1月17日(水)に初Blu-ray化(DVD同時再発売)となる、1970年製作のアメリカ映画『ハネムーン・キラーズ』のセル商品に貴重な情報が満載の映像特典が約74分収録となることが決定した。
『ハネムーン・キラーズ』は1940年代に全米を震撼させた実際の出来事「ロンリー・ハーツ・キラー事件」を初めて映画化した作品。
当初は『タクシードライバー』(1976年)などの名匠マーティン・スコセッシが監督の予定も途中で降板、オペラ作曲家のレナード・カッスルが監督を引き受け、結果、その生涯唯一の監督作品となった。
作品は史実通りに、巨漢マーサ・ベックと結婚詐欺師レイモンド・フェルナンデスの出会い、その後のカップルによる殺人行脚、そして電気椅子で処刑されるまでを淡々と描くも、マルグリット・デュラスが「もっとも美しい愛の物語」と語り、ギャスパー・ノエ監督は『カルネ』(1994年)の構想の元となったと言及するなど、連続殺人鬼について描きながらも多くの人の心に響くラブストーリーとしてまさに「映画史に残る傑作」と人気を得ている。
そして今回の本作の初Blu-ray化、DVD再発売に際して、数々の貴重な証言が含まれた日本初登場となる映像特典が収録されることになった。
中でも注目は、同じ題材である「ロンリー・ハーツ・キラー事件」を2006年に『ロンリー ハート』として映画化したトッド・ロビンソン監督が『ハネムーン・キラーズ』の素晴らしさを語る「体形差別」、そして実際の事件の詳細を語る「イカれた2人組」。
トッド・ロビンソンの祖父は実際の「ロンリー・ハーツ・キラー事件」で捜査にあたった殺人課の刑事であり、身近な事件として豊富な知識を有して他人では語れない貴重な情報と洞察力を示している。
また、「モラルを超えて」ではこの事件を題材とした最新映画である『地獄愛』(2014年)の監督であり、『変態村』(2004年)で知られるファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督が本作と事件に魅せられた自身の想いを語り、「ラブレター」では本作の主演トニー・ロー・ビアンコがその膨大な出演作品群の中でも『ハネムーン・キラーズ』がフェイバリット映画だということを愛情たっぷりに語っている。
海外ではこれまでも多くの特典素材を満載にした豪華版のDVDやBlu-ray商品が発売されてきた本作だが、今回のBlu-ray&DVDの発売によって遂に日本にもそれら貴重な情報が満載の映像特典が初めて字幕付きで鑑賞できるようになる。
なお、同じ事件の最新の映画『地獄愛』のBlu-rayとDVDも同日発売となる。
【作品情報】
『ハネムーン・キラーズ』
1970年 | アメリカ映画 | 原題:THE HONEYMOON KILLERS | 2000年&2017年全国劇場公開作品
© 1969 ROXANNE CO. ALL RIGHTS RESERVED.
●監督・脚本:レナード・カッスル
●製作:ウォーレン・ステイベル
●撮影:オリヴァー・ウッド(『ダイ・ハード 2』『フェイス/オフ』『ボーン・アイデンティティー』)
●音楽:グスタフ・マーラー
●出演:シャーリー・ストーラー、トニー・ロー・ビアンコ
●あらすじ:寂しい独身女性をターゲットにし、財産を巻きあげ生計を立てている薄毛の結婚詐欺師レイ。そして看護婦長である欲求不満の巨漢女性マーサ。文通クラブ「ロンリー・ハーツ・クラブ」を通じて出会った二人はすぐさま恋に落ち、マーサはレイの結婚詐欺にともに手を染めていく。しかし次第にエスカレートしていく嫉妬に駆られるまま、マーサは結婚詐欺相手の女性を次々に殺害していくが──。
【ロンリー・ハーツ・キラー事件とは】
1940年代後半、アメリカで発生した狂える変態カップルによる連続殺人事件。マーサ・ベックと結婚詐欺師のレイモンド・フェルナンデスは文通で出会い恋に落ち、マーサは兄妹と偽りレイモンドの稼業に共謀、嫉妬により詐欺相手の女性たちを次々に殺害。計20名以上の犠牲者を出し、1951年3月8日、二人はNYのシンシン刑務所にて電気椅子にて処刑された。
【この事件を題材とした映画】
愛ゆえの衝動的な逃避行と殺人というテーマから、本事件は幾度も映画化されてきた。『ハネムーン・キラーズ』(1970年)から始まり、スペインの『ディープ・クリムゾン 深紅の愛』(1996年)、『ロンリーハート』(2006年)、そして最新作が『地獄愛』(2014年)となる。
商品情報
『ハネムーン・キラーズ』
2018年1月17日(水)Blu-ray&DVD発売(レンタル同時開始)
【BD】KIXF-543 / ¥4,800+税 / 1層 / 英語 DTS-HD Master Audio(MONO)/ 日本語字幕
【DVD】KIBF-1568 / ¥3,800+税 / 2層 / 英語ドルビーデジタル(MONO)/ 日本語字幕
発売・販売:キングレコード
【BD・DVD共通映像特典(セル商品のみ、レンタル商品には特典は含まれません)】
★ラブレター(トニー・ロー・ビアンコ、マリリン・クリス、編集のスタン・ワーナウが作品を語る)
★モラルを超えて(『変態村』『地獄愛』のファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督が語る)
★体形差別(『ロンリーハート』のトッド・ロビンソン監督が語る)
★イカれた2人組(トッド・ロビンソン監督が実際の事件について語る)
★オリジナル予告編
★日本版予告篇
『地獄愛』
2018年1月17日(水)Blu-ray&DVD発売(レンタル同時開始)
【BD】KIXF-542 / ¥4,800+税 / 1層 / フランス語 DTS-HD Master Audio(5.1ch)/ 日本語字幕
【DVD】KIBF-1564 / ¥3,800+税 /1層 / フランス語ドルビーデジタル(5.1ch)/ 日本語字幕
発売・販売:キングレコード
【作品情報】
2014年 | ベルギー=フランス合作 | 原題:ALLELUIA | 2017年全国劇場公開作品
© Panique / Radar Films / Savage Film / Versus Production / One Eyed – 2014
●監督:ファブリス・ドゥ・ヴェルツ(『変態村』)
●撮影:マニュエル・ドゥ・コッセ
●音楽:ヴァンサン・カエイ
●出演:ロラ・ドゥエニャス、ローラン・リュカ、エレーナ・ノゲラ
●あらすじ:シングルマザーのグロリアは、ある日友人の薦めで出会い系サイトを通じてミシェルという男と出会う。ミシェルは寂しい女性を夢中にさせ、女性の性的欲求不満を満たすことで生計を立てる結婚詐欺師であった。ミシェルに出会った途端深い恋に落ちたグロリア。ミシェルの正体を知ってもその恋は冷めることはなく、そばにいるため兄弟と偽り共に結婚詐欺をする道を選ぶ。しかし、つのる嫉妬心がグロリアを狂気へと向かわせ、殺人を犯してしまう。強い愛情で結ばれたふたりの行動はエスカレートしていき──。