これは平成の"ええじゃないか"なのか!? 自らのバンド名をタイトルに冠した初の公式音源から1年と8ヶ月、Who the Bitchが放つ5曲入りのミニ・アルバム『ミラクルファイト de GO! GO! GO!』。ギターとベースをそれぞれ携えた個性の異なる女性ツイン・ヴォーカル、一斗缶を炸裂させるユニークさを併せ持つ力強いドラムという3ピースが放つダンサブルなポップ・パンクは聴く者を無条件に昂揚させ、丘サーファーならぬ丘ダンサーをも踊りたい欲求に駆り立てる。とにかく問答無用に腰にクるのだ。それでいて奏でられるメロディは総天然色、ポップの極みなのである。しかも本作には無機的でクールな佇まいの『sadistic』という新機軸の楽曲(大名曲!)まで収録されているのだから、もはや諸手を挙げてひれ伏すほかない。これぞ2009年のライヴハウス・シーンにおける最大のメイク・ミラクル! ...なのかどうかは聴き手の判断に任せるが、堅苦しい話は抜きして、そのプリミティヴなロックンロールが放射する快楽を存分に味わおうではないか。(interview:椎名宗之)
"大人なBitch"の新たなアプローチ
──前作は英詞の曲がメインで、『明日を撃て』が唯一の日本語詞でしたが、今回の『ミラクルファイト de GO! GO! GO!』では全体的に日本語詞がだいぶ比重を高めましたね。
ehi(vo, g):言われてみればそうですね。その辺は全然意識してなかったですけど(笑)。基本的に、メロディに合う言葉であれば英語でも日本語でもいいと思ってるんですよ。今回はたまたま日本語寄りの曲が集まって、一番新しく出来た『sadistic』だけが英詞になったっていうだけなんです。ただ、日本語詞を書く上で今後の課題としてあるのは、もう少し芯のある言葉を使いたいなと。今まで余りにバカっぽいことばかり唄ってきたので(笑)。
──前作では英詞なのをいいことに、だいぶやんちゃなことを唄ってましたからね(笑)。
Nao★(vo, b):結構やらかしてましたよね(笑)。でも、そんなやんちゃな部分も忘れずに出しつつ、作品の幅を広げる意味でも言葉に芯のある歌を唄っていきたいなと思ってます。
──演奏面ではどの曲も生々しさが格段に増しているし、ライヴに専念した去年の経験値が作品に反映されているのが窺えますね。
Nao★:それは有り難いことによく言われますね。素直に嬉しいです。
ehi:前のアルバムから間が空いたこともあるし、自分たちの納得の行くアルバムをここいらで出さなっていう気持ちと、このアルバムに懸ける思いがずっとあったんですよ。Who the Bitchとして今までやってきたことのすべてを今のライヴの勢いと一緒にこのアルバムへ詰め込みたかったんです。
Nao★:ひとつの集大成みたいなもんやな。
──『ミサイル』のベースを聴くと、前作が発表された当時はベースを弾き始めてまだ1年も経っていなかったNao★さんが如何に腕を上げたのかがよくわかりますね。
Nao★:いやいや、全然ですよ。今もずっとヘタなままやし、座って弾けば何とかなるかなっていう程度ですから(笑)。
──新機軸の楽曲はやはり『sadistic』ですよね。80年代のニュー・ウェイヴを彷彿とさせるクールなダンス・ナンバーで、文句なしに格好いい。
ehi:『sadistic』は評判がかなりいいので嬉しいんですよ。これまでのWho the Bitchにはないデジタルな感じを、あの循環するコード進行を使って敢えて出してみたと言うか。
Nao★:バンドが演奏してる人力感はありつつも無機質な感じを出したかったんですよ。この曲は化けましたね。どういうふうに仕上がるのか、他の曲よりも未知数だったし。
yatch(ds):『sadistic』も含めて、今回は冒険でしたね。レコーディングに入るまでどうなるかわからない期待感もあったし、今回のレコーディングに携わってくれたスタッフは腕の立つ人ばかりで凄くやりやすかったんですよ。自分たちでもかなりの自信作が出来たと思うし。
