呼ばれるのが嬉しくて。
堤防でお弁当を食べる由美香さん。ボーリングをする由美香さん。
変なポーズする由美香さん。海辺ではしゃぎ回る由美香さん。
『たまもの』 スクリーンに映る由美香さんを是非観て欲しい。
渡邊元嗣(映画監督)
「ナベさん! 由美香さんが死んじゃった・・・」 2005年6月29日早朝に半泣きの風間今日子からの電話で起こされた。何を朝っぱらから訳の分からんコトを…半信半疑ですぐに国映のおネエちゃんに電話する。「最近ダイエット薬を服用していて、かなり激ヤセしていた」と、おネエちゃん。頭の中で1989年6月に宇宙企画で撮ったAV『海辺のロマンス』で由美香が浴衣を着て花火をしている一場面がふっと蘇った… その初顔合わせの時、「世の中にこんなカワイイ子がいるんだ!」と…(笑)それから数年後、ピンク映画で再会。それ以来、林由美香は永遠の《マイ・スイート・ハート》!
『由美香、キミは天然色!!』上映スケジュール
2025年6月27日(金)~9月2日(火)LATE SHOW|連日21:00より
※【 】は一般劇場公開時タイトル
【上映作品】
《ラピュタ阿佐ヶ谷》
『本番裏快楽』 監督:鈴木敬晴|6月27日(金)─ 29日(日)
『実録異常性犯罪 甘い罠』 監督:上野俊哉|6月27日(金)─ 7月4日(金)
『ペッティング・レズ 性感帯』【ナオミ】 監督:サトウトシキ|7月5日(土)─ 7月7日(月)
『最新!!性風俗ドキュメント』 監督:深町章|7月8日(火)─ 7月12日(土)
『痴漢電車 いやらしい行為』【誕生日】 監督:佐藤寿保|7月13日(日)─ 7月15日(火)
『本番実技 裂けちゃう』 監督:池島ゆたか|7月16日(水)─ 7月20日(日)
『ヴァージン・スナイパー 美少女妖魔伝』 監督:渡邊元嗣|7月21日(月)─ 7月23日(水)
『女痴漢捜査官 お尻で勝負!』 監督:渡邊元嗣|7月24日(木)─ 7月28日(月)
『痴漢電車 感じるイボイボ』【イボイボ】 監督:今岡信治|7月29日(火)─ 7月31日(木)
『痴漢教習所 握って!』 監督:坂本太|8月1日(金)─ 8月5日(火)
『発情娘 糸ひき生下着』 監督:吉行由実|8月6日(水)─ 8月8日(金)
『日曜日は終わらない』 監督:高橋陽一郎|8月9日(日)─ 8月13日(水)
『団地妻 不倫でラブラブ』 監督:サトウトシキ|8月14日(木)─ 8月18日(月)
『義母同窓会 息子を食べないで!』 監督:新田栄|8月19日(火)─ 8月/23日(土)
『濃厚不倫 とられた女』【ビタースイート】 監督:女池充|8月24日(日)─ 8月28日(木)
『熟女・発情 タマしゃぶり』【たまもの】監督:いまおかしんじ|8月29日(金)─ 9月2日(火)
《関連上映:ザムザ阿佐谷(ラピュタビルB1)》
『禁男の園 ザ・制服レズ』【わたくしといふ現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です】監督:瀬々敬久|7月4日(金)─ 7月6日(日)
『飯場で感じる女の性』 監督:荒木太郎|7月10日(木)─ 7月12日(土)
『SEXライフ 熱い夜に抱かれて』 監督:川井健二|8月1日(金)─ 8月3日(日)
『ヴァージン日記 指の戯れ』 監督:川井健二|8月8日(金)─ 8月10日(日)
『スチュワーデス 腰振り逆噴射』 監督:加藤義一|8月29日(金)─ 8月31日(日)
ゲストスケジュール
【トークイベント】
*印はザムザ阿佐谷、それ以外は全てラピュタ阿佐谷 / トークは全て上映後
6月27日(金)
21:00 『本番裏快楽』 カンパニー松尾
7月4日(金)
21:00 『実録異常性犯罪 甘い罠』 本多菊雄
7月5日(土)
19:20 *『禁男の園 ザ・制服レズ』瀬々敬久監督、佐野和宏、小林節彦
21:00 『ペッティング・レズ 性感帯』サトウトシキ監督、佐野和宏
7月12日(土)
19:20 *『飯場で感じる女の性』 荒木太郎監督、久須美欽一、梅沢身知子(演出助手)
21:00 『最新!!性風俗ドキュメント』 荒木太郎
7月13日(日)
21:00 『痴漢電車 いやらしい行為』 佐藤寿保監督、今泉浩一、伊藤清美
7月16日(水)
21:00『本番実技 裂けちゃう』 池島ゆたか監督、五代暁子(脚本)
7月19日(土)
21:00 『本番実技 裂けちゃう』 池島ゆたか監督、田口あゆみ
7月20日(日)
21:00 『本番実技 裂けちゃう』 池島ゆたか監督、五代暁子
7月21日(月)
21:00 『ヴァージン・スナイパー 美少女妖魔伝』 渡邊元嗣監督、螢雪次朗、工藤翔子、しのざきさとみ、泉由紀子
7月25日(金)
21:00 『女痴漢捜査官 お尻で勝負!』 渡邊元嗣監督、螢雪次朗、しのざきさとみ、工藤翔子、西藤尚
7月29日(火)
21:00 『痴漢電車 感じるイボイボ』 いまおかしんじ監督
8月2日(土)
19:20 *『SEXライフ 熱い夜に抱かれて』上映後:伊藤清美
8月8日(金)
21:00 『発情娘 糸ひき生下着』上映後:吉行由実監督、石川雄也、河名麻衣
8月15日(金)
21:00 『団地妻 不倫でラブラブ』上映後:サトウトシキ監督
8月23日(土)
21:00 『義母同窓会 息子を食べないで!』上映後:ほたる、なかみつせいじ
8月24日(日)
21:00 『濃厚不倫 とられた女』上映後:女池充監督
8月29日(金)
19:20 *『スチュワーデス 腰振り逆噴射』上映後:加藤義一監督、岡田智宏
9月2日(火)
21:00 『熟女・発情 タマしゃぶり』上映後:いまおかしんじ監督
※他ゲスト調整中。
林由美香没後20年特集『由美香、キミは天然色!!』
協力:国映株式会社 新東宝えいが株式会社 大蔵株式会社 新日本映像株式会社 国立映画アーカイブ 有限会社スタンス・カンパニー MAP