名作の誉れ高いEASY GRIP最新作MY SWINGING STYLEをリリースし、その全国レコ発ツアーに奮闘中の彼ら。とてもとてもお忙しい所、深夜の電話にてVo&Gのまっすんこと増田氏をキャッチし、最近のEASY GRIPに関して聞き出したよ！
本当に好きな奴は東・名・阪全部来い！
──今回のアルバムのタイトルですが。「MY SWINGING STYLE」とありますが。
増田：「SWINGING」って「イカシテル」という意味もあって。もう、そのままの意味はタイトルですよ。今回、タイトルが全然決まらんくて。軽く悩んだりしたんだけど、10曲並んでみて、2曲目のこの曲が軸になっていたんで。素直に決めましたね。ちょっと長いんだけどねぇ、でも僕らとしたらこれしかない！ って思って。
──でも2曲目も素晴らしい曲だし、このタイトルもとても判りやすくて良かったですよ。
増田：そうね。実際いい方向に転がったと思うな。
──レコーディングを大阪でやったと聞きましたが。
増田：結局ね、みんな仕事をしているから。アルバムレコーディングって結構時間かかるじゃないですか。東京行って帰って仕事してって言うんだったら、その移動の分をレコーディングに費やした方が全然有意義だと思うし。でもね、ペース配分に相当苦労しましたよ。東京だと合宿状態になるから、レコーディングのことしか考えられないというか、集中出来るんですよ。でも大阪は地元だし、その日のレコーディングが終わったら帰れるんですねぇ。仕事も途中に入れられるんだけど、集中するのが難しいかったかな。
──まぁ、それが本来の気負わないバンドの姿なんじゃないかなって思いますけどね。
増田：レコーディングしている気分を作るのが大変だったのと、時期が春先だということで僕は花粉症にやられましたねぇ、、、。そんなこともあって押し押しになってしまって、結局4月の終わりまでかかってしまったんですよ（苦笑）。音楽的なことでもいいのかなぁっていうのがあって。制作最中は暗中模索が続いたんですよ。
──いやぁ、できあがったものを聴かせてもらいましたが、乗り越えた感のあるいいアルバムですよ～。すごくよかった。
増田：本当に終わってみて、自分たちがやろうとしていたことが見えた感じですね。可能性も含めて。精神的に辛い部分を乗り越えて、今回のアルバムが生まれましたね。悩んで悩みまくってね。
──その中で10曲が10曲ともそれぞれに頭角を現していますよね。最初から選曲は決まっていたんですか？
増田：それも決まってなかったですよ。ミニアルバムを今年の最初に出して、そのレコーディングが去年の9月だった。それを終わってからアルバムに取りかかったので。半年で10曲でしょ。レコーディングに入る1週間前に曲が上がる状態のものもありましたよ。ギリギリやった。
──ただ、その10曲には満足いっているんじゃないですか？
増田：そうですね。それは僕らも僕らなりにキャリアやら経験値が上がってきたって言うことなのかもしれないですね。そういう雑なことはしなくなった感じもあります。
──そうですね。気がついたら、3枚目になりますね。3枚目って、1枚目が初期衝動な1枚だとしたら、2枚目はいろんな方向に拡散したり、3枚目となるとさらに突き進むのか、はたまた原点に戻るのか、色々選択肢がありますが。
増田：なんていうのかな、僕らは今回の一つ前のミニアルバムからドラムがオリジナルメンバーに変わっていたりして。そういうメンバーチェンジもあったので、新しいエッセンスが加わって。一気に曲の幅も広がったんですよ。いろんな事をしてみたいっていう気分になったんですよ。とにかく挑戦がしたくて。EASY GRIP流のLONDON CALLINGみたいな位置にある1枚とも言えますね。聞いている皆さんがどういう判断をするのかは、判りませんが。
──そうですか。発売から2ヶ月が経過して、レコ発ツアーも中盤にさしかかっているから、反応は返って来ている所じゃないですか？
増田：まぁ各地いい感じなんですよね。
──メンバーチェンジに関しても問題なく。
増田：そうですね。やりやすくなったかな。いい方向なんですよ。
──アルバムの話で、M1、M2の流れが私からしたらEASY GRIPには珍しくSING ALONGなナンバーで上げまくっているのが、おぉぉっ！ って思ったり。ものすごく沢山のコーラスが参加していますね。
増田：そうですね。今回のアルバムを盛り上げるのに必要な曲ですよ。イケイケな感じで。しかも今回は大阪でレコーディングしたとあって、地元の仲間がコーラスに参加してくれたのは嬉しかったですね。
──個人的に好きな1曲をあげるとしたら？
増田：M3のARMSとかはアニメソングみたいな曲が出来て僕は満足してますね。
──ポエトリー・リーディングが取り入れられていますが。
増田：この曲はとにかく大袈裟にしたかったんですよ。壮大かつ古くさい感じですね。
──あとM9のALICE。この曲も気になりますが。物語的な部分も含めて。
増田：これは3曲目と対になっている曲ですね。漫画のARMSががすごく好きで。オープニングテーマとして作ったのがARMSで、エンディングがALICEなんですよ。レコーディングしていたときにはまだARMSはテレビでやっていたから、結構本気で狙ったんですけど（笑）。BAD NEWSの人も動いてくれたんだけど。そのうちにアニメが終わってしまって、原作も終わってしまったんですよ～。
──それは残念でしたねぇ～。でもそううい所からも曲が生まれるのって面 白いですね。
増田：思い入れだけで作ってしまってますけどね。でも楽しかったですよ。ライブでやっても面 白いですよ。
──10曲目かなり長いですが！ ビックリしましたけど。
増田：いろんなアイディアを出し尽くしたら、こんなんになりましたね。作り終わった自分たちもビックリしましたよ～。
──でも、苦労して、しかもそれがいいアルバムが出来ちゃったりすると、更に次は?! っていう期待が大きくなっちゃいますね。
増田：バンドの引き出しがどこにあるのかっていうのが、判った感じもしますね。でも、まぁ、、、ちょっと引き出し開けすぎちゃたなぁ、、っていうのが本音です。だから本人たちはすごく満足してますよ。
──どの曲もキューンッってきちゃう感じのナンバーが並んで、もうどうしてくれるのッて（笑）。
増田：そうですね、若い人達がどのくらいついてこれるのかっていうのが、ちょっと不安なんだけどね（笑）。でもしっかりとしたメロディーと歌が僕らのテーマなんで。それが伝わればいいかなって思います。
──そうですね。本当にノリ一発で作りました～的なアルバムじゃなくて、色んな所で詰めた作業が見えるいい一枚だと思います。
増田：とにかく、先入観無しに聞いて欲しいですね。でも一つの通過点だと思っているから。最近になって新曲が生まれてきたりしてね。いい感じなんですよ。
──あとは、レコ発ツアー名古屋、東京、大阪3本を残すのみとなってますが。
増田：この3カ所は僕らのライブの音源CD-Rを先着50名にプレゼントします！ しかも3カ所ともその音源は違うものです。
──うわ～！ すごいなぁ。
増田：本当に好きな奴は東・名・阪全部来い！ っていう気分ですよ。まぁまぁそういう事もやりますよ。しかもSHELTER初ワンマン！だから。2時間はライブやるよ。普段ではやっていないような曲も沢山出来るし、とにかくもう楽しみなんですよ。歴史に残る3日間になるよ、きっと。