──バンマスのyatchさんとしては、今回のレコーディングでどんなところに主眼を置きましたか。
ehi:バンマスって言っても、自称ですけどね(笑)。
yatch:じゃあ、自称・バンマスとしての発言を(笑)。前作は勢いに任せて一気に録ったアルバムでしたけど、今回は『sadistic』のように新たなアプローチの曲もあるという点でバンドが成長した姿を見せられたと思うんですよ。"大人なBitch"って言うと、何か矛盾してるみたいですけど(笑)。
Nao★:確かに大人やな。ベース歴も増えたし(笑)。
客観的な視点が視野を広げてくれた
──yatchさんの叩く一斗缶は健在ですか。
yatch:このアルバムでも叩いてますよ。今回も鳴りのいい一斗缶を用意しましたから。
──前作でも活躍した同じ一斗缶なんですか。
yatch:いや、徐々に音が鳴らなくなるので変えたんですよ。
Nao★:サステインがなくなると変え時やからな(笑)。
yatch:そうなんです。スクラップ工場へ行って1個1個蹴ってみて、"これだ!"っていうのを持ち帰るんですよ。
ehi:そんな大事な楽器なのに、楽屋ではよくゴミ箱に間違えられてるけどね(笑)。タバコの灰とかティッシュを入れられてるし(笑)。
yatch:ティッシュが山盛りになってた時はテンション下がったもんなぁ...(笑)。対バンの皆さん、ゴミ箱じゃないので気をつけて下さい(笑)。
──1曲目の『Hi! Jack!』は如何にもライヴ映えしそうなパワーポップ・パンクで、Who the Bitchの真骨頂と言えるような曲ですね。
ehi:『Hi! Jack!』はまず絶対にアルバムに入れたいと私らが一番に挙げた曲で、入れるなら1曲目しかないでしょ? っていう暗黙の了解があったんですよ。イントロのドラムが、ステージの幕が上がっていくのを想像させるところもあるし。
──この曲もそうなんですが、ehiさんとNao★さんのハーモニーがより有機的に絡むようになったのを全体的に感じますね。
ehi:エンジニアさんやサウンド・プロデュースで参加してくれた小倉さんの力も大きいですね。かなりディスカッションも重ねたし、彼らが私らのライヴを見てバンドの持ち味をよく理解した上で録りに入ってくれましたから。ギターの音ひとつにしてもいろいろと相談できたし。前のアルバムはホントに勢いだけで余り考え込まずに録ったんですけど、今度のは歌の絡みを含めて時間を掛けられたのが良かったと思いますね。
──時間を掛けただけあって、『Hi! Jack!』から『My style』の繋ぎとか細かい部分にも凝ってますよね。
yatch:あれは小倉さんのアイディアですね。
ehi:「繋いでもいい?」って訊かれたから、「オモロイやん! やってやって!」っていう(笑)。
──ということは、その小倉さんが本作のキーマンと言えそうですね。
ehi:今回は自分たちを客観的に見てくれる人が欲しかったし、彼の腕もよく知っていたのでタッグを組みたいと思ってたんですよね。
Nao★:小倉さん然り、エンジニアさんやDCT recordsのスタッフ然り、客観的な視点が入ったことでウチらの視野が広がったことは大きいですね。ホンマにいい空気の中で物事を進めていけた感じがありましたから。
──アレンジがよく練られているのも、客観的な視点が入ったからこそなんですね。
ehi:うん。私らの発想をもっと広げていかなアカンなと思ったし、引き出しをいっぱい持ってる人と組んでいい刺激をもらってからレコーディングに臨めたから、凄くいい経験ができたと思いますね。
──みなさんの閉まっていた引き出しも開けられた感じですか。
yatch:まぁ、開けても何もなかったかもしれませんけどね(笑)。
──そんなことはないでしょう(笑)。
ehi:偶発が化学反応を起こすこともあったし、第三者がバンドに混じることによってできたこともありましたね。この3人で固めたアイディアを軸にしてちょっとしたアドバイスをもらった曲もあったけど、『sadistic』は小倉さんのアイディアが半分くらいは入ってるんですよ。
