主にWeb上で活躍する漫画家やライターといったメンバーがブログを不定期で更新、なんとも形容しがたい独創的な記事の数々で、局所的な人気を誇る「けつのあなカラーボーイ」。最近ではほとんど更新がなく、活動しているのか否かの判断が全くつかない状況だが、この「けつのあなカラーボーイ」が大晦日に開催するイベント、『深夜も電車が動いてるのでいつでも帰れるカス動画祭』に先駆けて、所属メンバーによる座談会を決行！ [INTERVIEW：マツマル（LOFT9 Shibuya）]
参加者
demio @ganko_na_yogore
たか @ketuge
日下 @kusakabe1986
どろり @kkrmr
まさかのポテチ光秀欠席！
―「けつのあなカラーボーイ」(以下、けつカラ)メンバーによる座談会ということで、まずは簡単に自己紹介をお願いします。
demio：はい、「demio」と申します。けつカラではイベントの取り仕切りや、カス動画データをまとめたり、飲み会の幹事など、基本的にユーモアのいらない部分の担当をしております。
日下：日下です。僕はただの工場勤務です。工場で缶詰を作ってます。
たか：たかといいます。僕はコンビニの店員やってます。
―あの、皆さん、いちおう本当のことも言ってもらっていいでしょうか？
たか：本当です。あとは漫画も描いてます。
どろり：どろりです。勤め先ではWebサイトの開発をしてます。ポテチ光秀さんとよく遊ばせてもらってます。けつカラ内ではあまり位は高くないです。
たか：オモコロに漫画が載ったりしてますよね。
どろり：いや……それは別にいいです。ただのポテチさんの取り巻きの一人という扱いで思ってもらえればと。
―以上4名と、本当はポテチ光秀さんも参加してくださるはずだったんですよね？
demio：そうですね、ウチで一番ちゃんとしたクリエイターがくるはずだったんですけど……。
日下：『スプラトゥーン2』のやり過ぎで寝坊して、急遽欠席になってしまいました。
demio：ポテチ光秀はけつカラの立ち上げメンバーでもあるので、今回の座談会でも頼りにしていたんですけど……いま正直、士気が下がってます。
IDとパスワードがわかれば誰でも参加できる
―けつカラの皆さんが知り合って、団体ができるまでの経緯はどういったものだったのでしょうか？
demio：もともとネット大喜利をやっていた、亡くなった冷凍食品さんとか、ポテチ光秀さんといった求心力のある面々が中心の集まりがあったんですけど、そこに僕や日下さんといったツイッターから知り合ったメンバーが加わった感じですかね。
日下：はじめてみんなで顔合わせしたのが、ポテチ光秀が企画した飲み会の時だった気がします。そこでWebサイトを立ち上げようという話になったんですが、誰もそんな知識がなかったので、なぜか『RPGツクール』でゲームを作ることになり、それもいろいろめんどくさくなって、結局いまやっているFC2ブログに落ち着きました。
たか：パスワードとIDがいきなり送られてきて、あとは勝手にやってくれよっていう感じでしたね。
日下：この前、朝の4時とか5時くらいに、「けつのあなカラーボーイが解散します」っていう記事が上がってたんで、とりあえず消したんですけど、後から聞いたところによると小野ほりでいさんが精神的にヤバくなってなんとなく書いちゃったとのことでした。
どろり：それよりも前、ティラノサウルスという人が書いた「はじめまして」というタイトルの記事が上がっていたんですけど、4年くらい経った今も正体がわからない。
demio：更新機会がそもそも少ないので、最近でいうとティラノサウルスが一番書いてるんじゃないですかね。
どろり：その後、マクドナルドのクーポン券の画像が貼ってあって、「よかったら使ってくださ～い」っていうメッセージが添えられてました。誰かわかんないけど、敵意がないみたいでよかったです。
乗り気な人があまりいない
―最近、あまりブログが更新されていないのはなぜでしょうか。
demio：もともとは暇な人たちの集まりだったんですけど、それぞれ意外と活躍の場が増えてきてしまったっていうのが大きいですかね。
日下：ブログを書いても1円の足しにもならないですからね。他で働いた方がマシです。
―団体の皆さんで同人誌を出版してますよね。さすがにそういう時は全員で協力していたのでしょうか。
demio：そうですね、今までで3,4冊くらい出してます。
たか：もう嫌ですね。あんな苦痛なことはない。酉ガラさんという人がいるんですけど、締め切りの前日にファミレスで書いた原稿をそのまま入稿する、みたいな感じで、最近はあんまりやる気のある人はいないですね。
―売れはするんですか？
たか：それがなぜか売れてます。罪悪感がすごい。
―売れるんですね。ギャラはどうなってるんですか？
demio：そのへんが割と曖昧で……けつカラの運営費にプールされるだけで、ノーギャラっていうのが一番やる気を削いでる理由ですかね。
たか：この前、「幽遊白書の仙水と一緒にカス動画を見る」っていうテーマのイベントをやったんですけど、「仙水の座るソファは高級じゃないとダメだ」っていう理由だけで、せっかくの収益を無駄に使ったりしてます。
どろり：イベントの後、お客さんが誰も仙水のソファに言及してなかったし、なんの意味もなかったですね。
嫌な気持ちも共有！？
―けつカラさんが開催されているカス動画祭イベントのお話も伺っていきたいのですが、ウチで大みそかに開催する年越しイベントの後、3月も渋谷の伝承ホール（キャパ350人）でも開催を予定されているんですよね。
たか：歌舞伎で使うような花道が真ん中にあるんですけど、それが「面白い」って理由だけでとりました。
demio：みんなはなんとなくで言ってるけど、実際は僕が会場にパワポで企画書作って送ったりしてるので、毎回労力がかかってます。
たか：なかのZERO大ホールでもやったんですけど、そこは会場がデカすぎて面白い、って理由だけでしたね。何日か後に美輪明宏がやるようなハコで。
demio：ここで「完熟マンゴーが落ちる瞬間」流したらどうなるんだろう、って。2千人キャパのハコに100人くらいしか入らなくて、めっちゃ赤出ましたけど。
―同人サークルの活動から「カス動画祭」を開催するに至ったのはなぜでしょうか。
demio：ポテチ光秀が唐突に「この動画、カスなんで見てください」と貼った動画が団体内でウケたんですけど、後日、カナザワ映画祭を二人で見に行ったあと、「僕らもヒドい動画を流すだけのイベントをやりたいね」という話になったのが発端ですかね。
―カス動画は皆さんそれぞれが発掘しているんですかね？
demio：そうですね、メンバーに上げてもらったものを一度自分がまとめて、みんなで集まった時にどれをイベントで流すか実際に見て考えてます。
たか：前は自作のカス動画もあったんですけど、イベントのアンケートに「そういうのいらない」という意見があったのでやめました。
どろり：前回流れた動画で、「どこかの国の観光客が海辺で貝を踏みつける」っていう内容のものがあったんですけど、貝を踏むたびに体液がブシュっと噴き出るのを観光客がゲラゲラ笑いながら楽しんでいて、無駄に尺が長いし、ホントに見てて嫌な気持ちになりましたね。
日下：あれは嫌だったなあ……。でもみんなでただ面白い動画を眺めよう、っていうよりは、少し不快になるようなのも敢えて挟んでいきたい意図はありますかね。
