世界中を爆笑と感動の渦に巻き込んだ、『ブルース・ブラザース』『スパイナル・タップ』の系譜に新たな閃光を放つ大ヒット音楽映画『ヘヴィ・トリップ／俺たち崖っぷち北欧メタル！』のBlu-rayとDVDが7月1日（水）に発売されることが決定した。

 

『ヘヴィ・トリップ／俺たち崖っぷち北欧メタル！』は2018年のSXSWでワールドプレミア上映され一躍話題となった、フィンランドのコメディ映画史上最大規模の巨費を投入したヘヴィ・メタルコメディ超大作。

12年間活動しながらも一度もライブ経験なし、オリジナル曲なしのフィンランドの田舎でくすぶる単なるコピーバンドだった、インペイルド・レクタム（意味＝直腸陥没）の頑張る雄姿が眩しい、ベタベタな展開、メタル満載、小ネタ大量、盗難事件あり、バイキング船の堂々たる巡航あり、果てはフィンランドとノルウェーの武力紛争にロマンスもあり！ で描く、まさに破天荒な鋼鉄のロードムービーだ。

 

劇中に登場するインペイルド・レクタムの記念すべき初オリジナル曲「溢れ出す分泌物」は、痛みにもだえ、地獄に向かうトナカイたちの魂の叫びから生まれたブラストビートに、メンバーの個人的な不運を“ももに垂れるクソ”として唄ったデス・メタルの名曲。

これは人口比率で換算した結果、世界で最も多くのメタルバンドが存在することが判明したヘヴィ・メタル超大国フィンランドにしか作り得ない映画であり、多くのハリウッド映画とは一味も二味も違う、どこか様子のおかしいなんともいえない魅力を放つ映画だ。音楽映画としてもコメディ映画としても映画史上最高の作品と評される『スパイナル・タップ』（1984年）と比較されてしまっているほど。

 

監督のユーソ・ラーティオ、ユッカ・ヴィドゥグレンは本作品が長編デビュー。音楽を担当しているのはフィンランドを代表するヘヴィ・メタルバンド、ストラトヴァリウスでも活躍するラウリ・ポラー。ここ日本では“生き恥のロードショー”という意味不明な公開表記が記されたチラシが配布され、公開前から＜あらすじがヤバい＞などSNSを中心になぜか話題を呼び、公開後は連日満席が続出する大ヒット。劇場内が爆笑と涙に包まれ、上映終了後には自然発生的に拍手が起こるという、映画として最良の形が連日展開された。

 

映画サイトCocoの満足度ランキングでは2週連続1位を獲得、あまりの反響によりメイン館のシネマート新宿では閉店詐欺のごとく度重なる上映延長が繰り返され、一部では“ヘヴィ・トリッパー”と呼ばれる重度のリピーターと熱狂的なファンを増殖させ全国へと広がった。さらにはTシャツが映画館で数千枚も売れるなど、ミニシアター上映のインディペンデント作品としては異常事態に。

なお、日本での爆発的な人気が影響したのか不明だが、インターネット上に続編制作決定（？）とも思われる記述も見受けられ、フィンランド語で書かれた企画の概要を翻訳すると「直腸が再び聞こえる」となった。これは間違いないかもしれない。

 

このたび待望のリリースとなるBlu-ray、DVDでは初回限定生産の新規オリジナルデザインTシャツを同梱した＜直腸陥没BOX＞が設定され（ブルーレイのみ）、このBOXのみの映像特典も収録となる。

今まで海外でリリースされたパッケージ商品には映像特典は収録されておらず、素材自体が存在しないと海外権利元が主張を続けていたが、フィンランドに再三再四映像特典を要求したところ、急に意味不明な映像素材が到着。SXSWのワールドプレミア時に撮影されたシリーズ動画や、カラオケ動画など、何のために作られたものか全くわからないこれらがすべてこのBOXに収録される。Blu-ray、DVDともに本編と予告編を収録した通常版も発売する。

 

また、このBlu-rayとDVDの発売を記念して、シネマート新宿では発売日前日に応援上映を予定。333席のスクリーン1での上映となる。