山本精一が中心となって結成されたフォークロックバンド、羅針盤の『らご』と『せいか』が初アナログLP化、いずれも6月19日(水)にP-VINE RECORDSより発売される。
羅針盤『らご』
1997年にギューン・カセットからリリースされたアルバムを、スリーヴ・アートを変更し、同年、ワーナーから再発売されたファーストが待望の初アナログ化。
冒頭の「永遠〈えいえん〉のうた」から、山本精一がこれまでに見せてきた表現とは遠く離れたポップ・ソングが並ぶ。
耳への心地よさと皮一枚下にはヒリヒリとした緊張感が漲っている。むしろ、その人懐こさゆえに、聴き手の弛緩した意識の奥深くに忍び込むような、そんな歌たち。
プロコル・ハルムの名盤『ソルティ・ドッグ』収録曲「巡礼者の道」のカバー、「HOWLING SUN」も収録。思えば“うたもの”という不思議な新造語も、山本精一が歌いはじめたことに対応して急設されたものだったと思い知らされる。
【作品情報】
アーティスト:羅針盤
タイトル:らご
品番:PLP-8098
発売日:2024年6月19日(水)
定価:¥4,387(税抜価格¥3,980)
レーベル:P-VINE RECORDS
羅針盤『せいか』
山本精一が歌うバンド、としての機能から更に深化した2枚目待望のアナログ化。話し言葉のように作為のない歌声が、歌そのものに同化。ポップ・ソングをある種の擬態とするなら、このアルバムは完璧にその役割を果たしている。目を凝らしても輪郭を捉えることなどできない。
かといって曖昧とは無縁。ビーチ・ボーイズへの偏愛を感じさせる「せいか」から、ネオ・アコと呼んでは失礼なフォーク・ソング「アコースティック」、ニューウェイヴな「クールダウン」とまるで山本精一のリスナーとしての遍歴を追っているようでもあり。10分近くの大曲「カラーズ」にはドラマもなく、クライマックスも訪れない。が、一度この歌に囚われたら最後、永久に頭の中で鳴り続ける。
【作品情報】
アーティスト:羅針盤
タイトル:せいか
品番:PLP-8099
発売日:2024年6月19日(水)
定価:¥4,387(税抜価格¥3,980)
レーベル:P-VINE RECORDS