Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】ASSFORT(2004年5月号)- ASSFORTが到達したハードコア・パンクの極限進化

ASSFORTが到達したハードコア・パンクの極限進化

2004.05.01

とにかく感じてほしいですね。俺達が言えることはそれだけです。

──もの凄く今更なんですけど、“ASSFORT”というバンド名の由来は何なんですか? かれこれ16年の活動歴だし、知らない若いファンも随分増えてきてると思うんで。
 
440 (YOSHIO, vo):語ると凄く長くなるんですけど…簡潔に言えば、ムー大陸とか紀元前の話なんです。アスフォートっていう、勇者しか辿り着けない大陸があって。それが由来ですね。もっと細かく言うと凄く長くなるんで。
 
──今度のアルバムなんですが、タイトル・ナンバーでもある1曲目の〈FACE〉から、これまでのASSFORTと違った音の鳴りですね。何かターニング・ポイントみたいなものはあったんですか?
 
MASATO (ds):それは特にないね。自然に出てきたものというか。“こういうのを作ろう”みたいなのはなかったからね。
 
YSK (YOSHIKI, g):コンセプトみたいなものはいつもないしね。前作からの流れでそのまま来ていて、時間的には一直線上にある。“こんなのをやりたい”って誰かが言えば、その時にできる曲をやるだけですよ、毎回。
 
440:歌詞だけで言わせてもらうと、前のアルバムに比べると3倍くらいは費やす時間が掛かってますね。でもその分、最善のものを作れたと思ってます。
 
YSK:メロディのほうは、フレーズが出て“こんな感じでやりたい”って曲を形にしていく上で時間が掛かったものもありますね。でも、そういう曲ほど後になるとかわいく思える。
 
440:(曲が)出来る時はホントすぐ出来るよね?
 
MASATO:うん、一日の内で何となく形になる時もあるからね。今回もレコーディング自体は1週間で終わったし。
 
YSK:基本的にレコーディングには時間を掛けないほうだよね。一気に録っちゃうから。
 
──ファースト・テイクが結果的に一番なことが多いですか?
 
SHINYA (b):うん、結局そうなることが多い。
 
440:今度のもファースト・テイクが殆どですね。“せーの”でバンッと録る。
 
──じゃあ、割とリハで決め込んでからスタジオに入るほうですか?
 
YSK:いや、余り決めてはないのかも。自然にやってるからね。
 
SHINYA:まぁでも、スタジオに入って出来ない時は何回やっても出来ないよね(笑)。
 
YSK:ギターは被せとかがあるんで、余計時間は掛かるんですよ。俺からしてみればミス・プレイだけど、“今のええんちゃう?”って向こうの部屋からメンバーに言われて、そのまま活かしてみたりしたのも今回はあって。それは結構面 白かったかな。
 
──制作時期に特に気に留めたところはありますか?
 
440:歌詞に関しては、ひらがなを歌詞カードに載せるのが今回初めてなんですよ。今までずっとカタカナでやっていた理由は、外国人の方が日本語を勉強するのはまずカタカナからだと聞いていたから。そこを敢えて今回はひらがなでやってみました。僕のなかでは新しい試みですね。
 
──それはこだわりが取れたってことですか?
 
440:取れたっていうより、“カタカナは読みづらい”って毎回言われるのも癪だし(笑)。
 
YSK:演奏に関しては、より生音に近づいたというか。機械的な歪みはだいぶ減っていってる気はしますね。
 
SHINYA:ベースの音もかなりシンプルになってきてると思う。
 
──確かに、生音がグッと前面に出てきてる印象がありますね。
 
440:かといって、“今度のは生音で行こうぜ”って話し合ったわけでも特にないんですよ。あくまで自然な流れで。
 
MASATO:確かに音の抜けは抜群に良くなったよね。それはそうしたかったし。
 
──前作から3年という期間にいろいろと構想を練ったというよりは、今のASSFORTをストレートに出した、と。
 
YSK:うん、自分達の内側から溢れてきたものを自然に音にして録った感じだね。
 
440:曲作りとかに特に気負いがあったわけでもないですし。これも3年という経過がもたらした成長なんじゃないですかね」 YSK「まぁ、確かに今までに比べれば多少時間はあったんで、レコーディングに入ってから曲が変わっていったのもありますね。やっていくうちにどんどんアイデアが膨らんでいって。それがまた面 白かったり。
 
