Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー『Melodizm』リリース記念! スペシャル対談!!('09年2月号)

松川ケイスケ(LACCO TOWER / Vo.)× 塩崎啓示(LACCO TOWER / Ba)× 長屋秀洋(Fee / Vo.Gt)× 品川俊幸(Fee / Gt)
全11バンドの熱意が込められた最強のコンピレーションアルバム『Melodizm』リリース!!

2009.02.02

 「GOOD MELODY」+「DYNAMISM」=「Melodizm」をコンセプトに、グッド・メロディーを生み出すことにアイデンティティの全てを捧げ、オーディエンスを惹きつける躍動感のあるライブを展開しているバンドを集めたコンピレーション・アルバム『Melodizm』がリリース!! いわゆる歌モノやメロコア、ギターポップ、パワーポップなどの既存のシーンには属さず、独自の音楽となる"Melodizm Rock"を発信するバンド。
 全11バンドが新録で臨んだというこのアルバムは、全員が1曲目狙いのガチンコ対決とも言える曲が揃い、それぞれのバンドに勝負を挑んでいるかのようにも感じられる。それでいて、良いところは認め合える関係が成り立つのは、バンドの方向性が近いからこそ一緒にシーンを盛り上げたいという気持ちの表れなのだろう。
 今回は『Melodizm』に参加しているLACCO TOWERから松川ケイスケ(Vo.)と 塩崎啓示(Ba)、Feeから長屋秀洋(Vo.Gt)と品川俊幸(Gt)、そして主催者の方々からお話を伺った。この1枚に対する情熱は充分すぎるほどで、一度ライブを見てみたい、人に会ってみたいと思えるコンピレーションアルバムになっていると思う。(interview:やまだともこ)

良きライバルであり、同じ気持ちで戦えている

──『Melodizm』のお話をもらったのはいつぐらいなんですか?

塩崎:僕らは昨年の夏ぐらいに話をもらって、Feeを誘ったのは9月ぐらいです。

──LACCO TOWERからFeeに声をかけたんですか?

塩崎:Feeは僕らが口説きました。他にもDOOKIE FESTA、back number、Lead -off Hitterなどはバンドから声をかけています。

──Feeは声をかけてもらって、即「やります」という感じでした?

長屋:そうなんですけど、意外だったんですよ。誘ってもらったことが。

塩崎:そう?

長屋:その前にカップリングツアーで一緒に回ることも嬉しかったのに、オムニバスまで誘ってくれるの? みたいな(笑)。

塩崎:年齢が近かったのと、ツアーに一緒に回るきっかけがあって、けっこうガッツリと絡むことが多くなってたからね。

──全バンドが新曲ですが、お話をもらってから曲を作るというのはどうでした?

長屋:コンセプトがはっきりしているので、イメージも湧きやすいし楽しく作れましたよ。1から作るので、曲の内容もMelodizmにしようって言っていたんです。

──LACCO TOWERもFeeも曲の中に"Melodizm"というフレーズが出てきてますよね。

塩崎:うちはちょっと違うんです。

松川:Melodizmに聴こえるように、"メロディー澄む"って言っているんです。

塩崎:そこがこだわりたかったところだね。

松川:基本的に僕らの曲って英詞が出てこないんです。今までも漢字のタイトルばかりですし、それはバンドの方向性として一個あったんですけど、どうしても『Melodizm』に対しての気持ちがあったので、そういう形で入れてみようかと思ったんです。自分達の目指しているアイデンティティとも被っているから表現しやすくて。

──お互いの曲を聴いてみて感想をお願いします。

松川:僕はFeeと一緒にツアーに廻るようになってから、初めて真剣にFeeの曲を聴いたんです。自分が好きなバンドがCDを出す時って、次はどう来るんだろうって期待するじゃないですか。Feeは見事に期待も越えていて、Feeらしさもちゃんと出ていましたね。このアルバムが僕ら発信というわけではないですけど、「こういうバンドがいいんじゃない?」っていう話を制作側としていたので、彼らが"Melodizm"と詞に入れているのを知って、同じ気持ちで戦ってきてくれたのは嬉しかったです。

塩崎:当初ひでさん(長屋)は、「『Melodizm』に入れる曲のタイトルも『Melodizm」じゃだめかな」って言ってましたね。

──Feeの皆さんはどうでした?

