Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】ALMIGHTY BOMB JACK×EMMIE THE STRIPPER(2003年2月号)- すごく自分のいいたいことが伝えることが出来たって思ってます。

すごく自分のいいたいことが伝えることが出来たって思ってます。

2003.02.01

すごく自分のいいたいことが伝えることが出来たって思ってます。

──個人的な意見になるのですが、なんか変な感じですねぇ。私にとってそれぞれでは初めましてじゃないんだけど、私を含めたこの3人っていうのは、初めまして、ということになるんですね(笑)。

TAKAO:そうかもしれないですね。

──そもそも、ALMIGHTY BOMB JACKとEMMIE THE STRIPPERのバンド同士のおつきあいはどのくらい遡るのですか?

OSAMU:(今回のスプリットをリリースしてくれる)レーベル(MIND OF CORE / 小島 ヒッチャメン&イズミ主宰)を挟んでというのが、実際の最初かもしれないよね。

TAKAO:そうだね。個人的に仲がいいという関係もあったりするんだけどね。実は、お互いがメンバー全員と顔合わせするのは、まだなんですよね~。

OSAMU:そういうことになるんだよね(笑)。

──は?! そうなんですか、、、、、(笑)。それもなんか微妙におもしろいですね~。そうか、個人的な意見で申し訳ないんだけど、ABJとEMMIEとの繋がりってなんだ?! って思いを巡らせてもあんまり思いつかなかったんですよ。レーベル主宰陣とのお互いの繋がりが強烈である! ということは、なんとなしに容易にわかるんですけど(苦笑)。

TAKAO:ほんとそうだよね~(笑)。

──まぁ、私からしたらね、レーベルの事情も知っている、そして今回スプリットに参加したバンドをお互い知っているよ。だけど、さてその3つが合わさって作品をリリースするに至る、、、っていうのが、不思議な感覚があったんですよね。

TAKAO:今回の話が来たときに、実は最初はスプリットじゃなかったんですよ。もう一バンドいたんです。それでやろう! っていう話だったんだけど。最終的にこの2バンドになったっていう裏のいきさつもあるんですよね。

──そうかそうか、でもお互いスプリットでも引き続きやろう! っていう気持ちに変わりはなかったんですよね。だったら、スプリットで正解だったのかもしれないですよ。無責任なことはあんまり大きな声じゃいえないんだけれども(笑)。

TAKAO:そうですね。

──じゃぁ、前々からのお話を聞いていると、その前から特別なお互いの繋がりは結局。

OSAMU:(ささやくように) 小島、、、、、。

TAKAO:(小声で)そうですね。

──ええ、だと思いました。憶測でものを言わせてもらうと、(彼らからは)逃げられん! っていう素晴らしい繋がりだっていうことも(笑)。

OSAMU:まぁ、実際の所がそうだからねぇ、、、、、。

──なるほど、、、、、。でも始まりは、如何なるもんでも、お互い素晴らしい曲が並んでますよ。これはホントです、大声でいえるから(笑)。

TAKAO:ありがとう~(笑)。

──そんな中、このスプリットに至るまで、どのくらいの時間を費やしたのですか?

OSAMU:夏前くらいに話があってね、なんとなく冗談みたいに言っとったもんが、徐々に決まりだした感じかな。

──そのリリースのオファーは名古屋(小島 お膝元)にて、ということですか?

TAKAO:いやいや、そんな改まったものは一切なかったですよ(笑)。

OSAMU:なんとなくお酒の席で、という感じだったもんね。

TAKAO:そうそう、「スプリットでも出さん?!」って(笑)。

──すごく軽い調子だ~(笑)。

TAKAO:そうそう、私なんかも「そうだなぁ、面白そうだなぁ」って、それだけだったんですよ。

──そうかそうか。だけど、お互い勝手を知った仲でもなくて、小島のお二人という軸はあったにせよ、考える所はなかったのですか?

OSAMU:いや~。全然抵抗も無かったんですよ。タイミング的にもいい感じだったもんでね。しかも、今まで接点が無かった所で、スプリットを出すっていうのも、面 白い事だと思ったし。そういうこともあって。バンドとしても。

TAKAO:スプリットの話が来たときに、メンバーで一応話し合いもしたんだけど、「うん、面 白いね、やろうよ!」っていう事だけだったんですよ。ただそれだけ。

──単独作品は闘う相手といったら大袈裟かもしれないですが、自分たちの音だけがパッケージ化されるわけで、自分たちの音を出せればある程度事足りると思いますけど、スプリットというと話は違ってくるんじゃないかなって思って。作品に相手がどう絡んでくるのかとか、組み合わせの妙だったりっていう自分たちではどうにもならないこともあるじゃないですか。その辺が面 白さでもあり、逆に怖さでもあると思うのですが。

