2003年の結成以来、カントリーやブルーグラスを基盤としたラスティック・ストンプとエモーショナルな歌で絶大な支持を集めてきたOLEDICKFOGGY(オールディックフォギー)。彼らの素顔に迫ったドキュメンタリー映画『オールディックフォギー / 歯車にまどわされて』がこのたび完成し、8月11日(木・祝)からの劇場公開が決定した。
これまで謎のベールに包まれた彼らの日常と楽曲制作、秘密の修行をフィルムに収めたのは、最新MV『シラフのうちに』の監督を務めて絶賛の嵐となった映像作家、川口潤。昨年より秘密裏に超密着撮影が進められ、メンバーと川口監督の厚い信頼関係のなか、絶妙な距離感でOLEDICKFOGGYの超リアルな素顔が引き出されているという。
本作にはOLEDICKFOGGYのメンバー(伊藤雄和、スージー、TAKE、四條未来、yossuxi、大川順堂)に加え、フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ『ラヴソング』でもたびたびOLEDICKFOGGYのTシャツを着て登場している俳優の渋川清彦、かねてよりOLEDICKFOGGYの音楽を絶賛している仲野茂(アナーキー)、『シラフのうちに』のMVにも出演している増子直純(怒髪天)とNAOKI(SA)、TezukaTakehito(LINK13)、HAYATO(CROCODILE COX AND THE DISASTER)、中尊寺まい(ベッド・イン)らが出演している。
【伊藤雄和(OLEDICKFOGGY)からのコメント】
バンドを結成した当初、実は物凄く自信があって思い描いたシナリオ通りに事は進むと思っていた。バンドがどうゆう風にサクセスしていくかをまとめたスケジュール表なんかも作成してその時が来るのを待ちわびていました。勿論、努力もしました。僕は漠然と絶対大丈夫と確信していました。勿論、根拠などないのですが。
しかし、そんな日々を繰り返す中、何も変わらない、何も起きない、誰も聴いてくれない、たまに訪れるチャンスすら掴めない。それでも根拠なき自信はその逆方向のエネルギーを飲み込み更に増幅して行きました。座薬を入れるようにその力は僕の内部に100%届き、僕のアイデンティティーを蝕んで行きます。
そんな中、去って行くメンバーもいました。その背中を見る度に思いました。「元オールディックフォギーって言って誇れるバンドになるよ」って。だから、進むんです。そんな事では立ち止まれないんです。最高の仲間で狂った6人の記録です。まだまだ途中だけど皆様にも付き合って貰えたらと思います。
【川口潤監督からのコメント】
クサい。キタない。アブない。愛煙家がいつのまにか街の片隅に追いやられたように、生粋のロックバンドもいずれ蓋をされて世の中から閉め出される時が来るかもしれない。いやそもそも、もうそんな音楽を楽しめる時代じゃなくなるかもしれない。
そうなる前に転がってきたこの映画の企画、これも何かの縁、ならば一丁そのバンドの音楽と佇まいに寄り添って、映画をでっちあげて時代にかしめ打ってみようじゃないか。ひょっとしたら、新しい時代を生き抜くカギが見つかるかもしれない───そんなことを勝手に思いながら形にしました。これは土蜘蛛たちのモザイクな地下活動の記録です。
演出面に一つふれるとしたら、私は今作で、カメラからはみ出てしまったバンドの「香り」のようなものをあぶり出してドキュメントするという、自分にとって新しい試みに挑戦しています。批評を恐れずなぜそんな危険な遊びに打ってでたのか。それはもちろん私自身の資質でもありますが、それ以上にこのバンドが「規格外」のボンクラの集まりだったからなのです。
【ものがたり】
OLEDICKFOGGY結成12年目の2015年、バンドにとって何の区切りでもないその年に、このドキュメンタリー映画の撮影は突然始まった。
何をどのように撮影するのかプランのないまま依頼を受けた川口潤監督は、とりあえずバンドに近づくためカメラを回しはじめる。
