野音LIVE史上、最も名のないバンドが、音楽で今、故郷をそして日本を元気にしようとしている。
仙台を拠点にライブ活動を続けるインディーズロックバンド「アンダー・ザ・ヤクシダー」のリーダー、鈴木大輔。宮城県石巻市の出身で、実家は津波で全壊した。彼は今、生まれ故郷を復興させるため、石巻ロックフェスの開催を計画。東北で活躍するインディーズバンドが多数出演する東北最大のロックフェスになることを夢と決めているのだ。そして生まれ故郷の石巻を、そして日本を元気にしようとしている。
7月16日(土)、日比谷野外音楽堂にてプレイベントが行われる。「石巻でロックフェスをやらせてください」と称したこのイベントは、フェス開催のための募金や支援者を募ることを目的ではあるが、彼らがライブを通じて復興への熱いメッセージを東京の人たちへ伝えたいという想いが今回の野音ライブを実現させた。おそらく野音LIVE史上、最も名のないバンドがこの伝説のステージで復興の狼煙を上げる。それと同時に、石巻ロックフェスの伝説が始まるのだ。
このフェスをきっかけに開設する「ひとりひとりの善意を力に変える、ゼンチカ(ゼンイのチカラ)」では、フェスの最新情報や石巻ロックフェス実行委員会の開催までの軌跡などが発信されている。またフェス開催のため、募金や寄付、支援者や出演者なども募っている。
以下、鈴木大輔よりコメント
「2011年3月11日。俺達が生まれて育った家が、街が、愛する人が消えてしまいました。大津波は凄い勢いで人々のささやかな夢や希望はもちろん、街のざわめき、熱狂、孤独を楽しむひそやかな歌声、そして悲しむ叫び声まで全てを含んで、彼方へ押し流していきました。生き残ってしまった俺達は、逝ってしまった声、奪われた声無き声を思い出しながら、また産声をあげることから始めるしかありません。石巻に音楽を取り戻したい。出来れば熱いロックを。僕が思い、そして出来うる最高の弔いの方法はこれしかありません。うちひしがれている石巻の若い人たちが心を揺さぶられて、心が踊って、皆一体となって鎮魂の叫びをあげることの出来る音楽祭。前を向いて歩くためのパワーをもらえる音楽祭。ロックでしか出来ない事が絶対にあります。今、この時にこそ、こういう出来事が、イベントが、必要なんだと強く信じています。だから、今、石巻でロックフェスをやります。やらせてください。」(under the yaku cedar 鈴木大輔)
鈴木大輔(under the yaku cedar)
1980年石巻市に生まれる。幼少期を女川町で過ごし、10歳の時、石巻市に戻る。母校<石巻市立湊第二小学校〜石巻市立湊中学校〜宮城県石巻高校>。小学校・中学校ともに津波により甚大な被害を受ける。両親は寿司店を経営。此度の津波で店舗・家屋が全流失(寿司店のカウンターが残る)。バンド活動を行う為、高校卒業後、仙台に住む。under the yaku cedarのギター・ボーカル。2008年に二枚のアルバムを全国リリース。同年荒吐ロックフェスティバル出演。
Live Info.
「石巻でロックフェスをやらせてください」‐復興の狼煙ライブ‐
2011年7月16日(土)日比谷野外大音楽堂
開場 14 :30 / 開演 15:00
入場料:無料(但し、会場にて「石巻ロックフェス」開催のため、募金へのご協力をお願いします)
出演:under the yaku cedar / camellia / 黒 他
主催:石巻ロックフェス実行委員会
協力:イープラス / サンライズプロモーション東京
企画・運営:ストームワークス