東京を拠点に活動を行うインストゥルメンタルポストロックバンド、Decemberが2016年2月10日にFirst Album『Alpha and Omega』をリリースすると発表した。
現OVUMやLOOP POOL等のメンバーが参加しているバンドだが、左記のバンドを知っていても、Decemberを知らない人は多いかもしれない。それもそのはず、2008年に結成するもその活動期間は3年に満たず、正式なアルバムも発表していない。
また、2010年6月に新代田FEVERで行った自主企画『浄夜』を境に、それ以降ほとんどライブも行っていなかったのだ。
そんな彼らがインターネット上で配信したEPが海外で話題を呼び、2015年、まだアルバム未発売ながらロシア、中国、台湾などの極東をツアーし、そのツアー期間中に自主制作のCDを合計500枚以上売り上げ、2016年にはヨーロッパツアーと二度目のロシアツアーも決定している。
満を持して発表される事となった今作は、人の一生を一日の天体の流れに見立てた構成となっており、人が生まれてから死ぬまで、日が昇ってから落ちるまで、何かが始まり、そして終わり、また新たな朝日が昇る様を、ストリングスカルテットと共に涙腺に触れる美しい旋律で表現した壮大な作品である。
同じメロディーが数曲に渡って散りばめられていたり、楽曲が繋がっていたりと、ストリーミングの台頭により楽曲を単体で楽しむリスナーが増えた現代の音楽シーンに、あえてコンセプトアルバムという形を取った意欲作だ。
今作のトレーラーも公開されているので、是非チェックしよう。
今作のリリースに寄せてno.9、Norikazu Chiba / OVUMからもコメントが到着している。
<no.9>コメント
エネルギーを蓄積するかのような静けさから始まるこの作品。
美しく繰り返されるメロディが、のちにどんなに激しく音を奏でていこうとも常に内包する静けさと共にあり、
それはまるでゴシック・ロマンスと呼ばれる文学のサウンドトラックのようだ。
[ Alpha and Omega ] 新約聖書、ヨハネの黙示録にもあるこの一説。
「最初であり、最後である」という意味を持つという。
空気振動である音は、常にこの一説と同義であることを改めて知ることになる。
<Norikazu Chiba / OVUM>コメント
もしあなたに美しいメロディーが降りてきたら、きっと誰かに聴かせたいと思う
だろう。
その最初の動機はとても純粋だが、形にするのが難しく、壊れやすく、すぐに
濁ってしまう。
December は素晴らしい純度でそれを作品にした。
僕は嫉妬している。
<[.que] / nao kakimoto>コメント
言葉を持たずとも訴えかけてくる。
心と音が共鳴した。
音がすべてを語る。
抑えきれない心情がありのままに溢れ出した。
現在海外で高い評価を受けるBoris、envy、MONOらに続く新しい世代として、今後の彼らの動向から目が離せない。
商品情報
December "Alpha and Omega"
AORD-004
2016.02.10 Release
タワレコ特典:ロシアツアーに同行したフォトグラファーSeiji Watanabeによるロシアの雄大な自然を収めたZINE
1. In Vivo
2. Morning Moon And Night
3. Bloodless Corleone
4. A Day When The Sun Died
5. After The Brilliance
6. Incarnation
7. Alpha And Omega
8. Loving