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ドキュメンタリー映画『飯舘村 べこやの母ちゃん─それぞれの選択』、予告編解禁

2023.02.01

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2011年3月に起こった福島第一原発の事故によって全村避難を余儀なくされた飯舘村を舞台にしたドキュメンタリー映画『飯舘村 べこやの母ちゃん』(監督:古居みずえ / 配給協力:リガード)が、2023年3月11日よりポレポレ東中野ほか全国順次公開となる。このたび、公開に先立ち、予告編が解禁された。
 

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© Mizue Furui 2022
 
今回、解禁された予告編では、牛を泣く泣く手放し、故郷に戻れる日を待ちわびる中島信子さん(「第1章 故郷への思い」)、牛とともに故郷を離れ、新天地で酪農を続ける決断をした原田公子さん(「第2章 べこと ともに」)、牛だけでなく、子どもや孫たちとの暮らしを奪われながらも、先祖代々の土地を守るために飯舘村へ戻る決心をした長谷川花子さん(「第3章 帰村」)という、3人の女性の姿を映し出す。
 
▼『飯舘村 べこやの母ちゃん─それぞれの選択』予告編
 

豊かな自然に恵まれた福島県相馬郡飯舘村。かつてはブランド牛の生産地として知られ、酪農も盛んだった。しかし、福島第一原発事故後、放射能汚染が懸念された飯舘村の牛たちは牛乳の出荷も、移動も、牧草地の草を食べることも禁止に。さらには、2011年4月に全村避難が決定。村民の多くが暮らしと生業を突然うばわれてしまった。2017年3月、帰還困難区域を除く全ての区域で避難指示が解除されたが、6年という年月はあまりに長く、帰村した村民は約2割にとどまっている(※2022年12月現在)。
牛を続けた人、やめた人。飯舘村を離れた人、戻った人。この間、一人ひとりが大きな人生の選択をしてきた。牛(べこ)とともに生きてきた母ちゃんたちも、どん底の思いをしながら、それぞれが悩み、苦しみ、ときには笑いながら生きてきた。
 

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© Mizue Furui 2022
 
その強さと逞しさに惹かれたのは、パレスチナの女性たちの取材を長年続けてきた古居みずえ監督。福島に拠点を構え、故郷、生業、家族のはざまで揺れる飯舘村の女性たちの心情を丁寧に記録。10年以上の撮影・制作期間を経て完成した、全3章・3時間に及ぶドキュメンタリーだ。

商品情報

飯舘村 べこやの母ちゃん─それぞれの選択

出演:中島信子 原田公子 ⻑谷川花子
監督・撮影:古居みずえ(『ガーダ パレスチナの詩』『飯舘村の母ちゃんたち─土とともに』)
編集:新谷拓治 整音:Cinema Sound Works Co.(渡辺丈彦)
製作:映画「飯舘村の母ちゃん」制作支援の会
配給協力・宣伝:リガード
2022/日本/180分/日本語/ドキュメンタリー
© Mizue Furui 2022
2023年3月11日(土)より ポレポレ東中野ほか全国順次公開

【現時点での公開劇場】
3月11日(土)〜17日(金)東京|ポレポレ東中野
3月10日(金)〜14日(火)兵庫|神戸映画資料館
3月12日(日)のみ 愛知|名古屋シネマテーク
3月18日(土)〜 神奈川|横浜シネマリン、大阪|シアターセブン
3月31(金)〜 福島|フォーラム福島
ほか、全国順次

「第1章 故郷への想い」
戦後、両親が開拓した土地で45年もの間、酪農と繁殖の仕事に携わってきた中島信子さん。手塩にかけた牛を泣く泣く手放し、隣市の仮設住宅に避難。週の半分、夫とともに飯舘村へ通いながら、故郷に戻れる日を待ち続けていた。年々募っていく故郷への思い、かつての暮らしへの郷愁。しかし、除染作業後も下がりきらない放射線量と、石まじりの砂が撒かれた畑を前に気持ちが揺らぎ始める…。

「第2章 べことともに」
酪農と繁殖農家としてたくさんの仔牛を育ててきた原田公子さん。仲間たちが廃業を選択する中で、自分の意思をつらぬき牛とともに新たな土地に移る。放射能の心配はなくなったが、新生活には別の不便や苦労も。時にぶつかりあいながら、夫と二人三脚で牛飼いの道を歩む公子さん。彼女が決して牛を手放さない背景には、事故当時に十分な世話ができず死なせてしまった牛たちへの後悔の念があった…。

「第3章 帰村」
酪農家として義両親と夫、息子家族の8人で暮らしてきた長谷川花子さん。息子家族と離れ、仮設住宅で義両親と4人暮らしに。飯舘村に帰りたい義母、花子さん夫妻に任せると言う義父、息子家族と一緒に暮らしたい夫。それぞれの思いが交錯する中、飯舘村への帰村を決意。先祖代々の土地と故郷を守るため、新たなチャレンジに取り組み始めた矢先、夫が病に倒れ…。

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