TAKAO:あの、、、そんなに難しく今回のことを考えていなかったんですよ~。本当にノリで。「あぁ、じゃあやろうよ!」って。ホントそれだけだったの。だから、ALMIGHTYはどんな風に出てくるんだろうとか、考えなかったんですよ。全然無かったし、すごく軽いノリだったのかもしれない。結局そのノリの軽さが吉と出たと思っているんだけど。スプリットがどうのとか全然、ごめんなさい~っていうくらい考えていなくて。今回収録した3曲も、ちょっと今までよりもPOP色を強めにいこうかな~っていうくらいで、この3曲になったんですよ。

OSAMU:俺らもね、そんなに気張ったかんじはなかったですね。最終的に出来上がった物を聞き比べてっていうのは色々感慨だったりもあるんですけど。最初の時、やるって決めてからは、ちゃんとした物を作りたいし、EMMIE THE STRIPPERの事を考えて自分らを決めるということも、無かったですね。現時点でのうちらのスタンスがこのスプリットで現れることは、今後のうちらにとって、意味ある事じゃないかなって言うくらいのことは考えて参加したんだけど。この後に繋がる感じ、次のステップにいくきっかけになったから、すごく良かったよ。

──お互い、特に意識はしていなくても、今回のスプリットを共同製作することで、お互いの次なるきっかけが生まれたという風に言ってもいいでしょうか?

OSAMU:そういうことになるよね。最初に話をもらったときは、そこまで意識したかどうかわからんけど、俺らにしてみたら、やっぱり2nd.の次どうしていこうかって考える時期に話がきたから、すごくラッキーだったと思う。

──そういう、お酒の席でのちょっとのきっかけだったのかもしれなけど、結局はバンドを転がしていく上での、大きな流れに乗っかっちゃったっていうことなんでしょうね。

TAKAO:そうなんですよ。結果的に出来もよくて、しかも自分たちの今後にとってもいい方向になったなぁっておもっています。

──なるほどね。それが偽りのない感覚なんでしょうね。でも、こんかいのスプリットはすごく異色な感じがしたんですよ。普段よく見るスプリットって、お互いがめちゃめちゃ仲がいい、仲間みたいな組み合わせか、奇を衒ったのような初顔合わせだったりだと思うんですよ。良くも悪くもその組あわせがリスナーに伝わりやすいことも、なんとなくの特徴の一つにあると思うんですよ。だけど、今回に関しては、ここまでお話を聞いてみても、不思議な感じだなぁって思って。大きな流れがそのままお互いを、今回のリリースまで連れて行ってしまったかのような、、という妙な納得なんだけど、本当にそうか~?! っていう不思議な感覚なんですよ。判ります?!

TAKAO:だって、お互いの存在はそれまででも知っていたと思うけど、1回も対バンしたこともないんだよ。実は。

OSAMU:そうそうそう(笑)。ちょこちょこ会うんだけどね、対バン本当にしていないね。

──そうか、、、、。やっぱり、今回のことでお互いが出会ってしまう運命だったのかもしれない、そう考えることにします!(苦笑)

TAKAO:うちら、スプリットを出すっていうこと自体が初めての経験だったんですよ。スプリットってこういうものだ~っていう既成概念がなくて。2つのバンドで一緒にCDが出せるなんて、なんだか楽しいじゃん! っていう感覚だけで乗っかっちゃったから。

OSAMU:そういう意味だと、俺らの方もただ単純にスプリットがやりたいという単純な理由だったから。別 に仲がいいバンドでやってもそれなりに楽しい物にはなったと思うけど、なぁなぁな作品になっちゃったかもしれないし。だから、微妙な関係なのかもしれないけど、EMMIEとの話はいいかもって思ったんだよ。ヴォーカルが男女であったりだとか、曲調だとか曲のアプローチの仕方も全然違っているし。だけど、いわれているほどお互いがむちゃくちゃ違った事をやっているとも思えんし。聞いてみて、なんか違う、、、みたいな程度でしょ。

──いやでも、この作品を聞いてみて、率直にいって、管楽器が入っているバンドっていっても、こんなにも違うのね~、ってしみじみ思ったりして。でもその両方が私には気持ちがいいもんだったりもしたんですけどね。

TAKAO:じゃぁ、このスプリットは全然成功だよね。だって、そういう所がすごく面 白かったりするじゃないですか。

──そうですね、それが気になっちゃって、何回も二つのバンドを聞き比べてみたりしましたよ。

TAKAO:しかもお互い対バンもしたこともないじゃない。だからEMMIEのお客さんがALMIGHTYの音を聴いてどういう判断をするのかとか、その反対もすごく興味深いと思うんですよ。

──両方のお客さんというと、多分SKAが好きな人とか、POP色も好きな人とか、その両方が好きな人、そんな感じだと思うんですよね。そのお客さん達がこの1枚でクロスオーバーしたら、お互いこれ以上楽しいことはないよね。

TAKAO:そうですよね。この1枚がきっかけでEMMIEは聴いていてもALMIGHTYを聴いた事がない人がALMIGHTYを聴き始めるとか、その反対があるように思うんですよ。面 白いですよ。実際、出来上がったものを聴いてからっていうのが大きいんですけどね。

OSAMU:それはあるよね。意図した訳じゃないんだけど、結果として聴いてみたらそういうことも考えられるかなって。

──しかしまぁ、よくもこれだけ違う音だなぁって、もう一度口にしてしまうんですけどね(笑)。

OSAMU:そうだよね(笑)。

──レコーディングに問題というか、その秘密があるのかな?

