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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】飛石連休(2002年11月号)- アダルトなお客さんにも見てほしい

アダルトなお客さんにも見てほしい

2002.11.01

LOFT/PLUS ONE SELECT INTERVIEW 飛石連休 岩見欣正/藤井宏和 今後の『セレナーデ』はいっぱい喋る。 毎月ロフトプラスワンにて開催しているスピードワゴンと飛石連休の合同トークライヴ『セレナーデ』。破竹の勢いの2組ということもあり、毎回満員御礼状態で遂にはソールド・アウトになる日も近くなってきた。そして先月のスピードワゴンに続いて、今月は小悪魔のような佇まいで天然のボケっぷりをかます岩見さんと、紳士的なやさしさを持ちつつ軽快なツッコミを入れる藤井さんのその絶妙な空気を醸し出す唯一無二のコンビ、飛石連休である。(interview:白井絢介)

アダルトなお客さんにも見てほしい

──このインタヴューが載る『ROOF TOP』は、新宿ロフトや下北沢シェルターのお客さんからロフトプラスワンのお客さんまでいろんなジャンルの人たちが手に取るフリーペーパーなんですけど。

岩見:おたくの人も?

──ええ。

岩見:さっきも来てた。

藤井:誰が?

岩見:あやしい人。

──あの人は西原理恵子さんのイベントの前売チケットを買いに来た方ですね。

藤井:おぉぉぉぉ。僕、最近『ぼくんち』読んだんですよ。ものすごく感動しまして。イベントいつですか?

──10月5日です。

藤井:あぁ、その日、松浦亜弥のコンサート行かなあかん。

──(笑)で、まずセレナーデなんですけど、どうですか2回やってみて?

藤井:いいタイトルですよね。いや、1回目は緊張しましたけどね。まぁ、2回目はこなれた感じで。んー、これは見る人によってちょっと違うかもしれないんですけど、1回目より2回目の方がゆるい感じで。

──1回目は相当気合い入りまくってましたもんね。

藤井:そうっすねぇ。それはそれで良かったのかもしれないですけど、2回目はちょっとゆるい感じでやれて僕的にはすごい良かったんじゃないかなと。3時間ということも考えて。場所的なことも考えて。

──岩見さんはどうっすか?

岩見:もっと喋らなあかん。

藤井:そりゃそうや。

──このトークライヴって、もともと自分が飛石連休さんに何かやってみませんかってお誘いしたのがきっかけで始まったと思うんですけど。

藤井:そうですよね。もともとは去年の暮れぐらいに僕らとスピードワゴンともう1組の3組で合同ライヴみたいのをやってたんですよ。で、結局それが立ち消えになって、でも「また何かやろう」とはスピードワゴンと言ってて。

──じゃあ、スピードワゴンとは前から大の仲良しで。

藤井:そうですねぇ。もともとまぁ、ぶっちゃけた話スピードワゴンと僕は元吉本で。向こうは名古屋だったんですけど。僕は大阪の吉本にいまして、その頃はあんましゃべったことなかったんですけど、お互いの顔は知ってるみたいな感じで。そんで東京出て来てから、もうそん時はお互い別 々の事務所になってたんですけど、それからよく喋るようになって。

──『セレナーデ』をやってみて、スピードワゴンの印象とかって何か変わりました?

藤井:いや、あのままですよ。ひょっとしたら一番出てるんじゃないですかねぇ、スピードワゴンの個性が。けっこう素の2人に近いですよ。

岩見:酒も作ってね。

藤井:あれはよく判らんけど。

──今後、飛石連休的に『セレナーデ』で何かやってみたいことってあります?

藤井:やってみたいなっていうのはまたちょっと違うのかもしんないっすけど、もうちょっとこう、年齢層の高いお客さんも呼んでみたいっすね。

──アダルトな感じの。

藤井:アダルトな方が見に来てくれるような。どうしてもお笑いのライヴ的な感覚なんで、若い子のお客さんとか多かったりするじゃないですか。それはそれでとてもありがたいんですけど、もうちょっとこう、しっとりじゃないですけど。まぁ、例えば誰かが恋の話をしても引かないようなお客さんに来てほしいですね、いっぱい。

──(笑)やさしく受け入れてくれるような。

藤井:ちょっとナンパしただの、コンパしただのそんな話してもちゃんと笑って聞いてくれるような。

──オールナイトで深夜に。

藤井:あぁ、いいっすね。そういうのもやってみたいですね。

──岩見さん何かあります?

岩見:喋る。いっぱい喋る。

初単独ライブはいい勉強になった

──次にこの前の初単独ライヴ『平日返上』について伺おうと思うんですけど。どうでした?

藤井:いやもう、やってる時は必死でしたよ。これは僕のミスでもあるんですけど、シアターモリエールって照明を吊ったりするトコからセッティングしないとダメなんですよ。

──全部自分たちでやる感じで。

藤井:イスならべたりとか、暗幕はったりとか。だからいろいろ手伝ってもらったりもしたんですけど。で、照明に色とか付けるじゃないですか、赤とか青とか。そのゼラってあるじゃないですか。それも自分たちで用意しないといけなくて、僕が買ってきたんですね、画材屋さん行って。でも当日持って行ったら「これ燃える」って言われて。

──照明って意外に熱いんですよね。

藤井:そっから「じゃあどうする?」って話になって、結局それで照明吊るのがだいぶ遅れて、リハーサルも遅れて。

──それで開場が少し押したんですね。

藤井:そうです。だから通しのちゃんとしたリハーサルもできなかったんです。

──でもいい教訓になったというか。

藤井:かなりいい勉強になりましたね。1回やっとくのとやらないのとではだいぶ違うなって、そういう意味でも1回やっといて良かったっていうのがありますね。

──岩見さんは?

岩見:僕、もうホントしんどかったです。僕こんなに体力ないんやぁって思いました。ほんで覚えるのが大変だった。

藤井:まぁ、いろいろ1時間半やりましたからね。

──すごい実験的でしたよね?

藤井:そうなんですよね、結構。ショートコントとか長いコントとか、ボケとツッコミが逆になったのとか、お客さんによく「見てみたい」って言われるものを全部やってみたみたいな。

──オープニングでいきなりギター・ソロでしたからね。

藤井:(笑)あれはいかにして意表を衝こうかと考えてて。

──ギターといえば藤井さんってバンドやってたりしたんですか?

藤井:昔やってましたね。

──どんなのコピーしてたんですか?

藤井:いろいろやりましたけど、楽しかったのはレッド・ツェッペリンとか。あとレッド・ウォーリアーズも。大好きなんで。

──単独の時の合間のBGMって、藤井さん選曲ですか? エアロスミスとか。

藤井:そうです。エアロスミス大好きですよ。2回見に行きました。

──新宿ロフトに思い入れってあります?

藤井:ありますよ!! 高校の時、レッド・ウォーリアーズがすごい好きやったんですけど、1回も生で見れなかったんですよ。そんで高3の時に武道館で解散ライヴやったんですけど、結局行けなくて。あー生で見られへんかったなーと思ってたら再結成。で、ツアーで東京がスキップカウズと対バンやったんですよ。それを見に行ったんですよ、新宿ロフトに。初めて生で近い距離で見れて。あと初めての『セレナーデ』の時、ロフトプラスワンと間違えてロフト行っちゃいました。それが2回目でした。

──単独の話に戻るんですけど、岩見さんが描いた絵を発表してたじゃないですか。あれって普段から描いてるんですか?

岩見:描いてないです。

藤井:何回か見たことがあってこれはヒドイと思いまして、それじゃ単独の合間に流そうと。すいません、話広がらなくて。

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