Tropical Gorillaが今回で20回目となる自主企画イベント『KLUB TROPICANA』を12/15に下北沢SHELTERで開催する。長年にかけて行われてきたこの20回目のイベントについての想いや対バンに対しての想いをcim (vo / b)に訊いた。（interview：平野 風／下北沢SHELTER）
『KLUB TROPICANA vol.20』
── 20回目となる『KLUB TROPICANA』ですが、第1回目ってどのくらい前だったんですか？
cim (vo / b)：実は全然覚えてないんですよ（笑）。『KLUB TROPICANA』の前にも企画をやっていて少し記憶が混ざっています。「永遠の若手」ってことで。シェルターに初めて出たのは10数年前だったんですが、どこが1回目だったのか…（笑）。
── 前回はシェルターに出たのは1年前の11月vol.17でしたね。やはり年に3，4回のペースで企画されている感じですよね。
cim：メンバーチェンジがあって、スタジオに入ってはいたんですがライブは止まっていた時期がありました。その前までは年2回（6月、12月）にシェルターで企画をやらせてもらっていました。ライブ活動を再開した去年、KLUB TROPICANA VOL.17が前回のシェルターです。
── cimさんがボーカルになったのはこの日からですよね。ボーカルを始めてどうですか？
cim：いやー、本当に向いていないなと…。
── 今後はcimさんがもっと目立っていくわけですもんね。
cim：僕もボーカルになりましたが、フロント3人が全員ボーカルです（それぞれ持ち曲がある）。ただ、僕はもっと上手にならないとダメですが…。
── 『KLUB TROPICANA』はどういう意味合いでつけられたイベントタイトルだったのですか？
cim：「Wham!」の『CLUB TROPICANA』からです。
── やはりそうだったんですね！ CをKに変えて連想させるところなど。
cim：CをKに変えたのは…格好良いんですよ。Kは不良なんです（笑）。「KLUB FOOT」「KLUB COUNTER ACTION」…etc。
── 当初のイベントのスタイルやコンセプトはどんなものでしたか？
cim：特別なジャンルに偏ったりではなく、自分たちが好きなバンドを呼んで一緒に楽しもうという感じです。変わらないですね。
── これまでの20回目を振り返ってみてどうですか？
cim：2ndのレコ発の時に初めてこの企画でワンマンをしました。日程など全部決めた後にBEAT CRUSADERSが解散してしまう事になって、最後にシェルターで一緒にやりたいな、と思って誘ったら出てくれることになったんです。結局ワンマンにはならなかったんですけど、ワンマン名義でやってみたかったのでビークルの名前は当日も出さないでそのままやらせてもらいました。その間シェルターに何回お客さんの振りして「チケットありますか？」って電話したか分からないです（笑）。最終的にはお陰様で売り切れてくれましたけど。でも、何回電話しても「あ、まだありますよ」って毎回答えられまして…（笑）。あの時はシェルターに対して見栄を張りましたね、人気があるバンドかのように思わせる為、チケットの問い合わせを自分でしました（笑）。
── ご自分で問い合わせされてたとは!!
