2016年1月10日にデヴィッド・ボウイがこの世を去ってからちょうど3年。
そのボウイが生前ナレーションを担当していた、盟友であるギタリスト、ミック・ロンソンのドキュメンタリー映画『ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡』(ジョン・ブルーワー監督)の日本公開が決定した。
デヴィッド・ボウイの名を世界に知らしめたアルバム『世界を売った男』(1971年)、『ハンキー・ドリー』(1971年)、『ジギー・スターダスト』(1972年)、そして全英チャート1位を記録した『アラジン・セイン』(1973年)とその大ヒット先行シングル「ジニー・ジーン」──。これらを築き上げたのがボウイの盟友であり、当時のボウイのバック・バンド、スパイダーズ・フロム・マースのギタリスト、ミック・ロンソンだった。
ボウイ提供の楽曲「すべての若き野郎ども」でキャリア最大のヒットを記録したバンド、モット・ザ・フープルにも一時在籍、他にもルー・リードやリッチ・キッズ、モリッシーらのアルバムをプロデュースするなど、縁の下の力持ちのようにロック界を支えたギタリストだ。
だが、数々の華やかなヒット作にもかかわらず、ミック・ロンソンは常に一歩引いたところに存在し、表舞台に出ることはなかった。
その豊かな才能に見合う賞賛を得ることなく、1993年にこの世を去った男の軌跡とは──。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのルー・リード、セックス・ピストルズのグレン・マトロック、そしてクイーンのロジャー・テイラーといったロック界の重鎮たちからの貴重な証言と、ミックの妻・スージーが管理する貴重なアーカイヴ映像の数々。
本作は天才ギタリストの知られざる人生と、その音楽界にもたらした多大な貢献を綴り、そして物語は世界中が熱狂した、1992年の『フレディ・マーキュリー追悼コンサート』でのデヴィッド・ボウイとの共演へと繋がっていく。
ニルヴァーナのカート・コバーンやジミ・ヘンドリックス、ナット・キング・コール、B.B.キングなど数々の秀逸な音楽ドキュメンタリーを手掛けてきたジョン・ブルーワー監督の作品だけに期待が高まる。
【ミック・ロンソンとは】
1993年に46歳の若さでこの世を去ったイギリスはハル出身のギタリスト・音楽プロデューサー。デヴィッド・ボウイとの活動だけでなく、イアン・ハンター、ボブ・ディラン、モリッシーらとの活動で知られる。1974年、CREAM誌における「ベスト・ギタリスト」でエリック・クラプトンを抑えて2位を獲得。2011年、ローリング・ストーン誌による「史上最も偉大な100人のギタリスト」で第41位。
商品情報
ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡
【監督・製作】ジョン・ブルーワー
【プロデューサー】ローラ・ロイコ、シャンテル・バシアチック、ハーレイ・メドウェル
【出演】ミック・ロンソン、ルー・リード、グレン・マトロック、ロジャー・テイラー、リック・ウェイクマン、ジョー・エリオット
【ナレーション】デヴィッド・ボウイ
【提供】パルコ+タワーレコード
【配給】パルコ
2017年 / イギリス / カラー / デジタル / 104分 / 英語 / 原題『Beside Bowie : The Mick Ronson Story』
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2019年3月8日(金)、渋谷・シネクイントほか全国公開