ロックの殿堂「新宿LOFT」、トークライブハウスの発信源である「LOFT / PLUS ONE」、双方を擁する「LOFT PROJECT」が、今年4月に宿願だった大阪に「LOFT PLUSONE WEST」をオープン。2014年夏、新宿・歌舞伎町を彷彿とさせる空気を持つ街、大阪・宗右衛門町にて『宗右衛門町音楽祭 2014』と題し、東京の音楽シーンを思い起こさせるような音楽シリーズ・イベントを立ち上げた。
この『宗右衛門町音楽祭 2014』の3公演に焦点をあてて、LOFT PLUSONE WESTではミュージシャンがどのような公演をしているのか、そして彼らの近況を紹介しよう。
奇妙礼太郎
『宗右衛門町音楽祭 2014』の初回として、7月13日に開催された奇妙礼太郎弾き語りワンマンライブ。ロックンロールでラブ&ユーモア、ソウルフルな歌声に宗右衛門町の夜が熱を帯びた。ライブ後、その熱が冷めやらぬままにインタビューを敢行。奇妙礼太郎、地元大阪で何を語る!?(interview:松本尚紀/LOFT PLUSONE WEST)
起こるハプニング、そこが魅力…?
──2回目のLOFT PLUSONE WESTのステージ、印象はどうですか?
奇妙:やっぱりお店という感じがしますね。お客さんが座っていて、飲食があるんで。
──前回はライブ中にSundayカミデさん(ワンダフルボーイズ/天才バンド)が飛び入りで出演されて、抜群のトークを披露していました。
奇妙:あの人はほんまに面白くて、テレビとか出て欲しいです。
──今日のライブで、Sundayカミデさん作曲の「君が誰かの彼女になりくさっても」を披露されていました。Sundayさん自身の体験に基づいた楽曲を、奇妙さんが歌う時はどういう心持ちなんですか?
奇妙:歌を歌う時に、気持ちがどうとかは全くないですね。曲作った人がどういう気持ちなんやろうとか、何も考えないです。ただ演奏をするという感じですかね。Sundayさんがどういう気持ちでこの曲作ったんやろうとかも気になったことはないです。
──奇妙さんとSundayさんの関係って、すごくラフで自然体ですよね。
奇妙:1回目の時もメールで呼んだら、別の場所でライブ前やのに来てくれましたからね(笑)。
──あの日、Sundayさんが受付で止められて、「奇妙君にメールで呼ばれて来たんです」って必死に説明していたのを覚えています。
奇妙:それほんま面白いですよね(笑)。でも、そういう自由さと言うか、良い意味でのハプニングはLOFT PLUSONE WESTの魅力ですよね。
──ありがとうございます!(笑)
音楽で遊べる場所
──2014年7月23日に、2005年に発売されたアニメーションズの1stアルバム『THE ANIMATIONS』とライブ盤『ANIMATIONS LIVE!』が再リリースされました。約10年前に録音されたご自身の声を聴いて、どういう印象を受けましたか?
奇妙:もう自分という感じがしないです。こういう人おったんやって、他人みたい(笑)。
──奇妙さんはご自身のCDを聴かれるんですか?
奇妙:聴かないですね。作ってる時は楽しいんですけど。プラモデルみたいな感じで、作り終わるとこんなの作ったなぁ、みたいな感じに思います。
──ではライブに関して、一緒にライブをしたい方などはいますか?
奇妙:グラサンズですかね。田渕 徹くんっていうボーカルがいて、ソロの時もめちゃくちゃ良いんです。
──田渕 徹さん、要注目ですね。田渕さんやSundayさんなど、やっぱり大阪には強者がたくさんいますね。
奇妙:ここで彼らとライブしたり、遊べたら最高です。そんな機会を待っています!
大森靖子
8月18日(日)、『大森靖子ワンマンライブ in 大阪ロフトプラスワン ウエスト』が開催される。メジャーデビューを間近に控えた“新少女世代言葉の魔術師”こと、大森靖子。彼女は今、何を思い、考えているのか。メール・インタビューを行ない、その心境を聞いてみた。(interview:松本尚紀/LOFT PLUSONE WEST)
活躍の場が広がる近年
──9月にはメジャーデビュー・シングル『きゅるきゅる』がリリースされますね。大森さんのキャリアの中でも大きな転機になるかと思います。メジャーデビューを間近に控えた今の気持ちをお聞かせ下さい。
大森:すべて仕留めてやるという気持ちです。なんだかんだ売れる覚悟みたいなのって、できてなかったのかもしれないですね。ライブも私なりのいいライブをしよう、ってふわーっと考えてたんです。でも今は、わかる人にわかるだけじゃダメなんです。わかんない人にも自分にはわからないっていうことを、徹底的にわからせるくらいのことができないと、メジャーに行く意味がない! 磁石の同極がはねつけ合うみたいに、絶対に近づけなかった人たちと、肯定し合うためにメジャーに行くんです。そうじゃなきゃ生きていけない時代がそこまで来ているから、私みたいなのがメジャーに行っちゃうんじゃないですかね。
──メジャーデビュー発表後、ロボットレストランでのライブや、ミスiD2015審査員など活動の幅が広がっていますが、ご自身ではどう感じていますか? また、“FUJI ROCK FESTIVAL'14”への出演も決定していますが、他に「これもやってみたい!」ということなどありますか?
