だって、スペシャルサンクスあんだけ書けるんだから友達多いよ
──お互いはもともと面識あるんですよね?
植木:あれ?最初に対バンしたのっていつでしたっけ?
志村:Live linxsです。
植木:Live linxsはいっぱいやっているからなぁ。
田所:4月だよ。
──対バンする前は知らなかったんですか?
上野:僕たちはその時に初めて知ったんだ。
植木:確かその時の打ち上げにいて、いろいろ話して。なんか久しぶりに年下の子がいたんだよ な。で、嬉しくって一晩中……こっち(男性陣)じゃなくて、こっち(田所)に(笑)。
──フジファブリックの方はOO TELESAについては?
志村:見たことはなかったんですけど、僕らのアンケートにある“好きなバンドは誰ですか?”って ところに“OO TELESA”と書いている人たちがいっぱいいたんですよ。誰だこの人たちは?って思 って。
植木:ほんとかよ?!
志村:で、“ダブルオー”って読めなくて、“オーテレサ”だと思ってて。
植木:よく言われます、「最近頑張ってる?オーテレサ」って(笑)。だから「頑張ってますよー」って 答えるんですけど。訂正はしない!もう、面倒くさいから。
──じゃ、お互い初めて聴いたのがライブの対バンなんですね。
植木:でも確かその時は取材か何かでフジファブリックのライブを見れなくて、テープだけもらって。 テープを聴いたときに結構ルーツは近いんだなと思ったっていうのは覚えていますね。
上野:俺もその時見れなくて、テープもらって。
──今回、OO TELESAをゲストにっていうのはどういう流れで。
志村:……えっと……(目が泳ぐ)
植木:期待してるよ。
志村:あのー、えっと、今まで対バンしたことのある……
渡辺:打ち上げとかで話したことのある……
上野:……呑みが足んないんじゃないの?
志村:(笑)。うちらほんとに打ち上げでも話したことのある人があんまりいなくて。いっつも対バン した人と打ち上げでもあんまり話せなくて。その中でも仲のいい人を呼びたいと思っていたんです よ。楽しく出来ればいいなと思っていたので、話したことのあるOO TELESAさんにどうですか?っ てお願いしたんです。
田所:そう。誘ったときに、快く「良いよ!」って言ってくれる人をパッと思い浮かべたときに、OO TELESAが。
上野:でちゃった(笑)。
植木:そういうのは嬉しいよね。僕ら、ほんと横の繋がりを大事にしたいなって思っているんですよ。
志村:なんかロックンロールバンドの繋がりっていうのはすごいですよね。でも歌ものってあんまり ないですよね。
植木:ないよね、みんな人見知りするんだよな。
志村:だから対バンとか何回もしても、またあの人たちかっていうぐらいの感じが。
──ちなみに酒には強いタイプなんですか?みなさん。
植木:いや、僕らの場合は、あんまりこうやって飲んだりする機会がないんですよ。
上野:ものすごい身内で固まっているから。
──でも、OO TELESAって打ち上げとかで盛り上がっているようなイメージが。
植木:えー?! だって、俺らワンマンとかやっても打ち上げ、バンドしかいないもん。
上野:すごい寂しかったねー。全然いないの、関係者みたいなのが。
植木:基本的に人見知りなんで。一回呑んで、ちゃんと腰を据えて喋るとすごい仲良くなるんです よ。でもそれまでが長いんですよ。
──意外に。フジファブリックはどうですか?
志村:フジファブリックは、打ち上げは…あんまり。
上野:友達多いでしょ?
渡辺:少ないですよー。
植木:ウソだよ。友達多いよ。だって、スペシャルサンクスあんだけ書けるんだから友達多いよ。 俺らなんてスペシャルサンクス、書く人があんまりにもいなくって書けなかったんだからな。
──他のバンドとの交流関係とかってどうですか?
志村:あんまりないですね。打ち上げとかもう少し出た方がいいと思うんですけど、いろいろあって なかなか……。
──打ち上げとかで仲良くなったりしますからね。
植木:歌ものロックって、あんまり横の繋がりなかったりするんですけど。ずっとそんな感じでやっ てて、最近やっとなんか仲良い人たちが増えてきたと思って。フジファブリックもそうだしー……。
志村:(微笑)
上野:なになに?拒否なの?(笑)。
志村:いやいや……(苦笑)。
植木:ちょっと嬉しいなぁ、っていうかルーツが近くて、分かるっていう人が最近やっと出てきた。どこに行っても僕ら浮いていたんで。4つ打ちで歌ものやっている人ってあんまりいないんで。うち以 上にフジは4つ打ちやってるでしょ?ああいうの僕すごい好きです。いいと思います。
──お互いの音楽はどう思っているんですか?
