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都市の縁(ヘリ)部分といえる臨海部をパノラマカメラで撮影! 新納翔写真展「ヘリサイド」開催。

2019.08.29

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©Sho Niiro
 
新納翔写真展「ヘリサイド」が、2019年9月10日(火)〜9月28日(土)まで東京都中央区築地にあるコミュニケーションギャラリーふげん社にて開催される。
 
新納翔は1982年生まれの写真家で、消えゆく都市風景の記録をテーマに、東京を拠点に活動している。 新納のライフワークともいえる「道脈」シリーズでは、新納が生まれ育った横浜から品川まで、国道1号線(第二京浜)と国道15号線(第一京浜)沿いに、変わりゆく景色を撮影。
 
本展では、「道脈」シリーズの延長に位置付けられる、都市の縁(ヘリ)部分といえる臨海部をパノラマカメラで撮影した新作「ヘリサイド」から約20点を展示。 「ヘリサイド」シリーズを始めたきっかけとして、レンズスイング式パノラマカメラ「WIDELUX」との出会いが大きいと作家は言う。 湾岸産業道路、大井埠頭、羽田空港などがある京浜工業地帯=「ヘリ」は、都心部の時間軸から切り離されたかのように独特の空気が漂っている。「WIDELUX」での撮影時に生じる画面全体の歪みが、異界の印象を一層際立たせる。
 
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©Sho Niiro
 
2020年に迎える東京五輪に向けて都市部の開発が進む一方、「ヘリサイド」は聖域のように、過去でも未来でもない風景として、そこに存在している。新納は、都心の時間軸から切り離され、こぼれおちた景色こそが東京を象徴しているのではないか、と問題を提起。 長年東京を撮影してきた作家による撮り下ろしの東京風景を、この機会にぜひ見に行こう。

新納 翔 コメント

戦後復興期にとてつもない速さで東京という街が形成された時以来、また東京は目まぐるしく変化している。 かつて築き上げられたものが寿命を迎え、 令和の今、ビルドアンドスクラップの嵐に包まれている。 その破壊と再生のエネルギーは中心部からヘリである湾岸部に向かって徐々に減衰していく。 湾岸産業道路、大井埠頭、羽田空港などがある京浜工業地帯沿いに連なるヘリの景色は、 かすかに残る平成東京の残像である。このエリアがどこか異様な雰囲気に包まれているのは時代の軸から切り離され、 異次元の世界に漂っているからだ。 ヘリの景色は、 これから迎える未来の東京と過去との境界線でもある。ここに来ると、 現在でも過去でも未来でもない時間に行くことができる。 都心にいて感じる曖昧さの核がヘリにある。 都心から円状に広がったエネルギーとヘリがぶつかり合う場所はパノラマが合う。 どこか、 世間の狭間に落ちた自分はヘリにシンパシーを感じるのだ。 
 

Live Info.

新納翔 写真展 ヘリサイド

 
2019/09/10(火) - 2019/09/28(土) 
火〜金 12:00〜19:00 土 12:00〜17:00 休廊日:日・月 
会場:コミュニケーションギャラリーふげん社 
〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F 
TEL:03-6264-3665
 

ギャラリートーク イベント 

9月14日(土)17:30〜19:00 
鳥原学(写真評論家)×新納 翔(参加費1,500円) 同日19:00〜20:30 レセプションパーティ 
 
イベント詳細はこちら
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