バンドをどう最高に伝えられるか、毎日考えている
──ジャケットのアートワークも、張り詰めた音の感じに呼応してて統一感がありますね。
長内:artvibesという札幌のチームにお願いしたんですけど、ミーティングにミーティングを重ねてイメージを伝えて。普段は企業のウェブデザインとかをメインにしていて、CDのジャケットを受けたのはTHA BLUE HERBのジャケとかやった以外は余りないらしく、ロックな人達は僕らが初めてらしいです。最高にハモってできました。ちなみに、このジャケの表は岩の写 真を処理したらしいんですよ。
──そういえば、そのTHA BLUE HERBとライヴで共演したことは?
長内:ないですね。片思いなんです(笑)。いつかはやってみたいですけど…。
──確かにその2組でやったら、The Jerryの新たな一面が垣間見られるかもしれませんね。
長内:ええ、THA BLUE HERBはかなり解釈がロックだと思いますし。でも、畏れ多いです。
──歌詞がとても文学的ですけど、特定の作家から影響を受けたりしましたか?
長内:本は普通に読んでますよ、村上春樹とか安部公房とか。でも、純文学とかは余り読んだことないですけど。
──歌詞が日本語なのは、こだわりがありますか?
長内:曲がまずあって歌詞を書くんですけど、パッと浮かんでくるのが日本語で、それしか出てこないんで…
──The Jerryの曲は静と動がはっきりしていて、静の時に浮かんでくる歌に重点が置かれているのかなと思ったんですけど。
長内:特にそういう意識はないですね。そういう流れで自然にできた歌も中にはあると思いますけど。
──現在ツアー中ですが、札幌以外の土地でやるライヴはどうですか?
長内:東京はお客さんの反応が早いな、と。ダイレクトに応えてくれるというか。今までずっと北海道でやってきて、そんなに劇的に客が増えたって感じはしないけど、東京ではちょっとずつ増えていっている実感はありますね。
辻:このツアーが終わっても、ずっとライヴの連続で今年は行きたいですし。札幌では月一で自主企画もありますから。
──ライヴを通して一番伝えたいことは?
長内:特にこれを伝えようっていうのはなくて、メッセージ性みたいなものも余り考えてないんです。それよりも音を出した瞬間、消えた瞬間の、瞬間瞬間を感じてもらえたら…」 市丸「聴いてもらうって感じではなく、感じて欲しいですね。
──ツアーを通してライヴの在り方も変化してきましたか?
長内:変化してきてますね。3曲入りのCD(『A Passage of "P.T.P."』)を出した時にも10何本か廻ったんですけど、その時は僕らを初めて観る人が多くて。でもそれから3ヵ月くらいしか経ってないのに、現時点で5ヵ所を廻って曲を知っている人がいて。それがたとえ2、3人でも凄くやり甲斐があるんですよ。あと、以前はライヴ後のミーティングとか皆無だったんですけど、これじゃイカンと思って。だから今はライヴをやっては必ず話し合いをして、1回1回反省点を見直してます。そのぶん絶対良くなれてると思いますね。
──ライヴ中は冷静な自分を俯瞰で見てますか?
長内:ええ、そういう冷静な自分を持っていようという理想の形が最近は見えてきました。真っ白に燃え尽きることを目標にライヴをやろうっていうのが常にあって、冷静な自分がいて、なおかつ燃え尽きる自分がいるっていうのが言葉にすると一番近いです。それが形にできた時のライヴは自分達としても達成感が凄くありますね。The Jerryというバンドをどう最高に伝えられるか、それは毎日考えてますよ。
──そのために自分達を追い込んだりも?
長内:追い込むっていう感じでもないですね。今はまだ試行錯誤の最中なので、結構その日その日で全然違うことを考えてたり。“良いライヴできたな”って時は必ず3人とも調子が良くて、逆に“駄 目だな”って時は3人とも駄目で、それが何なのか、感覚だけじゃなくて直接話し合ってみようかっていうところなんです。
辻:でも、話し合って判らない部分、感覚的な部分がやっぱり一番大事にしているところではありますけどね。
──となると、ツアー・ファイナルのシェルターでは相当いいライヴが期待できそうですね。
長内:the blondie plastic wagon、detroit7、THE CIRCULATORSと、自分達が好きなバンドばかり呼んでるんで、イヴェントとしても面 白いものになると思います。
辻:ブロンディーは、大学のサークルの先輩なんですよ。向こうが2つ上で。
長内:昔から凄い呑むんですよ、ブロンディー。音楽のサークルじゃなくて、ほとんど呑みのサークルなんで(笑)。
──打ち上げが凄いことになりそうですね(笑)。では最後に、ライヴに来るお客さんにメッセージを。
市丸:ライヴをやるごとに、それが今までで一番良いライヴになればいいな、と。
辻:音源とライヴ、併せてひとつで僕達のことが伝わると思うので、ライヴは是非来て欲しいと思いますね。
長内:とにかく来て下さい。もしかしたら全然違う方向に行ってるかもしれないし、ファイナルの頃にはどうなってるか、自分達でも判らないので。アルバムを聴いて、ライヴを観て、カッとくる…そう思わせるライヴが出来たらいいなと思ってます。















