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【ライブレポート】N'夙川BOYSが惜しげも無く放つロックの底力

2011.08.19

IMG_2541.jpg2011年8月13日(日)N'夙川BOYS インストアライブレポート
@新宿TOWER RECORD
文・写真:石川 愛(web Rooftop)

気がつけば『物語はちと?不安定』を口ずさむ今日この頃、猛暑日の続く中、皆様如何お過ごしですか?
夏です。
夏なんですが、会場までは新宿駅徒歩0分なので日傘は無くとも大丈夫だろうと安心しきっており、
入り口までのその数メートルでちょっと身体が溶けました。
絵に描いたような暑さでアスファルトはねじ曲がって見え、蜃気楼の中で喉が焼けるように乾きます。
背中にうっすらと汗を浮かばせ、口元がニヤニヤと笑ってしまうのをこらえ、エスカレーターで7Fへ。

「こんな暑さ、彼らを見るためだもの、なんてことない」

服をしめらせる汗や、時折流れ出る涙、やり場のない憤り、そして同時にこのどうにもならん暑さなんかを、一気に吹き飛ばす、
それがN'夙川BOYS(ん・しゅくがわぼーいず)。
N'夙川BOYSは2007年にマーヤLOVE、シンノスケBOYs、そしてリンダdadaのイカした3人によって結成されたバンドであり、映画『モテキ』に本人役で出演したニュースでも一躍話題に。楽しみですね。
同時にマーヤLOVEとシンノスケBOYsはKING BROTHERSとしても活動中、というより、Rooftop読者の皆さんにとってはキングのほうが馴染み深い方もいらっしゃるかもしれません。

IMG_2269.jpgこの日は、インストアライブということを忘れさせるほどのにぎわい。
特設インストアステージにメンバー登場、一瞬にして沸く。
お決まりの「リンダ!」「マーヤ!」のかけ声からスタート。

マーヤLOVE「よっしゃリンダ。PLANET MAGICに入ってる、アレから始めよか」
リンダdada「わかってるやんな?」
マーヤLOVE「みんな言うまでやめへんぞ」
一曲目、『夙川BOYS』からのスタート。
そして流れるように『PLANET MAGIC』。

音量制限があったので、楽器を持っているのはシンノスケBOYs(この日はgのみ)だけであったが、普段は全員が曲によってパートを変えることも有名な彼ら。

マーヤLOVE「西宮you know? 西宮ってところから来ているので東京のことはよくわからない!でもね、最近カーナビを使わなくてもいろんなところに行けるようになった夙川BOYS! 時代はデータじゃない。脳みそだぜ。わかってるかい? ダウンロードして喜んでちゃ駄目よ。脳にインプットして覚えて帰らないと。でも出来ないよな…だからパソコンって広まってるんじゃないかなー!」で、ぬるくなったジャスミンティーを吹き出しそうになってしまった。
その間マーヤLOVEは、大事な時にうまいこと動いてくれないCD WALKMANの小さいボタンをぽちぽちしていたのである。
「想像をこえて、こんなめっちゃいっぱいお客さん来てくれてるから、どこに目を向けたらいいのかわからないくらいやけど、ほんまに嬉しい。センキュー!」
そしてまたCD WALKMANのところに戻ってきてぽちぽち。
ロックンローラーは嘘をつきません。というか、つけないのでしょう。
その姿を見て、私はますますN'夙川BOYSの虜になりました。
その後マーヤLOVEの差し歯等に関する抱腹絶倒の話になり、インストアライブならではハプニングまみれでしたが、それに関しては会場にいた方の各々の心の中にしまっておけばいいと思います。
「結局!寝たのが!A!M!10!」

その後『I BELIEVE YOU』『物語はちと?不安定』で盛り上がること夏フェスの如し。
シンノスケBOYsとリンダdadaはオーディエンスにダイブ。
床よ抜けろとばかりのアクションを見せつけるマーヤLOVE。
アンコールに『死神DANCE』。
自分が新宿タワレコにいることを忘れるだけではなく、
さっきまで暑いだのなんだの文句を言っていた変な気持ちとオサラバであります。
ありがとうN'夙川BOYS。
出会いがあって、別れがあって、そして、その先は自分の信じた道を行け。
それが今回彼らから教わったことでした。

IMG_2438.jpgその3日後の16日(火)、渋谷CLUB QUATTROにて行われた『Beat Happening! MAX!』にも出演。
リンダdadaの叩くドラムはほんの少しぎこちないながらも魅力たっぷり。
マーヤLOVE曰く「なんでリンダがギター弾くと絶対チューニングずれんねん」
シンノスケBOYsとリンダdadaが揃ってオーディエンスにパーンと倒れ込んだ時、映画『the fifth element』の有名なシーンを思い出しました。
なんでだろ、リンダの髪型かしら。
ピンとこない方はすみません。それくらい綺麗で、あまりにも立体的なライブだったもので。
ライブを目の当たりにしたオーディエンスは「こりゃロックンロールだ」と実感したと思われます。

この後も、広島で行われる夏フェス『FESTA de RAMA 2011』を始め、大阪十三ファンダンゴ24周年記念前夜祭@心斎橋CLUB QUATTRO、八十八ヶ所巡礼〜reco発show〜へのゲスト出演など引っ張りだこ。
更には9月28日、ヴィレッジヴァンガード下北沢店にてインストアライブを予定しており、
会場でしか手に入らないグッズも一部販売予定が決定しているそうです。
そして10月には下北沢SHELTERにて、リリース記念パーティーも決定。要チェック。

リンダdada「PLANET MAGIC、聴いてくれてありがとう。嬉しくて涙が出そうです!」

運命みたいに彼らの世界に引き込まれて、恋におちるように夢中になる。
音楽の持つ「痺れるほどかっこいい」要素を、N'夙川BOYSは私たちに惜しげも無く与えてくれる。
いろいろあるけれども、ロックが持つ力をもう少し信じてみようと思いました。

Live Info.

N'夙川BOYS『PLANET GENERATION TOUR』東京リリース記念パーティ
2011年10月17日(月)下北沢SHELTER
出演:N’夙川BOYS(西宮)/and more...
OPEN 18:30/START 19:00
チケット:前売り¥2,500/当日¥2,800(共にDRINK代別)
問い合わせ:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

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