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なぜスティーブ・ジョブズはわが子にiPadを与えなかったのか? 世界的ベストセラー『スマホ脳』が日本上陸!

2020.11.18

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2018年、 1冊の本がスウェーデンで刊行された。 『スマホ脳』――著者の精神科医、 アンデシュ・ハンセン氏は、 ノーベル賞選定で知られる名門カロリンスカ医科大学を卒業後、 ストックホルム商科大学にて経営学修士(MBA)を取得したという異色の経歴の持ち主。 前作『一流の頭脳』は世界的ベストセラーとなった。 
 
続く本作『スマホ脳』は、 脳科学的見地からスマホが脳に与える恐ろしい影響に警鐘を鳴らした1冊。 発売直後に国内でベストセラーとなり、 42週にわたってベスト20にランクイン、 世界13ヶ国に版権が売れました。 中でも衝撃を受けたのは教育大国として知られるスウェーデンの教育界だろう。 学校からの著者への講演依頼が急増、 彼の提案する改善メソッドを現場に取り入れる学校が日に日に増えていった。
 
最新の脳科学の膨大な実験結果をもとに、 医学者である著者は次々と恐るべき事実を指摘していく。 一部をご紹介してみよう。
 
・わたしたち現代人は、 10分に1回スマホを手に取っている。 触る回数は1日平均2600回に及ぶ。 
 
・1日2時間を超えるスクリーンタイムはうつのリスクを高める。 そして現代人のスクリーンタイムは1日平均4時間に達している。 
 
・スマホと睡眠障害の関係も報告されている。 いまや先進諸国で睡眠障害で医者を訪れる人は9人に1人に及んでおり、 スマホの影響は否定できない。 
 
・大企業は脳科学者を雇用してアプリ開発を行っている。 スマホの依存性は、 最先端の脳科学研究に基づき、 アプリが脳に快楽物質を放出する〈報酬系〉の仕組みを利用して開発されているからなのだ。 
 
・10代の若者の2割はスマホに1日7時間を費やしている。 このまま若者がSNSを使えば、 80年の人生では5年はスマホに使うことになるだろう。 
 
・学習現場では、 スマホを傍らに置くだけで学習効果、 記憶力、 集中力が低下するという実験結果が報告されている。 
 
ここに挙げたのは本書で紹介している事実のごく一部です。 これは決して話を大袈裟にしているのでもなければ、 陰謀論の類でもありません。
 
現に、 こうしたスマホやアプリを開発した世界のIT企業のCEO、 あるいはベンチャー投資家たちの多くは、 スマホやタブレットの危険性を熟知している。 そのため彼らはわが子のデジタル・デバイスへのアクセスを認めていないか極めて厳しく制限している。フェイスブックの「いいね!」の開発者は、 「SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する」と発言し、 自らフェイスブックへのアクセス時間を制限する措置を取った。 スティーブ・ジョブズは記者にiPadをわが子に与えるかを問われて「そばに置くことすらしない」と答えた。 ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホは持たせなかった。 14歳でスマホを持っていない子供はいまや2%に過ぎないというのにだ。
 
誰が依存しやすく、 誰がそうでないのか。 どうすれば依存せずにすむのか。 自分は、 わが子は大丈夫なのか。 科学的見地からゾッとするような現実を警告する一方、 回避の方法も指南した本書をぜひご一読を。
 

著者コメント

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(C) Stefan Tell
 
今あなたが手にしている本は人間の脳はデジタル社会に適応していないという内容だ。 昨今のコロナ危機で、 スマホが外界とのライフラインになった今、 読むべき本なのだろうか。 そんな今だからこそ読むべきだ、 と私は思う。 現在、 大人は1日に4時間をスマホに費やしている。 10代の若者なら4~5時間。 この10年に起きた行動様式の変化は、 人類史上最速のものだ。 それにはどんな影響があるのだろうか。 本書『スマホ脳』では、 その点を突き詰めたかった。 
 

商品情報

『スマホ脳』(新潮新書)

【発売日】2020年11月18日
【造本】新書判
【本体定価】980円(税別)

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