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トップニュースクラウトロックの巨星カン(CAN)、そのすべてを描いた大著の完訳刊行が実現。『すべての門は開かれている──カンの物語』として本日3月19日発売

クラウトロックの巨星カン(CAN)、そのすべてを描いた大著の完訳刊行が実現。『すべての門は開かれている──カンの物語』として本日3月19日発売

2025.03.19

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クラウトロックの巨星の軌跡を描いた大著『すべての門は開かれている──カンの物語』が3月19日(水)に刊行された。
 
20世紀でもっとも重要な実験的グループであるCAN。戦後ドイツという特殊な政治環境のなか、高度なクラシックの教育を受けたふたりのメンバーがドイツでは指折りのジャズ・ドラマーと出会い、そしてメンバーの教え子だった若いロック青年を誘って1968年にケルンで生まれたロック・バンド──その影響がポップの領域に浸透するのに20年を要したとはいえ、カンは、パンク、ポスト・パンク、アンビエント、エレクトロニカの直接的なインスピレーションの源だった。
 
関係者にできる限り取材し、同時に英国、ドイツ、フランスに残されたあらゆる資料を参照し、元『ワイヤー』の編集長が描いたカンの評伝。
 
カン誕生の背景にあった60年代ドイツのカウンター・カルチャー、元親ナチだった親の世代への強烈な反発心、テリー・ライリーやラ・モンテ・ヤング、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会とジョン・ハッセルとの出会い、シュトックハウゼンの教えとその人柄、カン結成以前のクラシック音楽家時代のイルミン・シュミットの作品、カンを名乗る前から映画のサウンドトラックを含むカンの全作品の詳細な解説、カンの当時の経済状況、ダモ鈴木やマルコム・ムーニーらの歌詞の考察、ダモ鈴木の国外追放騒動時におけるシュトックハウゼンたちの協力、カンはドラッグをやっていたのか、そしてメンバーたちの死別、等々……これ以上ないであろう完璧な「カンの物語」がここにある。
 
そして本書の第二部には、カンを尊敬するミュージシャンやアーティスト、あるいは盟友たちが集結し、カンや芸術についてイルミン・シュミットとともに語る。登場するのは、盟友ヴィム・ヴェンダースをはじめ、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピー、ポースティスヘッドのジェフ・バロウ、故マーク・E・スミス、カールステン・ニコライ、アレック・エンパイア、ピーター・サヴィル、ジョン・マルコヴィッチ等々。
 
2018年に刊行され、『ガーディアン』から「知的なバンドについての知的な本」と称賛された決定的な大著、待望の翻訳。未発表写真も多数掲載。
 
[プロフィール]
【著者】
●ロブ・ヤング:元『Wire』編集長。英国フォーク史を描いた『エレクトリック・エデン』をはじめ著者は多数あるが、最近は元ブラーのグラハム・コクソンの自伝にも寄稿している。
●イルミン・シュミット:カンのオリジナル・メンバーで、唯一の生存者。この本の二部にはイルミン・シュミットの日記、エッセイ、音楽論も収録されている。
【原書編者】
●マックス・ダックス+ロバート・デフコン:マックス・ダックスはジャーナリストで、アート・キュレイター。『Electronic Beats Magazine』と『Spex』の編集長も務めた。ロバート・デフコンは作家、アーティスト、そしてミュージシャン。2005年、両者でバンド、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの口述歴史『No Beauty Without Danger』を出版している。共にベルリン在住。
『すべての門は開かれている カンの物語』の第二部「カン雑考」は、ダックスとデフコンによる編集で、イルミン・シュミットとダックスによるインタビューなどが掲載されている。

商品情報

すべての門は開かれている──カンの物語

著者:ロブ・ヤング+イルミン・シュミット
訳者:江口理恵
発行:株式会社Pヴァイン
発売:日販アイ・ピー・エス株式会社
発売日:2025年3月19日(水)
判型:A5判上製
ページ数:480頁
定価:本体5,000円+税
ISBN:978-4-910511-88-7

[目次]
第一部 すべての門は開かれている

1 人造機械が見た夢(序章)
2 騒乱宣言
3 愚痴は発明の母
4 よりよい機材を備えた城
5 ロックに向けての最後の一蹴
6 火の盗人たち
7 33rpmの真実
8 深みに嵌って
9 魔女級の驚き
10 調和する音
11 霧のなかの彷徨い人
12 永久運動
13 危なげな着地
14 もっと欲しい
15 人工ヘッド・ステレオ
16 カンは自らを喰らう
17 最後の儀式
18 遠くに未来が広がっている

註釈
参考文献一覧
謝辞

第二部 カン雑考

登場人物

Ⅰ 手をテーブルの上に
Ⅱ 私の手記より
Ⅲ 風景に張り巡らされた、神経の鎖
Ⅳ 映画音楽
Ⅴ リュベロン

索引

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