長屋:LACCO TOWERって二人称の曲を歌うイメージがあって、『灯源(ランプ)』でも"伝える"というコンセプトもすごくあるし、感情にも歌詞の表現にも二人称感がちゃんとあって、アルバムの企画段階からいるだけあって根っこがちゃんとあるし、よくできた曲だなって思いました。

品川:曲を作るのに苦しんでいるという話を聞いていたので大丈夫かなって思っていたんだけど、パッと最初に聴いた時にすごくいいなって思いました。ライブも一緒にやることで、お互い競り合いながら良くなっているんですよ。

──やはりお互い良いライバルという感じなんですか?

塩崎:それはもちろん。曲もライブも体力もです。Feeは音楽性もバンドに対する追究心とかも俺らより真面目だと思うんです。そういう部分も勉強になったし、いろいろと学べましたよ。だから、今後も一緒に戦っていきたいし、その時にコンピのお話があったから真っ先に誘いたいなって思ったんです。知り合うのが遅くてコンピの期限が迫っていたし、新曲でということなので大丈夫かなって思ったんですけど、こっちの不安を見事に裏切って良い曲ができあがってました。あとで、この曲はあの時のツアーを経て作った歌だと聞いて、男泣きしましたよ(笑)。

──塩崎さんにとっては、個人的な思い出も含めて『秘密のサイン』は大事な曲なんですね。Feeの皆さんは、LACCO TOWERからはどんな影響を受けていますか?

長屋:音楽的には、さっき言ってたことをそのまま返しますけど、俺らより真面目なんです。俺らは共有感を大事にしているから一緒にツアーに回ることによって、歌詞の細かい表現力とかでお客さんが反応しているのを見て、自分達の曲作りも『Melodizm』に入れた曲も影響を受けてないと言ったら嘘になりますね。成長させてもらったと思っています。もちろん戦いますけど(笑)。

──このCDに入れることによって、他のバンドには負けたくないという意識は?

長屋:それはありますよ。全バンドが1曲目狙いでしたから。強気な曲が多かったです。みんな本気でしたね。

全バンドの楽曲解説

──では、全バンドを1曲目のURCHIN FARMから順番に紹介してもらえますか?

塩崎:URCHIN FARMは『Melodizm』の首謀者でもあって、企画に対しての思いをお互いぶつけ合ったし、1枚を作ることの思い入れがすごく伝わってくるんです。バンドとして見たら同じような方向に向かっているという意味で考え方も似ていて、ライバルでもありますね。良い関係でいれてると思います。URCHIN FARMはフロアを笑顔にさせるバンドですね。

品川:LACCO TOWERは、以前に増して切なさが強くなった曲だなという感じが印象が強いです。サウンドは激しさを感じたので、この先どうなっていくのかなと期待させます。

長屋:Dirty Old Menは、俺の印象としてはとてつもなく爽やかなんです。歌詞は少年的で幻想的なんだけど、ライブでの音の表現に対する執着心はすごく強いバンドだなって思っています。『FORM of LIGHT』はその中でも懐かしくて温かいテイストが残っていて、『Melodizm』の中では一番ほんわかしていて寝る前に聴きたい曲です。

松川:chickenraceは、コンピで初めて彼らに触れたのでイチリスナーとして純粋に聴いたんですけど、1/15に新宿ロフトで行われた"Melodizm Release Pre EVENT"で初めてライブを見て、いいバンドだなって思いました。パクれるところがあったらパクりたい。自分達のほうがよく見える部分もありますけど、周りのバンドを見て、いいなあって思うところがあるからこそ負けたくないなとも思うし、その気持ちが次の自分達の作品に繋がるし、そういう意味では刺激をもらったバンドですね。

塩崎:DOOKIE FESTAは、土臭くて癖はありますけど、その癖が虜になるんです。寿司で言うとマヨコーンみたいな感じですね。

──え???