大森:やってみたいことは、いつもその時その場で思いつくので、それをいかに早いスピードでできるかって感じなんですよ。まさに今やりたいことは、私の前ではへこへこしてたくせに、ネットでは下品なサブカルブス死ねって書いたアイドル無銭接触豚を殴りに行きたいとかですけど…。まぁそんなことは置いといて、ライブで無茶しすぎて歌えなかったりは本末転倒なので、とにかく思いついたことをすぐにできる体力が欲しいです。
──9月のメジャーデビューの後の活動の中で、今年中に成し遂げたいことはありますか?
大森:モーニング娘。'14 卒業前の道重さんと一緒に音楽番組に出たいです。将来的には隠居して絵を描きたいです。
UNCHAIN
聴かなきゃ! 観なくちゃ! 語れないこの魅力! さらなる躍進が目に見えるUNCHAINが新しいアルバムをリリース! LOFT PLUSONE WESTではアコースティック編成でトークもするの!?(interview:平野 風/LOFT PLUSONE WEST)
7thアルバム『N.E.W.S.』について
──発売されたばかりのニュー・アルバム『N.E.W.S.』のテーマを教えて下さい。
谷川(vo, g):テーマはズバリ、ダンス・チューンですね。数あるダンス・ミュージックのジャンルの中でも特に、70年代から80年代のディスコを意識しました。時代の流れ、周りの環境、ファンのニーズ、そして僕たちのやりたいことが今回奇跡的に合致した感じがしていて、とてもパワーと技のバランスがいい作品になったと思います。
──UNCHAINのキャリアの中で『N.E.W.S.』は、他のアルバムと比較してどのような位置づけですか?
谷川:今まではリスニング・ミュージックとして特別なものを目指してきましたが、今回はあえて取っ払い、これまでやってきたからこそできる新たなグルーヴを加えました。常にライブハウスの風景を思い浮かべながら、アナログ、人力を意識した生のグルーヴ、しかもほぼ4人の音だけで、いかに躍らせるかを追求した作品です。
──『N.E.W.S.』というタイトルにはどういった意味合いが含まれているのでしょうか?
佐藤(g, cho):4thアルバムの『SUNDOGS』(太陽)、5thアルバムの『Eat The Moon』(月)、6thアルバムの『Orange』(地球)、今回の7thアルバム『N.E.W.S.』(東西南北)と、どんどん近くなっていく様子を表現できればと。そして、世界中が望むHappyをUNCHAINの音楽でみんなに伝えたいという「願い」と「祈り」をDanceに込めて、『N.E.W.S.』を作りました!
8月22日の『UNCHAIN NIGHT in OSAKA -Talk & Live-』へ向けて
──阿佐ヶ谷ロフトAで長い間開催され続けてきた『UNCHAIN NIGHT』ですが、これはどのように始まったのですか?
吉田(ds):ステージに立ってる姿だけでなく、普段のありのままのUNCHAINを知ってもらおうと始めてみました。あとは自分たちのトーク力UPのために。そのおかけで吉田以外は格段にレベルアップしました!(笑)
──大阪では初開催となる『UNCHAIN NIGHT』、関西出身である皆さんが大阪でトーク&ライブをする上でやってみたいこと、意識していることはありますか?
谷(b, cho):第二の故郷である大阪。「東京に出てアイツらは変わったな」とか、東京〜大阪間の距離はまだ離れていると思っているので、少しでもその距離を縮めたいですね。
──大阪に来ての一番の楽しみを教えて下さい。
谷:約10年間住んだ大好きな街、九条の行きつけのお店に入り浸ること。
──今回MCをされるP-NUTZさんについて教えて下さい。
谷:第一の故郷、京丹後市のマルチタレント! 老若男女に圧倒的な支持を持つMC力で、宗右衛門町に笑いの渦を巻き起こすはず!
──8月22日に来てくれるお客さんへ向けて一言お願いします。
吉田:当日はいっぱい食べて飲んで、みんなで楽しみましょう! お待ちしております! そして、7月30日リリースのニュー・アルバム『N.E.W.S.』もぜひ聴いて欲しいです!