新型コロナウイルスによる影響を受けて、3月5日(木)から1カ月間、子供向け科学雑誌『子供の科学』のバックナンバー1年分、親子で読みたい「ウイルスについての正しい知識を身につけるための記事」などが無料公開される。
『子供の科学』は、創刊96年目を迎えた小中学生向けの科学雑誌。
生物、宇宙、テクノロジー、医療などさまざまな分野の第一線の研究者が解説する科学記事で多くの子供たちの好奇心に応え、今年3月2日には、子供に科学の楽しさを伝え続けてきたことが評価され、第54回吉川英治文化賞を受賞した。
このたび、『子供の科学』を発行する誠文堂新光社は、突然の一斉休校により自宅で過ごす小中学生のための特設サイトをオープン。
このサイトでは、『子供の科学』2019年1月号〜12月号まで1年分の電子版バックナンバーを無料で読むことができる。
『子供の科学』は2011年にも東日本大震災による福島第一原発の事故を受け、放射線や原発事故に関する記事を無料公開した。不確かな情報が拡散されて不安に陥るなか、子供たちに知ってもらいたい情報を提供したことで多くの反響が寄せられたという。
あれから10年たった今、新型コロナウイルスの感染拡大の不安から、科学的裏づけのない情報を拡散する状況が再び繰り返されている。
「編集部は子供たちに科学のおもしろさを伝えるとともに、偏った情報に振り回されず、科学の裏づけがある情報を見極めて、冷静に行動ができるようになってほしいと思っています」(土舘建太郎 編集長)
今回の無料公開をきっかけに、これまで『子供の科学』を読んだことがない小中学生も記事を目にすることで、この世界で起こるさまざまなことに「なぜ?」と疑問を持つこと、それを明らかにしていこうとする科学の力を感じてもらいたいとのこと。
また、姉妹誌である月刊誌『天文ガイド』2020年1月号も、あわせて無料公開される。
2020年注目の天体現象を特集しているので、今年の天体観測の計画を立てるのにぴったりだ。
さらに、2019年から1年間のバックナンバーや『天文ガイド』に加えて、 特集「ミクロの世界の脅威をあばくウイルスの正体」を掲載した『子供の科学』2016年12月号も特別公開。
ウイルスと人間の関係性を解説したこの記事は、さまざまな情報に正しく向き合うための基礎知識となるもの。
そして、『子供の科学』2020年5月号(4月10日発売)では、新型コロナウイルスの特集記事が掲載予定だという。
【無料公開概要】
特設サイトはこちら。
無料公開期間:2020年3月5日(木)〜4月5日(日)
【公開スケジュール(予定)】
●3月5日(木)〜
『子供の科学』2019年1月号〜4月号
『子供の科学』2016年12月号
●3月10日(火)〜
『子供の科学』2019年5月号〜8月号
『天文ガイド』2020年1月号
●3月17日(火)〜
『子供の科学』2019年9月号〜12月号

臨時休校により自宅で過ごす小中学生のために、科学のチカラを身につけて冷静に立ち向かおう! 月刊誌『子供の科学』バックナンバー無料公開!
2020.03.05