──ジャケットもこれまでの作品とは違ったテイストですよね。
 
SHINYA:写真を使いたかったんですよ。今まではイラストが多くて、メンバーの顔が出たのがないのに気づいて。
 
YSK:これも、撮影していくなかでメンバーやスタッフからいろいろアイデアが出てきて、最初のコンセプトからはだいぶ変わったんですよ。最終的には結果 オーライだったんだけど。
 
──当初はどんなアイデアだったんですか?
 
YSK:サメの眼球が凄く綺麗で、まるで宇宙みたいなのを前に見たことがあって、そういう感じがいいかなと。
 
──ジャケットにある、この刺々しい物体は?
 
MASATO:海面に生きている細胞の超拡大写真かな。名前は忘れちゃったけど。
 
──ASSFORTって本当にオリジナリティに溢れたバンドだと思うんですよ。これだけ長きにわたる活動を経ても明確なフォロワーがいないじゃないですか。それだけ簡単には真似ができない圧倒的なオリジナリティがあるというか。
 
MASATO:他のバンドのことは知らないけど、俺達はお手本とするバンドがいないからね。
 
YSK:好きなバンドは一杯いるし、それなりに影響を受けてはいるけど、そのバンドの音楽に近づきたいとは思わない。
 
──それなら別に自分達で音楽をやる必然性がないですもんね。
 
MASATO:やっぱり、他にはない音楽をやりたいからね。常にオリジナルで在りたいから。
 
──“ハードコア”というキーワードで語られることはどう思いますか?
 
SHINYA:自分達を特にハードコアと定義してるわけでもないしね。
 
YSK:それは個人個人が思うことであって、こっちが特に掲げる気はないというか。何を指してハードコアと呼ぶのかも判らないし。
 
440:まぁ、大元はパンク・ロックということだと思うんですけどね。
 
MASATO:うん、パンクという音楽が自分のなかに深く根づいてるんだと思う。単純に好きだし。
 
440:要するに、マーケティングな括りとしてハードコアという枠にはめたがる傾向にあるってことじゃないですかね? ちなみに、某CDショップのインターネットでASSFORTを検索すると“J-POP”ってことになるらしいですけどね(笑)。
 
──それは不本意ですよね?(笑)
 
440:いや、その人がそう決めたんなら別にいいんじゃないですか?(笑)。
 
──でも、今度のアルバムには幅広い層に訴えかけるようなポップな要素もあると思いますけど。
 
YSK:そう受け取ったんだったら、それでいいんじゃないかな?(笑)」
 
MASATO:「作品として世に出た時点で、あとはもう聴いてくれた人の判断だからね。観たとおり、聴いたとおりで。
 
YSK:まぁ、俺達はハードコア・パンクを音楽のジャンルとは思ってないので…
 
440:とにかく感じてほしいですね。俺達が言えることはそれだけです。
 
──海外でのライヴとか、最近はどうなんですか?
 
MASATO:今年は行きたいと思ってる。ツアーが終わって、西海岸の辺りに年内に行けたらいいなと。RANCIDのラーズ(・フレデリクセン/vo, g)と最近仲良くなって、向こうは“いつでも来いよ”って言ってくれてるから。
 
440:今も海外からちょくちょくライヴのオファーもあるし、実現させたいですね。
 
MASATO:大阪へ行くみたいな乗りで海外に行けたらいいね、向こうもこっちも。
 
──その前にレコ発の国内ツアー、LOFTはちょっと先ですが楽しみにしてます。
 
440:うん、是非楽しみにしていて下さい。8月には“SPACE TRIBE”もあるんで…
このアーティストの関連記事
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