俺が今、一番面白いと思ってる素材ですよ
孫悟空 : これもお聞きしたかったんですけど、やっぱり日本人が海外に行ってやるには、あっちの文化を理解して行った方がいいんですか。
南部 : その方がいいですよ。
孫悟空 : 僕は逆に、サムライの格好とかしてベタな日本人のイメージで行った方がいいのかなとも思ってたんですけど。
南部 : それはやりようなんだけど、俺たちもサムライの格好でやってた時期があったのね。サムライがケツにロケット花火突っ込んでバーンってやるとか、「日本人」ていうイメージを押し出して、それがオーストラリアなんかでは当たったんだけど、でも日本をバカにしたようなところで笑えるっていうのは最初だけで、二回目、三回目って続けた時にはどうしても新しいセンスを入れていかなきゃならないんで、それにはあっちの文化もちゃんと理解していかないとダメだと思うよ。
孫悟空 : なるほど!
南部 : 俺は昔、全然お金持ってないのにフランスに行って、二年間くらい暮らしてたんだけど、何とかお金を稼げるようになってここに永住したいなと思ってたのね。それで日本に帰ってきてダチョウ倶楽部をはじめたんだけど、みんなに「世界でやろうよ」って言ったらみんなあんまりやりたくないみたいで、仕方ないから電撃ネットワークをはじめたんだけど、俺は基本的に世界が好きなんですよ。外人おどかすっていうのが好きなんですよね。
孫悟空 : 僕もそれは分かりますね。今回のDVDの中でも色んな外国人をおどかしてるんですけど、やっぱり気持ちいいくらいにリアクションがいいですよね。
南部 : だったら孫悟空も開き直ってニューヨークのブロードウェイとかにいきなり挑戦しちゃうっていうのもいいんじゃない? 日本はとにかく話題になってからじゃないと食いついてくれないから、いきなりブロードウェイっていうのもいいと思うよ。そのためには、汚い格好して汚いことするよりも、タキシードとかすごい格好いい服を着たりして、「あの人の虫の食べ方がステキ」って言われるくらいにショーアップしてね。
孫悟空 : ああー、是非一回南部さんに演出してもらいたいですね。面白いものが出来そうですよ。
──演出家の目で見ると、佐々木孫悟空っていうのは面白い素材だと思いますか。
南部 : いやあ、俺が今、一番面白いと思ってる素材ですよ。イベントも出てもらってるし、DVDにも出てもらいたいと思ってるし。これからも、だましだまし使っていこうと思ってます。ヨイショして、キャバクラでも接待しながら、安いギャラで使っていくっていうのが一番いいから(笑)。世界のスターになっちゃったら気軽に呼べないからね。