Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【master+mind presents】Initial'L Special Interview - Initial'L渾身の1st Full Album『INITIALIZE』リリース!新たなジャンル"フューチャーロック"を体感せよ!!

Initial’L渾身の1st Full Album『INITIALIZE』リリース!新たなジャンル“フューチャーロック”を体感せよ!!

2018.10.12

 2018年9月26日(水)にInitial'Lが1st Full Albumとなる『INITIALIZE』をリリースした。ロックバンドとして新しい可能性を秘めている彼らが、今回のアルバムに掲げた"フューチャーロック"とは!?
 今回はメンバー全員に『INITIALIZE』制作への思いや聴きどころをインタビューした。[interview:太田龍一郎(新宿LOFT)/構成:河西香織(新宿LOFT)]

ゼロ地点に立つ

——『INITIALIZE』のリリースに先駆けて、このアルバムの中から『Can You Feel It?』が先行シングルとしてリリースされましたが、どういった経緯でこの曲を選んだんですか?

悠希(Vo):どっちかというと『Can You Feel It?』があって『INITIALIZE』があるみたいな感じが強いかも。『INITIALIZE』を作るっていうのは大前提にあって、そのアルバムの代表曲、象徴する曲をどういう曲にしようかって考えていた時に、一番ベストだったのが『Can You Feel It?』で。だから『Can You Feel It?』が『INITIALIZE』…なんか難しくなっちゃうんですけど(笑)。そんなような感じで始まったんです。

サトシ(Gt):『Can You Feel It?』が『INITIALIZE』の核で、一番濃い部分って感じかなあ。

悠希本当にそんな感じで、『Can You Feel It?』の中に『INITIALIZE』の全部の曲が繋がってくるというか、そんな気がしてます。

一朗(Dr):元々15曲あった中でこれを先行にしようという選び方じゃなくて、『Can You Feel It?』が最初に出来てて、後からアルバムの曲を作ったって感じなんで。

——みなさん一致で『Can You Feel It?』を押し出したいということでまず先行で出して、その後フルアルバムになったという感じでしょうか?

悠希アルバムをリードしていく曲として、一番『Can You Feel It?』がベストな形だった気がします。「ちょっと全貌が見え隠れするのかな?」くらいのちょうどいいバランスなんですよね。ロック感とシンセサイザーの感じだとか雰囲気やサウンド面含めて、アルバムを全部総まとめにしちゃうような一曲だったんで。

——『INITIALIZE』は「初期化」という意味ですが、そのタイトルを付けた思いは何ですか?

悠希俺らは元々前身バンドのLycaonっていうのがあって、そこからInitial’Lになって、ロックバンドとも戦っていくような状況で、その中で俺たちがやりたい音楽を分かりやすく今回の1stフルアルバムで提示していけたらなっていうのがあって。この『INITIALIZE』(初期化)なんですけど、僕らの中ではゼロ地点というか、やっとここで俺たちのInitial’Lの音楽が確立されつつある今だからこそこれを出したいっていう。ゼロ地点に立つっていう意味ですね。「ここから攻めて行こう」っていう意味もあるし、サトシがよく言う「音楽のロックシーンを変えたい」っていうのもあって。

サトシそうなんだよね。すげー大げさな話になっちゃうんですけど、日本のロックシーンって、すげー格好いいバンドもいるからそれは正解だと思うんですけど、海外のシーンと比べるとやってることが10年くらい遅れてて、だいぶ劣ってるなっていうのが、すごい俺の中で日本でロックをやってることに対しての劣等感みたいなのがあって。それをまず世界基準に持って行きたいっていう意味の『INITIALIZE』で、世界とのゼロ地点という気持ちも入ってて。やっぱり順番があって、スタート地点に立たないと、いきなりゴールには行けないし、そういう意味で俺は捉えてる感じですね。

悠希このアルバムから始めようっていう感じがあります。

新たなジャンル“フューチャーロック”

——『INITIALIZE』のフレーズとして“フューチャーロック”というものが打ち出されていますが、自分は近未来のような新しい感じがすごくして、そういった意味でフューチャーなのかなって感じたのですが。

悠希サウンド面が一番“フューチャーロック”って言う分にはでかいと思うんですけど。僕らがやりたい音楽、やりたいバンドがどこのシーンにハマるのか、どこと対バンしたらいいんだとかみたいなのは、打ち合わせとかしながらずっと悩んでいたんですよね。なかなか決まらないし、答えが出なかったんですけど、『Can You Feel It?』が出来て、このアルバムの制作に取りかかった頃に、自分たちがどんなバンドなのかを一言で分かりやすく表す言葉ってないかなって話をしてて、そこでやっと「“フューチャーロック”ってどう?」みたいなのが出てきたんです。サウンド的にも、今の最先端の洋楽とかに使われているようなシンセを結構バンドの音と混ぜるようにしていて。そういう組み合わせの曲も聴いたことがなかったし、Initial’Lがハマる場所がなかったから、自分たちで“フューチャーロック”って言葉を勝手に作っちゃったみたいな感じはありますね。だから「“フューチャーロック”って一体何なの?」って気になる人もいると思うんですけど、一回Initial’Lを聴いてもらったら何となく分かるのかなっていう感じはします。Initial’Lみたいな『Can You Feel It?』的な『INITIALIZE』に入っている曲調のサウンドのバンドを、自分自身も聴いたことがないんで。“フューチャーロック”っていうのは、すごく俺たちにとっていい居場所が出来たかなっていう気がしますね。

