『少年たちの終わらない夜』は1989年に鷺沢萠によって著された青春小説。 10代が終わる直前の、 自由だけど不自由、 楽しいけど不安な、 少年たちのピュアでせつない心と日常を、 繊細に描いた傑作です。 刊行当時は高校生・大学生に熱狂的に支持され、 10万部を超えるベストセラーとなった。2004年、 著者の突然の逝去ののち、 品切れする作品が多くなり、 河出文庫からも入手できる作品がなくなっていたが、 このたび、 声優界随一の読書家、 かつ小説の目利きとして知られる斉藤さんの熱い声を得て、 復刊となった。

 

斉藤の言葉通り、 おとなになる直前の焦燥感やもどかしさ、 やるせなさは普遍的なもの。生まれる前の作品ながら、 斉藤さんの心をとらえたように、 今の若い世代の方々にも共感していただける作品。 この貴重な機会にぜひご一読を。