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山中さわお、イールショックをゲストに迎えたつるの剛士のプレミアム・イヴェント

2010.12.01

つるの剛士 プレミアム・イヴェント レポート
2010年11月28日(日)タワーレコード渋谷店B1F STAGE ONE
出演:つるの剛士、山中さわお(the pillows)、ELECTRIC EEL SHOCK
文:石川 愛(web Rooftop)

つるの×さわお.jpgつるの剛士の名前を知っている人は、多いはずだ。
でも、つるの氏がどんな音楽が好きで、どんなギターを弾き、どんな歌を唄うか、あまり知られていないのが残念でならない。

編集子が「今まで赤と銀の歴代超人の一人だとばかり思っていた…」と気付かされたのは、2008年発売になった『U.F.O. CLUB TOKYO JAPAN VOL.5』のライナーに、彼の名前を見つけた時だった。
小さな衝撃であった。
坂本慎太郎(ex.ゆらゆら帝国)の手掛けるジャケットでも有名なコンピ・アルバムであるが、VOL.1はDMBQの増子真二(!)、VOL.2がダモ鈴木(!!)、VOL.3にはムッシュかまやつ(!!!)、そしてVOL.4は亀川千代(!!!!)。
この並びから、編集子の驚きは想像に難くないと思われる。
その後、ラジオ好きの友人に嬉々としてその事実を伝えたところ、「何言ってんの、つるの剛士ってテレビで馬鹿のふりしてるけど、すごい音楽好きで有名じゃん」と鼻で笑われてしまった(因みにその日は筋肉少女帯のライブの帰り道でした)。

さらに、調べれば調べるほど、彼が洋楽邦楽問わず、いかに音楽を愛しているか知らされることになったのが、今夏、逗子マリーナにて行われた『つるロックフェス2010』だ。
「自分の好きなバンドを集めて、フェスをやる」という、音楽を齧り始め、好きな女子の前でイキがり気味に「やっぱりさぁ、ジャパニーズ・ロックなんていっても日本語を乗せること自体ムリがあるわけだしさぁ」「でも、サザンの実力は認めざるを得ないよね」などと発言する中学生男子ならずとも、誰しも一度は夢見るパターンを実現させた男である。

タレント活動の忙しい最中、東京スカパラダイスオーケストラなど数々の名だたるミュージシャンと接してきたつるの氏。
最新アルバム『つるばむ』と同時にリリースされたのが、シングル『シュガーバイン/Two weeks to death』。
the pillowsとELECTRIC EEL SHOCKとのカップリング・シングルである。
ここで、冒頭同様、そのメンツに不思議を覚えた方も少なくないだろう。

少し説明が長くなってしまったが、今回のイベントはタワーレコード渋谷店地下1階にある“STAGE ONE”の15周年記念、及びつるの氏のシングル・リリース・パーティーである。
アルバムとシングル同時購入者の中から抽選で選ばれたお客さんは、皆一様に、ドキドキを隠せない表情をしていたように思われる。
1曲目は『Two weeks to death』、with ELECTRIC EEL SHOCK。
出落ち感バリバリ、でも優しいお客さんしかいなかったので拍手と声援でお出迎え。
ゴ太い音が会場に広がるも、お客さんも負けじと声援を送る。
観覧当選の男性が「かっけー!」と呟いたのを確かに聞いた。
『正直者』『ありのまま』『伝えたいこと』『はやぶさ』のアコースティック・バージョン。
何より感心したのは、後ろのほうで「見えなーい!」と言うお客さんのために、中腰で演奏し出したのである。
「演奏しにくいわ!」と言って次の曲には座っていたけれども、お客さんの一言一言に耳を傾けて、きちんと応えていた。
…大好きな人の特別なイベントに遊びに行って、等身大の大好きな人が目の前にいて、しかも自分の放った言葉を拾って返事してくれたら、さぞかし嬉しいだろうなぁ。その先2年は何もなくても超頑張れるわ…。

閑話休題。
最後に飄々とステージに現れたのは山中さわお氏。
演奏するのは勿論『シュガーバイン』だが、まず開口一番、お客さんに向かい「慣れ慣れしいねー!」。
Ustream配信もしながらのライブであった。因みにアーカイブは残さないそうだ。
つるの氏とのレコーディング秘話、そもそも何故仲良くなったのか等々、いろんな話が飛び出す中、随所に見られる山中氏の辛口なトークとつるの氏の返しが秀逸であった。
アンコールに『ケンカのあと』を演奏し、更なるアンコールに『蝉』(具体的な、リアルな蝉の真似)を披露。酷似。シケイダス一号ことセミ人間一号に寄生されていることにはまだ気がつかないでいるのだろうか。

今回のイベント、なかなか珍しい顔合わせとなったのではなかろうか。
年明け早々、ミュージシャンなら一度は踏みたいステージ、武道館でのライブ…その名も『ツるーリングFANAL改めドリームジャンボつるの祭り』を控えているつるの氏。
成長に成長を重ねるミュージシャンとしての側面を、もっともっと出していって欲しい。

余談ですが、楽屋でELECTRIC EEL SHOCKのメンバーがAnthraxの『MAD HOUSE』のリフを弾いていたら、つるの氏が「ワイコーツトゥバインミーィ! アウロォヴコントゥルォーォオオォ!」と唄いながら楽屋に入ってきたので「お、流石」と思いつつも、どうしてもその光景が『ものまね歌番組で後ろから登場する本人』みたいな感じがしてしまって、ついニヤニヤしてしまいました。

想像してごらん。
Anthraxを口ずさむつるの氏を。

想像してごらん。
Municipal Wasteの新譜を見つけて「おおお」と唸るつるの氏を。

検索してごらん。
つるの剛士の音楽性って何よ、と斜に構えている貴方よ。

(小)つるの×EES.jpg

商品情報

シュガーバイン/Two weeks to death

ポニーキャニオン PCCA-70293X/1,050円(税込)

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1. シュガーバイン
2. Two weeks to death

Live Info.


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