——曲全体からEDMのようなハードコアテクノのようなノリを感じたんですが。

悠希挑戦的な部分が多いんですけど、逆にバンドだけしかない曲もあるんですよね。と思いきや、バンドが全然なくてシンセとメロディばっかの曲もあれば、ラテンっぽい曲もあったり、すごい多種多様な感じのアルバムにはなっているんですけど。すげー幅が広くて、その中でも『UP DOWN SWING』とかは、バンドががっつりの曲なんですけど、やっぱり新しめなこともしてるし、『STAY』っていうEDMっぽい曲に関しても、今の流行っている最先端のものになってる気がするし、全部においてサウンド面で新しい音を使っているのかなっていう気はするかな。

サトシ“フューチャーロック”についてもう一個言いたいのが、古き良きロックっていうのは当時の人たちが作り上げたもので、当時の音楽は進化しないって思ってたんですけど、そのいい所を現代のサウンドに置き換えて、「こんな格好いい音楽があるんだぜ」っていうのを、俺たちを通じて新しい世代の子に届けることも、“フューチャーロック”の仕事っていうのかな、次の世代に渡して行くっていう意味もあるんじゃないかなって。

『Initial’L』とは…

——では最後に、アルバムの聴きどころも踏まえて読者の方へ一言ずつお願いします!

サトシこの5人だけが『Initial’L』じゃなくて、関わってくれている人も『Initial’L』だし、俺たちはただみんなの前に立ってライブをする担当の『Initial’L』のメンバーみたいな。それでライブ会場にいるファンの子たちは、『Initial’L』のメンバーだけどファンの子担当みたいな。そこにいるみんなが『Initial’L』であって欲しいし、そういうライブを作りたいっていう思いも強くあって。それがバンドだと思うっていう気持ちから、このアルバムはみんなで歌えるセクションっていうのがすごくたくさんあって、俺たちのコーラスが入っているんですけど、それはまだ完成してなくて、会場でみんなの声と俺たちの声が混ざって、やっとこのアルバムが完成すると思うので、そこをみんなで作り上げて行きたいって思います。

ZERO(Gt):『Initial’L』って、ライブを重ねていくごとに本当にガラッと変わっていくバンドで、3ヶ月前にライブを観た人が今観たら、全然違うライブをしてると思うんですよ。なので、しばらくライブに来てないなって人も、MVとか観て「また行ってみようかな」って思ったら、騙されたと思って一回来てみて欲しいなってすごく思うんですよね。僕たちの向かう方向だったり、自信を持ってる部分だったり、核心に迫る部分がどんどん変わっていくんで、その時とはまた違った格好良さが今の『Initial’L』に絶対あるんで、期待して観て欲しいなと思います。

一朗LOFTっていろんなバンドが出てるし、僕らのことを初めて観る人もいると思うんですよ。そこでパッと読んでアルバムを聴かない人の方が圧倒的に多いと思うんですけど、ここまで読んでくれたっていうことは、是非全曲聴いてくれたら嬉しいですね。ジャケットが格好いいとか、このフライヤーがいいなとか、見た目で決めているのかは分からないですけど、新しくハマるバンドを探している人がいるとしたら、ハマる曲が1曲は絶対にあるんで、それを自分だけのものにしてもいいんですけど、もっといろんな人に広めてもらえたら、僕たちはすごく嬉しいです。

緋遊(Ba):たくさんのジャンルの音楽があると思うんですけど、応援してくれる方たちと『Initial’L』という場所というかジャンルを作っていけたらなって思ってて。今回のアルバムはそれが出来ると思うんで、アルバムを聴いて、ライブに来て一緒に楽しんでもらえたらいいかなと思います。

悠希バンドをやってて最近すごく思うんですけど、好きなことを好きでい続けるって、すごく大変な時があって。でもそれって、ファンの子からしても好きなバンドを好きでい続けるって同じことなのかなって。バンドもファンも、好きなものを追っかけてる者同士、やってることが違うだけで同じなんですよ。勘違いされやすいんですけど、すげー人みたいなとか、憧れの存在みたいな風に思ってる子もいるかもしれないですけど、全然そんなことなくて。別に特殊能力も何もないし、クソみたいな(笑)ただの一人の人間なんで、そんな普通のそこら辺にいる人と変わらない奴らがやってる音楽のそのままの叫びというか想いを、ライブに来て受け取ってくれたらいいなって思ったりもしてます。

 

・・・全文は後日webRooftopにて公開!

(Rooftop2018年10月号)

このアーティストの関連記事

1st Full Album「INITIALIZE」

NOW ON SALE!!
【初回限定盤】(CD+DVD)POCS-9184 ¥3,000(tax in)
【通常盤】(CD)POCS-1726 ¥2,500(tax in)

<CD>※通常盤・初回限定盤共通
01.Can You Feel It?
02.PLEASURE
03.CALLING
04.ALL I WANTED
05.ALONE
06.NA.NA.NA.
07.KINGS AND QUEENS
08.UP DOWN SWING
09.WAKE UP
10.STAY
11.I Never Say Goodbye
12.SUPERSONIC
13.EVERY TIME YOU GO
14.LIGHT YEARS
15.TONIGHT TONIGHT
<DVD>※初回限定盤のみ
01. Can You Feel It?(Music Clip)
02. The Making of Can You Feel It?
03. INITIALIZE Making Documentary

LIVE INFOライブ情報

■Initial’L 1st Full Album「INITIALIZE」発売記念 INITIALIZE TOUR ※ワンマン

10月12日(金)新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE

10月18日(木)Shibuya eggman

10月19日(金)Shibuya eggman

休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