ひどく偏った文になることを許して欲しい。
俺はポッグカウチナゲットというバンドをやっている。9/12この日は最高の日だった。moools / おとぎ話 / THE BITEとポッグカウチナゲット。豪華な対バンに俺は歓喜していた。俺らが会場入りしてすぐmooolsのリハが始まった。『分水嶺』をmooolsがリハでやった時点で、今日は間違いなく素晴らしい夜になると確信した。
本番5分前、俺は吐いた。緊張と疲れで食べ物を体が受け付けなかったからだ。実はポッグは長野〜新潟〜東京と、ライブ連続で3日目だった。屈んだだけで身体が軋んだ。だが憧れを前にして醜態を晒す訳にはいかない。俺は持てる全てを置いてくるつもりでライブをした。どう皆さんに映ったかは分からないが、満足なライブが出来た。ダラダラと流れる汗を拭うこともできず、震える手で必死に片付けた。着替えも満足に出来ないまま楽屋を飛び出した。mooolsが始まりそうだったからだ。フロアにいくとすぐmooolsは始まった。それはなんとも言えない始まり方だ。ずっとステージを観ていたのに、いつの間にか始まっていた。が、正しい表現かもしれない。疲労など既に感じていなかった。1曲目が『分水嶺』だと分かったのは、許容できないほどの感動をいつの間にか受けていると気付いた後だった。MC、新曲を含め、全てが素晴らしかった。アメリカ帰り一発目の4人のmooolsは少しギラギラしていた。この時点で俺は今日出演したことを忘れていた。
キラキラとしたステージに、キューブリックの映画に出てきそうな衣装を身に纏って、おとぎ話が出てきた。ここ最近のおとぎ話はライブがとてもいい。が、この日が一番最高だった。「今日、世界で一番最高な場所はここシェルターだ。なぜならmooolsがとても良過ぎたからだ。」と有馬さんは叫び、セットリストを変える。テンポの速い曲だから、と薬指の指輪をはずす前越さんもとてもイカす。色濃くSHELTERが今日に染まっていくのが見えた。
そしてTHE BITEがでてきた。メンバーそれぞれが俺の憧れていたハードコアバンドに所属する人々で構成されている。だが、THE BITEはカントリーロックだ。「こんな音楽があることも覚えておいてください」と冗談まじりに話す酒井さん。あの優しい笑顔は相変わらずで、俺の心のポケットにブルースが滲んできた。終始優しい気分になれた素敵な夜に呼んでもらって幸せでした。ありがとう。さようなら。(photo by:o-mi)
ポッグカウチナゲットオフィシャルサイト→http://www.pog-couch-nugget.com/
Live Info.
9.12(Sun)Shimokitazawa SHELTER
<SHELTER presents BEAST FROM THE EAST>
おとぎ話 / moools / THE BITE
オープニングアクト:ポッグカウチナゲット