練習スタジオ、レコーディング、ライブ、打ち上げの日々。バンドを続ける悩み(?)そんな話しはどこ吹く風。そこにあるのは、酒とタバコの煙、ボンクラな会話、そして、圧倒的なライブパフォーマンスと絶叫するオーディエンスの姿だった。バンドに密着し、ともに過ごした移動距離は10,000kmを越えた…。
そんな彼らの渦に巻き込まれるように、ただただ撮影を続けていると、バンドはいつの間にか傑作アルバムを仕上げてしまう。そして彼らはまた全国に車を走らせる──。
【OLEDICKFOGGY プロフィール】
2003年に東京にて結成。メンバーは伊藤雄和(vo, mand)、スージー(g, cho)、TAKE (wood bass)、 四條未来(banjo)、yossuxi(key, acd, cho)、大川順堂(ds, cho)の6名。
カントリーやブルーグラスを基盤とした“ラスティック・ストンプ”を、エモーショナルでポリティカルな日本語詞と60年代後半〜70年代前半の日本のフォーク、ニューミュージック風の温かいメロディやハードな音で鳴らすのが特色。
2016年リリースのフルアルバム『グッド・バイ』(PX300)ではより一層ポップに、ハードコアに、エモーショナルに、ラスティックに進化を遂げ、ジャンルを超えた独自のスタイルを展開。そして、ライブの衝撃的な素晴らしさにより、様々なジャンルや様々な世代の支持者をクロスオーヴァーしながら増殖中。
現在ライヴのオファーも非常に多く、年間ライブ数は平均約100本。ヴォーカル伊藤雄和の強烈な存在感、佇まい、そして楽曲、歌詞の美しさが全ての観客を巻き込む。現代日本のロック・バンドの中で最も要注意すべき革命の音楽。奏でる音色は極悪フォーク、溢れる煮汁はパンクの魂、ダーティ・ラスティック・ストンプ!!!
【川口潤監督 プロフィール】
SPACE SHOWER TV / SEPを経て2000年に独立。SPACE SHOWER TV時代はブライアン・バートンルイスと共に『SUB STREAM』『MEGALOMANIACS』といった人気音楽番組を制作。独立後はミュージックビデオ、ライブDVD、音楽番組の演出等を多数手がける。
2008年、『77BOADRUM』をライブドキュメンタリー映画として発表。自主制作、自主配給で日本全国横断、海外上映を果たす。同年、パンクバンド『アナーキー』のドキュメンタリー映画にリミキサーとして参加。2011年に劇場公開された bloodthirsty butchers のドキュメンタリー映画『kocorono』は国産音楽ドキュメンタリーの真骨頂として音楽ファンだけでなく映画ファンにも支持された。
2013年、東北の被災地に立つライブハウスツアーを敢行したHIP HOPグループ、THA BLUE HERBの模様を追ったDVD『PRAYERS』も話題となり、2014年にスマッシュヒットを記録したTEENGENERATEのドキュメンタリー『GET ACTION!!』に撮影・編集として参加。また、監督作品として『山口冨士夫 / 皆殺しのバラード』を発表。音楽ファンの間でいま最も信頼の置かれている映像作家である。
商品情報
映画『オールディックフォギー / 歯車にまどわされて』
主演:OLEDICKFOGGY(伊藤雄和、スージー、TAKE、四條未来、yossuxi、大川順堂)
出演:渋川清彦、仲野茂(アナーキー)、増子直純(怒髪天)、NAOKI(SA)、TezukaTakehito(LINK13)、HAYATO(CROCODILE COX AND THE DISASTER)、中尊寺まい(ベッド・イン)他
監督・撮影・編集:川口潤
製作:「OLEDICKFOGGY」映画製作委員会(ディスクユニオン+日本出版販売)
制作:アイランドフィルムズ
エグゼクティブプロデューサー:廣畑雅彦、小松賢志
プロデューサー:広中利彦、近藤順也
©2016 OLEDICKFOGGY Film Partners
ビスタ|ステレオ|カラー|デジタル|99分(予定)|2016年|日本映画
宣伝:VALERIA
配給:日本出版販売
8月11日(木・祝)よりシネマート新宿にて公開決定! 以降、全国順次公開!