TAKAO:いや~、レコーディングした場所もエンジニアさんも同じなんですよ。

OSAMU:まぁ、録った日は違うんですけど。

──えぇっ?! それはそうなんですか?? それは失礼しましたっ! それはエンジニアさんがものすごくバンドのカラーを理解してくれていたことも大きいんでしょうね。

OSAMU:うちらは、勝手知ったる人だったもんで、いつもの人だったから、イメージは伝えやすかったんだけど。

TAKAO:こっちも問題は全然無かったんですよ。すごく自分のいいたいことが伝えることが出来たって思ってます。なんかこう、「これって、間違っているかもしれんからいわんとこ~」っていう遠慮が全くなくても大丈夫な雰囲気の人で、やりやすかったです。なんでもいいから言ってみよ~! っていう気分にさせてくれたんですよ。だけど、きちんといいか悪いかを判断もしてくれる人で、そういう所も含めてしゃべれる人だったんですよ。

──やっぱり、2バンドとも2バンドなりの個性が十二分に発揮されたということなんでしょうね、このスプリットは。私にとって、いろんな感情を思い起こさせる1枚だという事も含めて、やっぱりおもしろいよ!

OSAMU:強引だもんね~。

TAKAO:ある意味強引だしね、でもバンドとバンドの間もすごくおもしろいと思うんだけど。なんか文句ある~?! みたいな(笑)。

──おぉ~、強く出たな~(笑)。

OSAMU:それくらいじゃないとね、やっぱり面白くないもんでね。

──いやねぇ、私はこの6曲、3曲と3曲に関してすごく考えたよ~。なんていうの?! 考える事なんて無意味だってなんとなく判っていたんだけど、やっぱり考えちゃったんだよね~。考えても考えても、どうにもならない、結論負けました~っていう所で。

TAKAO:そうそう、このアルバムは強引に押し切る! っていうことが第一にあるから(笑)。

OSAMU:これなんでね~。別にいいじゃん! ってね(笑)。

TAKAO:いや、カラーなんて違って当然だよ~、それがどうした! っていう感じ(笑)。

──ハイハイ、、、考えてみたらMIND OF COREなレーベルで繋がっている2バンドですもんね~。見かけで判断しちゃダメだと、さっさと降参した方がいいかもしれない(笑)。

TAKAO:聴く側にしてもいい材料かもしれないよ。この一枚。

──強気はそれくらいにして! レコ発がありますね。

TAKAO:いやいや、本当はいっぱいいっぱいなんですよ~。その辺も判ってあげてくださいね(笑)。だって、初対バンがツアーだよ! そんなのってあり?! ってさすがに思うでしょ。

OSAMU:(笑)。

──-、、、、、、うーん、、、、(失笑)。まったくこの2バンドどうしたらいいんでしょうね?! でもいいか、楽しそうだし、それくらいの方がある意味、むしろ?! 面 白いよね。

TAKAO:だって、うちらの今までの対バンリストにALMIGHTYがあってもおかしくないんですよ。だけど、無いわけで。おかしいよね。

OSAMU:初めましてが、MIND OF COREからスプリット出すことになりました~! でね。

TAKAO:挨拶代わりだよね。

──しかも微妙に初めまして! じゃないしね。知っているんだけどね。仲人が強烈なだけに、そうしようかな~?! って(笑)。

TAKAO:してやったり~!(笑)。気になるでしょ、充分。

──そりゃ十二分に気になるよ~! お互いの今後の活動なんかもいっしょくたに込めて、ものすごく気になるし、期待してます!

OSAMU:それはそうだね。これが次のステップになると思うんで。

TAKAO:しかも、いい意味で影響しあえればいいよね。

OSAMU:ああそうなんだ~、って自分的に面白いですね。そういう感覚。

TAKAO:とにかく、この1枚っていろんな見方が出来ると思うんですよ。3曲入りの別 々のシングルが2枚一緒になっているように捕らえてもいいと思うし、お互いの違いを色々楽しみながら一つの作品として聴いてもらってもいいと思う。だから、あなたはこれをどう聴くの?! って問いかけてみたい気もするんですよ。

OSAMU:どのバンドもそうだと思うんですけど、自分のバンドで勝負したい! っていう気持ちがあるじゃないですか。今回単独音源じゃなくても、その気持ちは俺らなりにこの1枚で達成出来ていると思う。それが本当に面 白いですよ。

このアーティストの関連記事
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