cim：いつ「チケットが売り切れた」と言ってくれるかと思ってたんですけどね。結局前日まで言ってはくれませんでした。そんなことをやってましたね（笑）。
── こちらも今回気をつけないと…。
cim：今回も電話行きますよ（笑）！
── 『KLUB TROPICANA』のイベントはシェルターでは特に柵無し（ステージと会場を仕切る柵が外れた状態）でガンガンお客さんが飛び込んで行くのが印象的ですけど、他の場所でもそういう感じでやっているんですか？
cim：いえ…。
── …いえ？
cim：そんなこと無いですね。まあ、自分たちの企画はほぼシェルターでやっているということもあるので。
── 何か理由があるんですか？
cim：いや…柵が無い方が臨場感あっていいなーって。まあ、ダメな場所はダメじゃないですか。シェルターでは今までトラブルなくきています。今回初めて「壊したら弁償だよ？」って言われて、「やっぱやめようかな？」とか考えましたけど…。今は自分もライブハウスで働き始めて、ああいうことが良くないということをしみじみ感じています。なので、昔やっていたけど今は申し訳なくて出来ないことが「山ほど」あります。ごめんなさい。
全員: （笑）。
LIVE&BAR【Nutty's】
── cimさんが働いている町田Nutty'sについて話を聞かせてください。始めた当初はどうでしたか？
cim：「ここをライブハウスにしてください」という感じで動き出した場所だったんです。ライブハウスという通いなれた場所でありながら、出演はしていても働く事は初めてでしたし、分らない事だらけで本当に大変でしたし現在も試行錯誤中です。今までの自分がやっているバンドでのライブ活動を通して出会った大勢の人たちが助けてくれ、今も助けてもらっています。初めは「あれがない、これがない」なんてのはいつものことで、毎日トラブルが普通でした。今も自分と仲間で協力しつつなんとかやっています。
── 他に大変だったこととかはありますか？
cim：具体的な事でいえば、機材トラブル…etc、色々あります。スケジュールの事で言えば「ライブをしてくれませんか？」とバンドさんを誘うのが苦手です。コチラの事情なので…。それでも友達のバンドだったり、先輩バンドだったりが自分から「ライブやらしてよ」とか、ライブに誘った時に快く出演してくれたりするんです。とても嬉しいです。そんな時はいつも以上に粗相がないように気をつけてます。ちゃんとやっていきます。
対バンに対しての想い
── 今回の『KLUB TROPICANA vol.20』の対バンは「THE STARBEMS」と「NUMBER TWO」ですね。
cim：THE STARBEMSのメンバーには僕が足を向けて寝れない人がいますので言わずもがな、と言ったところではありますが。このインタビューが載るルーフトップにコーナー持ってますよね、ここから話しかけたいです（笑）。TROPICAL GORILLAがライブを再開してちょうど1年くらいなんですよ。1年やってみて色々ありましたけど元気でやってますよ、というところを改めて自分たちの企画で見せたいという気持ちもあります。そんな中でTHE STARBEMSに声をかけたら、前日は広島にいるというのにも関わらずOKしてくれたんです。嬉しいしイイトコ見せたいです。あ、ここからページを飛び越えて話しかけます。「よろしくお願いします！」
── 関係性も十分過ぎるし、やはり楽しみですよね！
cim：いいとこ見せたいですね！ NUMBER TWOはライブを観る前から音源を聴いていて、好みの音でライブを観にいきました。そしてライブを見た時に「凄く格好いいなー！」って思ったんですよ。その後ライブも一緒にする機会があって、仲良くなり声をかけました。
── この『KLUB TROPICANA vol.20』でお客さんに向けて一言お願いします！
cim：TROPICAL GORILLAは「ずっとやってるんですよ」と。自分たちの好きなことを良い環境でやれたらいいなと今も強く想ってやっています。それをシェルターでやれるということは特別な気持ちもあり、ここで出来ることを感謝してます。
── 今後CD出す予定とかはあるんですか？
cim：もちろんありますよ。ただ、こういうインタビューを受けた時はいつも言ってるんですけど…そう言ってて出た事はないです。
全員: （笑）。
cim：あ、レコ発やるときは是非シェルターでお願いしますね。今までのトロゴリのレコ発は全部シェルターなので！
── 是非お願いします。これ以降の『KLUB TROPICANA』は決まっているんですか？
cim：基本はシェルターで年2回のスタンスだったのですが、去年からここ町田Nutty’sでもはじめました。今年は12/28にあります。
去年の企画の後日談…
cim：去年の企画時、リハ中にプレッシャー？で急性胃炎になりまして…。そのまま本番に臨みましたが、実はライブの記憶がほとんどありません、という…。ライブ後、救急病院へ。病院までメンバー、当日の出演者他友達が心配してついて来てくれたんですよ。深夜、点滴されながら悔しくて（久しぶりのライブなのにこの自分のダメさ加減に）病院で大泣きかましまして…。坊主のオッサンが夜中に病院へ担ぎこまれ病院内で大泣き、ついてきてくれた連中は刺青だらけやら、目の下真っ黒のメイクやら金髪やら…etc。医者が変な薬をやってのオーバードーズなんじゃないかと勘違いしたらしく、随分とみんなが怒られたそうです。今回はそんな事がありませんように（みんなありがとう、そんで、去年はごめんなさい…）