塩崎:一皿食ってみたら想像以上においしくて、思わずもう一皿食いたくなっちゃう感じ。

──なるほど。よくわかります。

松川:...わかりますか? 今の(笑)。

塩崎:曲は、一番キャッチーだし残るんです。だから、ふと気づくと歌ってるんですよ。ギターのリフも癖があって印象に残るし、それがまた聴きたいって思わせるんだと思う。

品川:UNDER LIFEはこのコンピで初めて音源を聴いたんですけど、1バンドだけ英詞だったのでアルバムを通して聴いた時に特徴として残るし、オシャレだし好きだなと思いました。

長屋:俺らエアジャムの世代になるんですけど、その頃の乗れる感じとか、フィーリングとして良いと感じるテイストがすごく出てるよね。

──7曲目のback numberは?

長屋:イチリスナーとして言いますけど、スリーピースでやっているとは思えない凄みがあって荒々しく切り裂かれる感じですね。『Melodizm』に入るバンドってカラフルなイメージを持っていたんだけど、back numberはモノクロなんです。このCDの中でDOOKIE FESTAとback numberはアクとしてすごく大事な位置にいるなって思ってます。アルバムの中で異質だけど、主義主張があってかっこいい。ロフトのライブで初めて見て、持ち時間が短かったので「MCには定評があるんだけど、今日は喋りません」って、期待を先延ばしにされていますので、次のライブを楽しみにしています(笑)。

松川:chaqqに一言言いたいのはよくやったなと。というのも、ボーカル(星 大介)とベース(冨田順平)が前のバンドをやっている時から知っているんです。僕らが大阪のライブハウスに初めて行った時に、地元のバンドとして出てくれて、それから大阪に行く時は毎回対バンしていたかわいいかわいい後輩なんです。chaqqを誘ったというのはあとから聞いたんですけど、最初chaqqがこいつらだって知らなかったんです。だから、形は変わりながらも頑張ってくれたんだっていう思いがありましたね。ロフトで見た時はすごく感動したし、打ちあげで「俺たち一緒にできて良かったです」ってボーカルが言いに来たんですけど、純粋にそれが嬉しくて、曲も昔に比べて良くなったし、こいつらはイチリスナーとしては聴けない感じではあるんですけど、すごく褒めてあげたい。かわいいし大好きです。

──何年ぐらいの付き合いになるんですか?

松川:4年ぐらいですね。すごくいいバンドになったし、だからこそ負けたくないと思うし、また一緒にやりたいと思う。そういう意味でも、俺らもバンドを続けていて良かったって思いました。今は後輩として見てるというよりは、同じミュージシャンとして切磋琢磨し合っていく仲ですね。

塩崎:Lead-off Hitterは、いろんな苦労をしてきているバンドだと思うんです。最初に会った時はスリーピースで、そこから4人になりキーボードが入り、ベースだったボーカルがアコギになり、バンド名をこのままでよくやれてるなって思うぐらいいろいろあった。Feeと同じようにツアーで知り合ったバンドですけど、すごくプロフェッショナルですね。自分達を一番よく見せられる形を考えてベースを置いてアコギに持ち替えたり、ステージングもだいぶ変わってきているし、追究心も高い。あとギターは背が高い。推定210cmぐらいあるんじゃないですか(笑)?

