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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】吉田豪(2002年12月号)- 史上最強のプロ・インタビュアー!

史上最強のプロ・インタビュアー

2002.12.01

人間、変に上を見ると格好悪くなるからね

──氣志團は良くて、ロマンポルシェ。は何故微妙なのか? 面白いのに、何故モテない? お洒落エッセンスが必要なのか? 裏原(お洒落代名詞)とかを絡ませていけば良いのか? 僕は吉田 豪に、その道を切り開いて欲しいと思う。
 
吉田:スマートでオシャレ有名人アンケートを受けたことがあって、喜んでたら一緒に並んでる人が根本 敬さんだったりするからね(笑)。スタイリストの伊賀大介君が吉田豪ファンだって聞いたから、一緒にDJやったことはあるんだよ。酒飲みながら、『俺たちタッグ組んでやっていこうよ。混ぜてよ、そっちに!』みたいなアピールしたりもしてたんだけどね(笑)。オシャレって言うと不愉快だし、それを全面 に出す行為には違和感を感じるんだけど、そういう面は失っちゃいけないんだよね、絶対に。
 
──サブカルとお洒落の間に掛け橋を作る行為。リリーさんや、大槻ケンヂのようなスタンスに吉田 豪が定着した時、全世界の男気溢れる濃い野郎どもが救われると僕は思う。実際、事務所に嫌われながらも、浅野忠信と親交を深めようと努力したり(吉永マサユキ氏によるツーショット・グラビアを撮影)と、希望は持てる。しかし現実は厳しい。
 
吉田:こないだ、キャバクラに行ったら某大手出版社でバイトしてる子がいてね。そこの大手ファッション誌を手伝ってるっていうから『俺も書いてるよ!』って言っても、当然俺のことなんて知らないわけだから(笑)。そういうことがある度に、自分はまだまだだなぁと襟を正すわけなんだけど。たまに『吉田さんは読む雑誌のほとんどに出てますね』なんて言われることもあるけど、そういう人は明らかに特殊な人で、世間にはまったく届いてないんだよ。プロレスとかは、やっぱりマニアの世界だからね、だからこそタレント本は、マニアックに掘り下げても世間との接点を持つことができるいいジャンルだと思うんだけど。
 
──果たして、吉田豪という人間はこの先何処に行くのか? 返って来た答えは、ある意味で物凄い覚悟を含んだモノのように感じてならない。一番過酷な道を選んだことだけは確かだ。 
 
吉田:林家ペーの言葉で『死ぬまで現状維持』ってのがあるんだけど、やっぱり上を見てちゃいけないね。変に上を見ると人間、格好悪くなるから。常にマイペースでいこうと。だから、おそらく10年後も『モテたい!』とか言ってるんじゃないかな(笑)。
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