柴崎祐二・編著『シティポップとは何か』が4月21日に河出書房新社より刊行される。
シティポップは現在、国内外で空前のブームに沸いている。シティポップとはどのような音楽・文化なのか。なぜリバイバルは巻き起こったのか。本書では、シティポップ評論の気鋭である柴崎祐二が徹底的に資料を渉猟、あらゆる角度から現象を分析し、その可能性と問題点とをえぐり出す。
さらに、スタディストの岸野雄一、日本学研究者のモーリッツ・ソメとポピュラー音楽研究者の加藤賢による論考、韓国のシティポップ事情に詳しい長谷川陽平へのインタビューも収録し、シティポップをより立体的に浮かび上がらせる。
「シティポップとは何か」、そんな問いに答える決定版論考と言えそうだ。
本書目次
第1章 シティポップ概説
1-1 シティポップのあらまし
1-2 シティポップの黄金時代:1980年代
1-3 シティポップの衰退と展開
第2章 シティポップという「物語」
2-1 編纂されるシティポップのルーツ
2-2 シティポップにおけるはっぴいえんどの重力圏
2-3 シティポップ(ス)と「脱政治」のポリティクス
補論1 はっぴいえんどのシティポップへの影響を風景論を通して考える――岸野雄一
第3章 シティポップの再興
3-1 国内におけるシティポップス再評価への道程
3-2 ネオシティポップとは何か
第4章 グローバル化するシティポップ
4-1 海外からの発見
4-2 アジアとシティポップ
補論2 〈再発見〉はどこから来たか?:海外シティポップ・ファンダムのルーツと現在地――モーリッツ・ソメ+加藤賢
補論3 [インタビュー]韓国のシティポップブーム解説――長谷川陽平(聞き手:柴崎祐二)
第5章 シティポップの行方
5-1 シティポップブームはどこに向かうのか
5-2 シティポップの可能性
【編著者・著者略歴】
柴崎祐二(しばさき・ゆうじ)
1983年、埼玉県生まれ。音楽ディレクター、評論家。2006年よりレコード業界にてプロモーションや制作に携わり、多くのアーティストのA&Rを務める。著書に『ミュージック・ゴーズ・オン~最新音楽生活考』(ミュージック・マガジン、2021年)、編共著に『オブスキュア・シティポップ・ディスクガイド』(DU BOOKS、2020年)など。『アジア都市音楽ディスクガイド』(DU BOOKS、2022年)にも参加。
商品情報
シティポップとは何か
編著者:柴崎祐二
著者:岸野雄一、モーリッツ・ソメ、加藤賢、長谷川陽平
発売日:2022年4月21日
定価:2,695円(税込)
体裁:46判/344頁/並製
ISBN:978-4-309-29160-4