yatch:『sadistic』が今回のアルバムを一番象徴してるよね。あの曲が完成したことが一番の"ミラクル"ですよ(笑)。
ehi:そうやな(笑)。ヤッチンも私もマドンナが好きで、1年くらい前に4つ打ちな感じのアルバム(『ハード・キャンディー』)を出してたじゃないですか。ああいうサンプラーでリズムを回すような踊れる曲を作りたかったんですよ。
パンクなだけでもポップなだけでもイヤ
──『My style』もサビが4つ打ちの跳ねるリズムが特徴の曲ですが、やはり"踊れること"が本作のキーワードなんでしょうか。
yatch:それはもう、全体の基本ですね。
──『My style』はただ踊れる曲じゃなく、ちょっとラーズっぽいギター・リフが耳に残るポップ・チューンとしても充分に楽しめますよね。
yatch:パンクなだけでもイヤだし、ポップなだけもイヤなんですよ。そこをうまくミックスさせるのが理想なんですよね。
ehi:パンクをやっててもポップ性がないとイヤなんです。私らはポップであることを凄く大事にしてるし、それを軸として毒のあるものを混ぜていくのが面白いんですよ。
──ひとくちに踊れる曲と言っても、昂揚感をいざなうアレンジにするにはかなり試行錯誤しそうな気もしますけど...。
ehi:余り深く考えてませんね(笑)。
Nao★:そこはスルッと(笑)。
ehi:発想でピュッ、やな(笑)。根詰めてアレンジを考えることができないし、できる範囲でやってますね。
Nao★:技術もないしな(笑)。
──"O'le Dancing night""オレ イカシテル騎士(ナイト)"という『My style』のライムを読む限り、直感を優先した発想なのはよくわかりますけど(笑)。
ehi:そこに引っ掛かってくれる人は多いですね、何も考えてないカタカナ遊びなのに(笑)。日本語でも英語っぽく聴こえる言葉を使いたいんですよ。そこに意味を乗せていくのは凄く難しい作業なんですけどね。曲を作ってる時にホニャララ〜ってパッと出てくる言葉が唄ってて一番気持ちいいから、そのメロディに合う英語もしくは日本語がハマれば、そこから歌詞を書いていくことが多いんです。
──メロディが呼んでいる言葉ってありますもんね。
ehi:そう、そこを大事にしたいんですよ。ふたりで唄うし、意味よりも言葉のノリが大事なのかもしれない。今までのWho the Bitchは特に。
Nao★:さっきも言ったように、これからはそこに意味のある言葉を乗せたいなと。ただ、余りベタベタな日本語で格好悪く唄うんじゃなく、ウチらなりの日本語の格好良さを出しながらアホじゃない言葉を使いたいですね(笑)。
ehi:アホな言葉の中に深い意味が入ってるのがベストかもしれないですね。
──まぁ、歌詞は聴き手の受け取り方次第ですからね。今回、歌詞はどれもehiさんとNao★さんの共作となっていますが、作業はどんな流れなんですか。
ehi:どちらかが発想した言葉に対して枝葉を付けていく感じですね。メロディから浮かんだ言葉から歌詞と意味を広げて、お互い相談しながら書き上げていきます。
──『sadistic』は英詞を隠れ蓑にした官能的な歌ですよね。
ehi:ドロドロの女の歌ですね(笑)。Nao★が「"sadistic"っていいんちゃう?」って言い出して、そこから"erotic"とか"romantic"とか韻を踏む言葉が出てきたんです。そんな言葉のイメージから女が男に詰め寄るストーリーが浮かんだんですよ。「ここに"anymore"を絶対入れたい」とか、ワン・フレーズの最後の部分にこだわったりするんですよね。メッチャめんどくさいんですけど(笑)。
──そういうのは理屈じゃないですよね。唄う側の気持ち良さ優先なわけですから。
ehi:そうなんです。意味を考えながら"anymore"が入るセンテンスを探すのが凄く時間掛かるんですけど、ふたりで算数を解くみたいで面白いんですよ。
バババババババーンと撃つのは"ミサイル"!?