植木:僕らはもうフジファブリックリスペクトですよ。
全員 :(爆笑)
上野:ほんとかー?!(笑)でも、この前ロフトで見た時とか、すげえかっこよかったですよ。照明とか ちょっと世界を作ってていいなぁって。あ、俺らちゃんとライブ見たの千葉ルックが初めてなんです けど。
田所:あの時は対バン3回目なんだよ。
植木:大体対バンとかすると、最初はどんなもんなのって(ハスに構えて)こういう視点で見るわけ よ。それがワンクッションあって、千葉ルックで「おー!おー!」ってなって。
田所:3回目にしてようやく。
上野:で、この間のロフトの対バンで感動ですよ。
志村:でも、対バンの人とかってみんなそうやって見てますよね。
植木:それはあるよ。やっぱ負けたくないっていう気持ちがあるじゃん。んー、負け惜しみとかって 言うんじゃないけどさ、やっぱ自分が信じているものがあって、それに向かって走っているわけだ から。
──フジファブリックから見てOO TELESAのライブはどうですか?
志村:曽我部さんのプロデュースっていうのは知っていて。なんか意外な感じでした。甘々な、メロ ウな感じなことをする人なのかなぁと思ってたんだけど、そうじゃなくて、激しい感じで「♪ダーンス、 ダーンス」とか。
田所:お客さんのノリがすごいよね。
──ライブのステージもすごいですよね。
植木:それを褒め言葉と捉えるなら毎回次の日がキツイ。
上野:首とか痛い(笑)。もう自分いじめですよ、今ほんとに。
田所:7月のルックの時に、車のトラブルでギリギリについたでしょ。で、みんなへとへとで、しかも 体調も悪そうで最悪の状況だったのに、ステージに上がった途端もうバーっとテンションが上がっ ていつも通りにやっているのがすごかった。
植木:ま、僕らはあれで普段の生活に±0にしているようなもんだから。普段はこういう(うつむい ている)ような人だからさ、ああいうところで張り切らなかったら、下がってばっかで上がんないか ら。
──OO TELESAはステージ上だと比較的「動」じゃないですか。フジファブリックは「静」かなって。 フジファブリックの普段はどうなんですか?
志村:普段?かわんないですね。
渡辺:変わんないと思うんですけど。
上野:全然変わらないよね、喋りとかそのままだよね。
田所:あははは、そうだ。
植木:でも、切り替えなくていいからテンションとか下がったりとかないじゃん。俺ら、ステージ降り た後、下げるのにすごい時間がかかるんですよ、もう。
──下げなくたっていいじゃないですか、じゃあ。
植木:そこはなんか違うなーっていう感じはするんですよね。上がるとほんとどこまで行くか分か らないときがあって、自分の体っていう入れ物がついていかない場合は炎症を起こしたりするん ですよ。
全員 :(爆笑)
上野:ほんとにそうですよ。
植木:そういうのが多いから、最近下げるように楽屋でじっとしているもんね。でも、フジファブリッ クも実はステージ上で変わっているイメージがあるよね。マインドがそういうイメージに見えた。
志村:ちょっと集中しようかなと思いますけど。でも、逆にOO TELESAはステージでああいう風に 暴れるっていうか果てる感じがするじゃないですか。そういうのをうらやましいというか、なってみ たいっていうのはある。
上野:それは一歩踏み出せば、全然簡単なことですよ。
植木:いつでも!僕らも突然「ジャンプとかしよう」ってなって。それまで全然動かなかったバンドだ ったんだけど、せっかく縦の線があるんだから使わなきゃって思って。
上野:せっかくモニターあるんだから乗らなきゃみたいな(笑)。
植木:結局自分にとってライブがどういうものかっていう違いじゃないですか?俺にとってライブは 日常から脱したいところがあるからそういう風になるだけで。フジファブリックは、日常の中の狂気 って感じなんですよ。……でも、ジャンプすると良いかもね。次の日とかすげえいいんだよ(笑)。
志村:あぁ(笑)。で、レコ発ですが何やりますか?
植木:すっごい考えたんだよー。
上野:俺らは考えていたらさー、ちいこ(田所)は何も考えてないっていうからさ。なんだよとか思っ て。
渡辺:どうなったの?
植木:僕らはもう演出まで考えた!
田所:発表してくださいよ。
植木:いやいや、僕らはその日、総力を上げてフジファブリックを応援するので。
上野:だってやっぱね、ゲストですから。
植木:僕らはひとしきり盛り上げますよ。フロアをもうあっためといて。あったまるかわからないで すけど(笑)。
上野:結構日によるんで。あったまったら嬉しいって。それでフジがやるっていう。
──当日が楽しみですね。では、レコ発に向けての意気込みを一人ずつお願いします。
志村:初レコ発ですから、とにかく楽しくやりたいですね。
植木:初レコ発は泣いたからねー、俺。
渡辺:僕はもうOO TELESAさんに盛り上げてもらえれば、幸せ。
上野:人任せかよ、おい。他力本願かよ(笑)。
田所:急にお願いすることになりましたが、楽しく、あくまで“ツーマン”っていう感じで頑張れたら いいなと思います。
上野:楽しいのはもちろんですよね。で、盛り上がって、フジファブリックも幸せで俺らも楽しくて、 でおいしい酒が飲めればいいなと思ってます。
植木:あー僕も右に同じって感じ。
──え?締めですが。
植木:いやー、僕ら12月は結構ライブが多いんですけど、12日はほんと別物って考えているんで、 ほんと別物で。フジファブリックが俺らに期待しているのが何かわかったんで、徹したいと思います (笑)。