松川:本気出せば300cmぐらいですね。

品川:JANGA69は、初めて会ったのが3年ぐらい前の専門学校のイベントで、その時の印象はがむしゃらに頑張っているなっていうイメージ。個人的にアメリカンっぽい音楽が最近好きで、いろいろ聴いてるんですけど、俺の中のアメリカっぽさが『Destiny』に出ていていいなと思いましたね。久しぶりにライブを見たらパワーアップしていて、ロックテイストが一番強いんだけど、『Melodizm』に入っても違和感がないところが好きです。

松川:個人的にいわゆるオシャレ系と言われるようなバンドが嫌いなんです。一番初めにFeeを聴いた時はそういうイメージがあったんですけど、CDを聴く度にどんどん好きになっていきました。メロディーと歌詞が良いんです。今まではオシャレ系という音楽はナシだったんですけど、Feeと絡んで180度ひっくり返りましたよ。自分になかった価値観を植え付けてくれました。楽曲を聴いた時、『Melodizm』の最後を締めるにふさわしい曲だと思っていて、順番は僕らが決めたわけじゃないですけど俺も塩崎も「Feeが最後っぽいよね」って話をしていたんです。『Melodizm』に参加してもらってよかったなっていうバンド。それから、Feeはすごく人がいい。彼らの人間性が良かったから、音楽もよけいに好きになった。ドラムなんて菩薩のような子ですから(笑)。

──ひとつ何か直して欲しいところがあったら、この機会に言っちゃってください。

松川:ひとつじゃないですね(笑)。もうちょっと嫌なヤツになって欲しい。僕らは嫌なヤツなので、だから切ない曲が多いんです。明るい楽曲が書ける彼らがすごく羨ましいんです。仲が良いからこそ、嫌な面も見たいです。

ひとつのジャンルとしての"Melodizm"

──こういうジャンルがコンピを出す事ってなかったですし、これがきっかけでもっと広がっていくのが一番の理想ですね。

松川:Melodizmがひとつのジャンルになればいいなと思っているので、まずはMelodizmがどういうものかを浸透させたいです。このコンピに入っているバンドは同世代というのもあって、聴いてきた音楽や心に残っている音楽が近くて、それをアイデンティティとして持っているバンド。今回集まることができて、すごくいいきっかけになると思います。

──Melodizmは、ギターポップとかギターロックとも違うんですよね?

松川:歌ものでもないですしね。

──バンド名は知ってるけど...という方も、ここでたくさんのバンドの音源が聴けたり、ライブが見れたりするわけですからね。

松川:僕らのお客さんでもFeeを好きな人がいっぱいいるし、それはすごく良いなと思いますよ。

──リリースツアーで、バンド同士の仲もこれまで以上に親密になれますね。

塩崎:だから1月のロフトのライブは大変だったんですよ。自分の出番もあるし、本番前はバタバタするものなんだけど、全バンド見たいんです。ライブステージとバーステージを交互に、お客さんと一緒に移動してましたからね(笑)。Feeは最前で見てました。

松川:俺らがやってる時はFeeのボーカルが最前にいました(笑)。

──レコ発ライブが2/10から東名阪とやって、ファイナルが新宿ロフト2dayとなりますが、意気込みはどうですか?

塩崎:すごいことになっちゃうと思うんです。

長屋:今まではあまりアコースティックをやっていなかったバンドが、バーステージでアコースティックライブをやることになるから、バンド側も土俵に上げられている感じ。相当面白いと思いますよ。俺は、アーチンのみんながアコースティックをやっているのを見たことがないからすごく楽しみです。

──皆さんはアコースティックライブは、これまでに何度かやっているんですか?

塩崎:ちょくちょくやってますね。

松川:僕とキーボードの2人で。ピアノを弾いてもらって僕が歌っています。

──今回は全員で演奏する予定ですか?

松川:彼らがやる気になってくれれば(笑)。

長屋:うちらはアコギを使った曲はありますけど、アコースティックライブはギター・ボーカルの俺が一人で出るか、ギターとボーカルで出るかしかやったことない。

──今回は全員で?