──『ミサイル』も同じように語感優先なんですよね。
ehi:はい。タタタタタタタ...ってバスドラを踏んでるところにヤッチンが歌詞を乗せたいと言うので、バババババババーンしかないなと思って、これでいっか、ってことで(笑)。表向きは"ミサイルバンバン撃て"ですけど、Who the Bitch的に"撃つ"と言えばアレなわけですよ(笑)。
──ああ、下ネタ方面ですか(笑)。
ehi:それにバンバン撃って頂こうと(笑)。それを柔らかい表現にしてあるんですけど、ホントは男と女がバトってる歌なんですよ。
Nao★:それを踏まえて"今夜IN-OUT"という歌詞を聴いて下さい(笑)。
──『ミサイル』は躍動感のあるガレージ・サウンドで、音質もちょっと凝ってますよね。
ehi:一番暴れん坊に仕上がってるかもしれないですね。ガレージ色が強いのは、ヤッチンが曲のネタを持ってきたからでしょうね。こういうガレージ的な要素はWho the Bitchの個性のひとつだと思います。
──ガレージっぽくもあり、サーフ・インストっぽくもあり。
yatch:うん。それでいてサビでああいうふたりのポップ感が出るから、この曲も凄くバランスがいいんですよ。ウチららしい曲だと思いますね。
──そういうミクスチャー感覚は、性急なパンクとレゲエのリズムが一体となった『リベラル』でも顕著ですよね。
Nao★:最初はテンポが定まらなかったんですよ。パンクの部分とレゲエの部分のテンポが違うから、録る時にかなり試行錯誤したんですよね。何回かBPMを落としていったら奇跡的にバチッとハマったところがあったんです。
yatch:演奏力が問われるところと言うか、凄く難しい曲なんですよ。
ehi:1曲の中でノリが変わりすぎるので、ライヴでやるのが凄く難しいんです。サビとBメロも違うし。
yatch:でも、バッチリ決まると気持ちいいんですよね。
ehi:ヤッチンがキーなんですよ、この曲は。
──現在鋭意敢行中のレコ発ツアーではもう披露されているんですよね?
ehi:やってます。危なっかしいですけど、何とか披露できるようにはなりました(笑)。
yatch:だんだんスムーズにはなってきましたね(笑)。
Nao★:日々練習やな(笑)。
──今回、アレンジで煮詰まった曲とかはありましたか。
ehi:煮詰まることはなかったですね。新しいアイディアがどんどん出てきて、これもいいな! あれもいいな! っていう感じでしたから。そういうアイディアを全部一気に詰め込むんじゃなくて、削ぎ落としてどれを詰め込むかっていう作業も面白かったですし。
──レコーディングに当たって、各パートで課題みたいなものは?
ehi:ギターに関しては技術的なことですね。たとえばギターの重ねにしても、自分のできる範囲でしか重ねられないじゃないですか。その範囲をこれからは少しでも広げたいと思いましたね。あと、音色も余りゴチャゴチャしたものにはしたくないんですけど、もうちょっと冒険してみたいっていう気持ちもあります。私、今まではエフェクターなしでギターを弾いてたんですよ。音を1個しか使わずに、持ってるのはチューナーだけだったんですよね(笑)。
yatch:男らしいなぁ(笑)。
ehi:それが今回、ヴォリューム・ペダルを追加することになりまして(笑)。
Nao★:でも、せいぜい3つくらいが限界やろ?(笑)
ehi:足場の踏む面積を取られるのがイヤなんですよね。自由じゃない感じがして。
Nao★:しかも、踏む時にメッチャ緊張してるもんな(笑)。
──下ばかり向くことになりそうですね(笑)。
ehi:そうなりたくないから極力少なめに行きたいんですけど...何か素人みたいな話ですみません(笑)。
レコ発でもらったパワーを全国へ持っていく
──Nao★さんはどうですか。
Nao★:私はいつもベースを弾くのに必死で、ヤッチンにどれだけ乗っかっていけるかを考えてますね。最近はようやくリズム隊の息が合ってきたと言われることが多いので、初心を忘れずにいたいです。まだまだ技術も足りないし、立って弾くことに不安もあるし、音が硬いって言われるし...レヴェルが低すぎる話ですみません(笑)。
yatch:でも、『リベラル』のベース・ラインみたいに難しいフレーズを弾けてきたのは凄い上達ですよ。しかも、ライヴでは唄いながら弾いてるわけですからね。あれができれば何でも大丈夫でしょう。ねぇ、Nao★ちゃん?
