戦争や疫病が現実として世界を震撼させている現代に、源氏と平家の相争った時代から800年の時を経て、まさに時代の要請によって息を吹き返した「平家物語」。TVアニメ、映画、舞台などあらゆる表現で、蘇ったこの軍記が人々の魂に響き魅了する中、7年前の幻のライブセッションをとらえた河合宏樹監督の最新映画『平家物語 諸行無常セッション』。

このたび、9月7日（土）から13日（金）まで新宿K's cinema にて全日イベント付1週間限定上映ほか、全国巡礼上映が決定。また、予告映像とポスタービジュアルが解禁、公式サイトにて古川日出男の特別インタビュー第2回（全3回）が公開された。

 

2017年5月28日、高知県・五台山竹林寺にて、小説家・古川日出男の声がけにより、サックス奏者・坂田明、ロックミュージシャン・向井秀徳（ZAZEN BOYS / NUMBER GIRL）が邂逅した一夜限りのライブイベント『平家物語 諸行無常セッション』が開催された。

 

映画『犬王』の原作、古典文学「平家物語」を現代語全訳（池澤夏樹＝個人編集 日本文学全集 / 河出書房新社）を完成させ、そのTVアニメ化で＜平家ブーム＞へと導く一人となった古川、以前より朗読と演奏で「平家物語」を翻案してきた坂田、音楽を通じて“諸行無常”を繰り返し唱えてきた向井の3人が交錯し、圧倒的な熱量のセッションを繰り広げた伝説の一夜。その幻夜を映像で記録したのは、七尾旅人『兵士A』や齋藤陽道主演のドキュメンタリー映画『うたのはじまり』など、人間の内面から溢れ出た音が世界や状況と交わるさまを作品にしてきた映画監督・河合宏樹。三者の重なり合う響きを最大限に引き出し再現した音響に葛西敏彦。

 

公開された予告映像では、僧侶たちの読経と鐘が響くと「祇園精舎の鐘の音を聞いてごらんなさい」と呼びかける古川の朗読がはじまり、3つの魂の祈りが重なり合う。リニューアルオープンした公式サイトにて公開となる古川日出男の特別ロングインタビューは、「諸行無常セッション」「平家物語」「朗読とドキュメンタリー」をテーマに掘り下げ、3回にわたり掲載。その第2回目が公開された（聞き手：九龍ジョー / 編集・ライター）。

 

64分のライブセッション映画『平家物語 諸行無常セッション』は、新宿K's cinemaでの限定上映を皮切りに、全日イベント付上映にて全国を遍路巡礼し、その祈りを、その土地にあわせた特別ゲストとともに行脚してお届けする。

公開初日の9月7日（土）には、古川日出男、坂田明、向井修徳、河合宏樹（監督）登壇が決定。時を超えて混沌の時代に唸りをあげる、念仏とも語り部ともいえる、三つの魂の咆哮のような祈りを体感していただきたい。

日程：2024年9月7日（土）〜13日（金）

会場：新宿K's cinema（東京都新宿区新宿 3-35-13 Showakan-Bld,3F）

料金（当日のみ）：一般1,800 円｜学生1,500円｜シニア1,200円

連日上映終了後、監督他ゲストによるトークイベント開催

初日9月7日（土）：古川日出男、坂田明、向井修徳、河合宏樹（監督）登壇決定

※トークの詳細は劇場ホームページ、『平家物語 諸行無常セッション』公式サイトでご確認ください。