見終わって気持ちが温かくなる映画
――今も時代を超えて愛される理由は何だと思いますか。
石井:日本人の情感だと思います。みんながどこにでもいるような人で、でも少しずつ変なところがあって。なんか愛おしい。水谷さんのホンの魅力だと思います。水谷さんのホンは行間を想像できるところがいいんです。ひょっとしたらこう思っていたのかなというところが伝わっていくるところが。そういう意味では大人な脚本だと思うんです。それぞれがみんな自分のことを考えているんだけど相手のことを思いやっていて、そこは言葉にしなくてもわかるよというのがみんなの中にあってそれが伝わるんだと思います。あと、僕たちが長く続けようと考えなかったのも良かったんだと思います。
――だから常に自然体でいられるという事なんですね。
石井:そうですね。「そろそろやりますか」と話が出て水谷さんの構想が出来上がってから始まるという形で続いてきました。星屑は別のシリーズもあって、完結とは謳いましたが「星屑の町 忘却編」もやる予定です。
――この映画はそことも繋いでいる作品になっているんですね。
石井:そうですね。そこに映画が繋がっていくといいなと思っています。
――映画から新たなファンが入ってくる形ですが、そういった方に対して星屑の会の魅力を改めて伺えますか。
石井:特に凝った筋立てもなく、CGもなく、普通の人たちが色々な思いを抱えていますが、歌で結ばれている。少し前のことのような、昭和の頃にこんなことあったよなという懐かしさがあって見終わって気持ちが温かくなる映画になっています。この作品は何度でも見れる作品になっていると思うので、何度も足を運んでいただいて、星屑ファンになって応援していただければなと思います。僕たちにとっても映画になることが夢のようなことなのでこの夢を一緒に楽しんでください。