Nao★:ちゃんとはできてないねんけどな(笑)。まぁ、ハードルをひとつひとつクリアしていくのは楽しいですよ。
──yatchさんは?
yatch:今回はスネアの音に注目してみました。微妙だけど1曲ずつ音を変えてあるし、曲ごとに表情が全然違うので満足してますね。
──ツアーはどんな感じでしょう。yatchさんに車のドアで左手を挟まれたり、ライヴで鼻の下を切って流血したりとNao★さんは災難続きですけど(笑)。
Nao★:ベースを振り上げたら鼻の下に当たっちゃいまして...余り名誉じゃない負傷ですね(笑)。ツアーは始まったばかりなのでまだ何とも言えないですけど、Zher the ZOOでやった"ツアー行ってきます"ライヴ(Who the Fuck vol.7〜レコ発ライヴ de GO! GO! GO!〜)はホントにやって良かったですね。急遽決めたブッキングだったんですけど、お客さんもいっぱい集まってくれて。
ehi:ツアーへ送り出してもらえたことが私らのパワーになったし、そのパワーを持って全国を巡って、その集大成を5月13日にO-WESTでやるっていういい図式が生まれたんですよね。
──O-WESTでツアー・ファイナルをやる頃には、『リベラル』も凄く滑らかな演奏になっているんじゃないですか?(笑)
ehi:是非チェックしに来て下さい。「弾けてねぇなぁ、アイツら!」って言われるかもしれないけど(笑)。
──ツアーには新曲が育っていく楽しみもありますよね。
yatch:そうですね。Who the Bitchとしては初めてのちゃんとしたツアーなんで、ツアー・ファイナルの時点でどれだけ成長できてるのかが楽しみなんですよね。
──『リベラル』もそうですが、『sadistic』もライヴで再現するのは難しそうですね。
ehi:曲の世界観をライヴで完全に再現するのはムリだと思うんですよ。その中でライヴなりの良さを出すのが今の課題のひとつですね。
Nao★:勢いでワーッと行く曲はワーッと唄ってれば何とかなるんですけど(笑)、『sadistic』は唄い方がちょっとクールな感じですからね。ふたりとも声を張って唄う感じじゃないし、音程も気を付けないといけないし。
ehi:歌の世界にグッと引き寄せられる何かを放たないとダメだと思うんですよ。全部ガーッと行くライヴだけじゃ面白くないと思うし、どこかで"シブッ!"って思ってもらいたいし、いろんな要素をライヴの中に組み込みたいんです。その中で『sadistic』はキーになる曲だと思いますね。
──Who the Bitchがこの先様々な音楽的変遷を辿っていく中で、『sadistic』は言うなれば最初の変化球みたいな曲ですからね。
ehi:そうなんですよ。まぁ、ライヴで唄い終わった後はちょっと照れくさいんですけどね。エンディングのベースのリフを聴いてる時に"この後、どんな顔すればええんやろ?"って思ってしまいますもん(笑)。
Nao★:クールな曲やからな。終わった後に「どーもー!」って言うわけにはいかへんし(笑)。
──ちなみに、ここ最近起こった"ミラクル"な出来事って何かありました?
ehi:レコ発ライヴの時に客席に向かってイナバウアーをやったら、そのまま上半身を持っていかれたことですかね(笑)。Nao★の顔のほうに足がパカーッと開いた状態になって(笑)。
──『犬神家の一族』に出てくる湖の死体じゃないんですから(笑)。
yatch:俺の位置からは雲の上に乗っかってるようなキレイな絵だったんですけどね(笑)。
Nao★:私はホンマ、真っ正面やったからね。思わず拝もうかと思ったもん(笑)。
ehi:しかも、いつもは見せパンツを穿くのに、その日に限って穿き忘れてたんですよね(笑)。もうオエーッ! って話ですよ。
Nao★:あんたはオエーッ! やないやろ(笑)。