品川:やろうか。

長屋:やる方向で考えておきます。

──LACCO TOWERとFee以外に、このバンドがアコースティックをやったらどうなるんだろうって思うバンドさんはどなたですか?

塩崎:今までのMelodizmのイベントでアコースティックの日があったり、この前のロフトで見ているのでけっこう見たことがあるんですよ。そういう意味では、アコースティックを全員で演奏するFeeは見てないね。

長屋:お客さんがこれを見たら面白いとかだとどのバンド?

塩崎:選べないですよ。...じゃあ、俺らかな。暴れ狂ったようなライブをするバンドが、ピアノと歌だけみたいなのってギャップがあるのですごく面白いと思いますよ。今回は全員で出るかもしれないし、出ないかもしれない。当日のお楽しみです。

──Feeの皆さんは?

長屋:俺らもこないだちょっと見てますからね。どのバンドも、いつもと違う感じになるから面白そうですよね。イレギュラーなことをしてくれることを期待しています。

塩崎:俺がバイオリンとか弾くかもしれないしな。

松川:...お前が弾いてるのは1回も見たことがない!!

──すでに楽しそうな雰囲気が出ていますね。

長屋:オムニバスが出ると、1日に全バンドが出演するライブってよくあるんですか?

──その中から何バンドとかはあるかもしれないですね。でも、オムニバスに入っているバンド同士がここまで仲が良いのは意外でしたよ。しかも全バンド共通して作品への思い入れが強いですから。制作者側もバンドも全員熱意を込めて作った1枚という感じがしました。

長屋:自分達の新しいアルバムが出る感じですよ。新録だってことがデカイんです。

──LACCO TOWERは全国流通としては2年振りぐらいですしね。

松川:そうなんです。2007年にメンバーチェンジをしていて、新しいメンバーで進み出した一発目が『Melodizm』に入っている『灯源(ランプ)』なので、思い入れはすごく強いです。

──ロフトのライブが終わってからも、Melodizmのイベントは継続して開催されるんですよね?

塩崎:もちろん。

──そしたらいろんなバンドともまた知り合えますね。

松川:良い歌を歌っていて、アツイライブをしているから"Melodizm"だというところを、まだこのコンピに参加してないバンドの人にも、お客さんにも認識してもらってひとつのジャンルができればって思ってます。

──ところで皆さんをジャンルで例えると、何になるんですか?

塩崎:Melodizmですよ。これまでの話聞いてました!?

──いや、それを言ってもらいたかったんですよ(笑)。

塩崎:基本的には、このCDはライブがいいバンドしか入っていないんです。ライブを1回体感して欲しいですね。全力じゃないバンドはいないですから。

松川:バンドのアイデンティティは楽曲とライブだと思うんです。アイデンティティって、ジャンルによって方法論は違うと思いますけど、そこにある答えはみんな一緒のような気がしていて、Melodizmはひとつの形を表せた気がします。そういう意味でも1つのバンドを楽しみに来るのではなく、イベントや音楽を楽しみに来るという感じでいてくれたらと思います。

長屋:バンド同士で仲良くなってきてはいますけど、ステージの上ではガチですから。聴いた人の音楽性も絶対に広がると思うし、とりあえず聴いて欲しいですね。

品川:『Melodizm』が大事な通過点になると思うので、3月まで気合い入れて行きたいです。

Melodizm主催者の(株)アースルーフファクトリー / TOORIGHT!! RECORDSの荒井千賀さんと藤田なつみさんにもお話を伺いました。

──Melodizmはどんなきっかけで立ち上がったんですか?

