西新宿にあったロフトから数えて、新宿ロフトはオープンから35年を迎えた。
この35周年を記念して音速ライン、LOST IN TIME、another sunnydayによるイベントが9月20日に新宿ロフトで開催される。全バンドが30代もしくは30歳に近い年齢となるこの3バンド。対談中に「30歳を目前に一度悩む」と全員が口を揃えて言っていたが、それでも変わることなく音楽を鳴らし、生涯音楽で人生を歩むことを決めた3組だからこその音や雰囲気を、この日のステージで感じる事が出来るはず。
オープニングアクトとして19歳の4人組THE NAMPA BOYSの出演が決定し、先輩方に挑む姿も楽しみである。
今回は音速ライン・大久保 剛さんの誕生日、そしてanother sunnyday・伊藤文暁さんの誕生日の2日後という、とてもおめでたい日に対談を行なった。(interview:樋口寛子/新宿ロフト 構成:やまだともこ)
イベントテーマは、「バンドを長く続けることの意味」
── 私が今回このバンドの企画をロフトのアニバーサリーでやろうと思ったのは、いわゆるアラサー世代の皆さんのライブを見て、バンドを長く続けることの意味を感じ取ってもらいたいなというテーマがあったんです。それを特に彼らより若いお客さんに見てもらいたくて、この企画を考えました。ところでインタビュー前にちらっとお話してましたが、音速ラインと伊藤さんは初対面だそうで、これをきっかけに縁が広がってくれたらすごく嬉しいです。serial TV drama(以下:シリアル)の時も対バンはしていないんですか?
伊藤文暁(another sunnyday):してないんです。
海北大輔(LOST IN TIME):共通の知り合いは相当いるんじゃないのかなって思いますけど、この場が初めましてというのはレアな現場に立ち会えちゃいましたね(笑)。
── 音速ラインとLOST IN TIMEは付き合いは長いんですか?
海北:けっこう経ちますね。ライブハウスだと転換中のモニターにPVやインタビュー映像が流れていたりすることってあるじゃないですか。2004年ぐらいだったと思うんですけど、ロフトかどこかで音速ラインのPVが流れているのを見て、その後フェスやイベントで一緒になることがあって、そこからです。
大久保 剛(音速ライン):LOST IN TIMEは個人的によくライブを見ていましたから。
海北:剛くんとは何度もサシ飲みをしていますね。
藤井敬之(音速ライン):だから海北くんは、大久保の飲み友達という印象(笑)。
海北:another sunnyday(以下:アナサニ)は、ようやくライブをちゃんと見れるという感じ。伊藤ちゃんのソロでは一緒にやったことがあるし、シリアルの時も一緒にやっていたけど、アナサニはまだ音源でしか聴いてないからすごい楽しみです。でも、シンペイくん(Dr.)ともちょいちょい会ってたから、もう一緒にやったことがある気でいたんですけど。
伊藤:アナサニをやる時に、こういうバンドやりますという報告は、かなり最初のほうにしていたんですけどね。
海北:前のバンドを離れたタイミングで話をする機会があって、シンペイくんと同じバンドをやるという話を聞いて、すごく嬉しかったのは覚えてます。
── それぞれ今結成してどのぐらいになるんですか?
海北:結成からだと11年。デビューして今年が10周年。
── 音速ラインは?
大久保:結成9年、デビューからは7年。
藤井:9年前って言ったら大久保が24歳ですから。若かったよね。細かったし。その時代は海北くん知ってる?
大久保:『うたかた』をリリースしてそのレコ発がシェルターであって、打ち上げの時に海北くんが飲みに来て。
海北:シェルターに「ただいま」って行っていた時期ですね。あの時は、365日のうちの300日はシェルターにいたと思う。ツアーで出っぱなしじゃない限り必ずシェルターに顔を出して、それで広がった世界がいっぱいあって。いろんな人に迷惑をかけて大人になりました(笑)。
── アナサニは今結成して何年でしたっけ?
伊藤:1年半足らずです。
海北:フレッシュもフレッシュですね。
── 海北さんと伊藤さんは出会ってどれぐらになるんですか?
海北:俺が今の伊藤ちゃん位の年齢の時だから、4〜5年ぐらいですね。
伊藤:個人的にはシリアルを組むちょっと前ぐらいにLOST IN TIMEのライブを見に行って音源を渡しているので、その時が僕の出会いですけど。ちゃんと出会っているのはシリアルを組んで、UK PROJECTでお世話になるようになってからです。
海北:伊藤ちゃんが「24になる年です」って言っていたのは覚えてます。若い! って思った気がしていて、UK PROJECTというレコード会社の中でいよいよ後輩が出てきちゃったという感じをすごく印象づけたのがシリアルで、お兄ちゃんにならなきゃ! 頑張らなきゃ! って。プライベートでお兄ちゃんになることを突きつけてきたのはセカイイチの岩崎 慧くんですけどね。あんなダメな年下がいたらしっかりしなきゃって思わざるを得ないぐらいだったので(笑)。
大久保:俺も思う(笑)!
海北:その次がghostnoteの大平くん(笑)。