荒井:もともとはグッド・メロディーを生み出すことにアイデンティティを掲げているバンドを集めたコンピを作ろうというところが始まりです。それで、昨年10月に下北沢ERAで"Melodizm"というタイトルでイベントをやったんです。その時に出演してくれたのがDirty Old Men、DOOKIE FESTA、Fee、JANGA69、URCHIN FARM、LACCO TOWERだったんですが、こういう形で全部のバンドを一緒に見られるのが嬉しいという声を頂き、最初はコンピだけの予定だったんですけど、コンピだけでなくイベントとの連動型でやっていくということに可能性をすごく感じたんです。私はURCHIN FARMのマネージメントをやっているんですけど、バンド自体がすごく雑食なので、どのバンドと対バンしたら良いのかと悩んでいたんですよ。でも、そういうバンドが意外と多いことに気づき、そのバンドの共通点ってなんだろうって考えた時に年齢は20代で、高校生の頃にエアジャムとかハイスタに影響されてバンドを始めましたっていうバンドだったんです。当時はカラオケブームもあって、90年代の強いメロディーをカラオケで歌っていた人たちがバンドを組んだ時に、これこそが"Melodizm"なんじゃないかって。それを周りに話をしたら反響がたくさんあって、みんなで盛り上げていけば大きくなっていくきっかけになるんじゃないかなって思って立ち上げたんです。

──歌を基調としたバンドのコンピって、あまりなかったですよね。

藤田:パンクとかだと多いんですけどね。こういう感じは少ないので、それだけにプライスもあまり下げたくないというのはあって、ひとつひとつのクオリティーも高いし、全曲を通して1枚の作品として聴いて欲しかったんです。

──しかも、皆さん新曲ですからね。

荒井:バンドにも意識を高く持ってもらいたかったので、バンドとも話をしたんです。そしたら、盛り上げていこうよって快く新曲の収録にOKしてくれたのが嬉しかったですね。

藤田:皆さん、ガチですからね。

荒井:だからこそ、全バンド繋がりがあるコンピを作りたかったんですよ。ライブもたくさんあったので、今ではほとんどが顔見知りですね。初めて同士もありますけど、今回のツアーで全部のバンドが知り合えるようになるといいなと思っています。

──野望としては"Melodizm"という新しいジャンルを作りたいという感じなんですか?

藤田:そうですね。ジャンルが細分化されてますけど、その中にMelodizm系というのができたらなって思ってます。

──イベントは今後も定期的に開催していくんですか?

藤田:バンドのスケジュールを押さえるのが大変でしたが、良いバンドをもっと広げて行きたいので開催していこうと思っています。


V.A
Melodizm

EFMD0001 / 1,800yen(tax in) <TOORIGHT!!RECORDS>
2.04 IN STORES

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1.URCHIN FARM / Merry go round


2.LACCO TOWER / 灯源(ランプ)


3.Dirty Old Men / FROM of LIGHT


4.chickenrace / Message


5.DOOKIE FESTA / ルーティーン


6.UNDER LIFE / Goodbye yesterday


7.back number / then


8.chaqq / I'm sure


9.Lead-off Hitter / 6月の雨 二人のドラマ


10.JANGA69 / Destiny


11.Fee / 秘密のサイン

LIVE INFOライブ情報

-Melodizm Release TOUR-
2.10(Tue)渋谷O-CREST
excite Music Mall presents「Melodizm」Release Party Powered by Shibuya Melody Quest
DOOKIE FESTA / JANGA69 / URCHIN FARM / chaqq / Lead-off Hitter / Flame out(O.A)

3.14(Sat)名古屋ell.SIZE
Dirty Old Men / chaqq / UNDER LIFE / JANGA69 / Fee / chickenrace

3.15(Sun)大阪LIVE SQUARE 2nd LINE
chaqq / back number / DOOKIE FESTA / URCHIN FARM / LACCO TOWER / Lead-off Hitter

-Melodizm Release TOUR FINAL 2DAYS-
3.23(Mon)・3.24(Tue)新宿LOFT(BAND & Acoustic LIVE)
Dirty Old Men / DOOKIE FESTA / JANGA69 / URCHIN FARM / LACCO TOWER / Lead-off Hitter / UNDER LIFE / back number / chaqq / chickenrace / Fee

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