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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】THE PEPPERMINT JAM(2002年9月号)- 熱風地獄をシェルターで!

熱風地獄をシェルターで!

2002.09.01

独自の世界観溢れる言語感覚から放たれる、個性的な歌詞を、パンクともロカビリーとも言い切れない、ポップなメロディーに乗せた楽曲でますます盛り上がりを見せているTHE PEPPERMINT JAM。7月にはマキシアルバム「JET BOYS STOMP」を発売。さらにこれから冬にかけて7インチ、フルアルバムのリリースも控えているという。加速度を増して突っ走る彼らに話を訊いた! (interview:北村ヂン)

楽しみだよね、パーティーパーティー。

──今回、7月にマキシがリリースされたわけですけど、PEPPERMINTJAMって今まで活動期間の長さの割には音源のリリースは少なかったですよね。

TOSHI:そうですね。今回もファーストアルバムから一年半くらいあいてるからね。


AKIHISA:まあ俺たち、曲が出来なきゃ出さないし、出来れば出すというスタンスだから。そんな切羽詰まって出してもしょうがないし。まああとは、メンバーチェンジとか色々あったんでね、これだけ経っちゃったんだけど。お前(TETSU)入ってからどれくらい経つっけ。

TETSU:10ヶ月くらいですね。


AKIHISA:そうか、じゃあそろそろ卒業かな(笑)。

──で、これから冬にかけて、7インチ出して、アルバム出してってリリースが続きますよね。


AKIHISA:そうだね、リリースラッシュだよ。最近がんばってると思わない? PEPPERMINT JAM。

──そっちの準備の方は、もう万全なんですか。

TOSHI:もう大分曲も出来てきたんで、それで次はアルバムにしようかなということになったんですよ。

──曲って誰が作ってるんですか。

TOSHI:今回のマキシの曲は大体自分が作って持ってきて、それからスタジオで皆で合わせながらって感じですね。


AKIHISA:最初、ギターとメロディーだけがあって、合わせながらアレンジしていくみたいな感じで。

──今回のは、わりともうライブでやりなれてる曲が多いですよね。

TOSHI:前回のアルバムが出た時にはもうあった曲ですからね。


AKIHISA:曲はいくらでもあるんですけどね~、熟成させてるっていうんですか?

TOSHI:寝かせてるんだ(笑)。

──やっぱり、レコーディングよりはライブの方が好きなんですか。

TOSHI:やっぱりね、ライブの方が好きかな。


AKIHISA:ライブですよ。音源もいいけどね。

TOSHI:レコーディングにしても大体ノリ重視で、一発でオッケーにしちゃったりするからね(笑)。


AKIHISA:すげー凝ったりとかはしないよね。

──同じ曲でも、ライブだともっとドカーンって感じの印象なんですけど、音源の方はすごいシンプルにまとまってて、曲のポップさがより際だってる感じがしますね。


AKIHISA:ポップなのが好きですからね、やっぱり。もっとコアなものなんかも好きなんだけど、自分でやるのには似合わないからさ~。やっぱり歌モノがいいよね。


──PEPPERMINT JAMの曲ってロックンロールとか、パンクとかの要素はもちろん入ってるんですけど、日本の歌謡曲とかからのの影響も強いんじゃないかなと思いますけど。

TOSHI:大好きですね!


AKIHISA:おニャン子クラブ(笑)。

TOSHI:僕はシャネルズですね。


AKIHISA:お前(TETSU)プリプリ好きだもんな、あと今日来てないギター(KONDO)はXあがりだからね!

──結構幅広いですね。


AKIHISA:幅広いッスよ。僕はやっぱり矢沢永吉だったから。母ちゃんが永ちゃんすごい好きで、小学校の時から永ちゃんのコンサートには欠かさず行ってたからね。本当、昔はキャロルばっか聴いてたよ。

──やっぱりバンドをはじめたきっかけもキャロルの影響でって感じなんですか。


AKIHISA:TOSHIと僕は小学生の頃から一緒だったんだけど、中学校の時、狛江市内の大番長だったんで、悪いヤツ集めてバンド組んだらいくらでもチケットさばけるんじゃないかな、と思って(笑)。

TETSU:そうだったんだ(笑)。

──パー券システムですか。


AKIHISA:そんで最初、キャロルのコピーをやってたんだけど、俺たちが最高に盛り上がると思ってた「ファンキーモンキーベイビー」が全然盛り上がらなかったのに、対バンのユニコーンとかジュンスカのコピーバンドの方はやたら盛り上がってて。それで、エレーむかついて、もう楽屋でボッコボコにしてやったよ(笑)。

TETSU:うわー。

──その時期じゃもうキャロルじゃ盛り上がらないでしょうね。年代的にキャロル聴いてないでしょう。


AKIHISA:誰も聴いてないんだよね~……。でも俺は聴いてると思ってたからさ。皆、普段はユニコーンとか聴いてても、本当はキャロルが好きなんだと思い込んでたからね。だからキャロルをやったら絶対バンバン盛り上がると思ってたのに、……会場シーンとしちゃってね。あれはマジ悲しかったよな。

──まあそういう感じで、狙ってではなく大マジでそういう音楽をやってるからこそ、PEPPERMINT JAM独特の雰囲気が出てるんでしょうね。

TETSU:狙ってないですね~。


AKIHISA:全然素だからね。

──かつてのロックが持っていた不良っぽさ、うさんくささというか、その辺の臭いをすごい感じますよね。


AKIHISA:こいつ(TOSHI)とか大変だからね。ファーストのジャケでえらいガンとばして写 ってたから、皆に「こいつはすごいワルに違いない」って思われちゃって、地方に行くといつも不良に取り囲まれてるから。

TOSHI:(笑)。


AKIHISA:でも、実際会ってみればこういうヤツだから、皆拍子抜けしちゃうんだけど。

──良くも悪くも、そういう不良って呼ばれてるような人たちのアンテナに引っかかってくるようなオーラを放ってるんでしょうね。


AKIHISA:ほら、俺たちとしては。若い頃の俺たちみたいなちょっと悪い子たちが聴いて、盛り上がってくれたら嬉しいなっていう気持ちでやってるからね。ちょっと都心部外れてみなよ、今でもボンタンはいてるんだから。俺んちの裏なんか暴走族のたまり場だぜ。俺も「成り上がり」読んだ時には、何か伝説作りたいな~って思って、毎日学校が終わったら大きいジャンパーの中に警棒入れて、ずっとそれ握って街を歩いてたからね、すれ違うヤツ全員にメンチきって。

──やっぱビーバップ世代ですか。


AKIHISA:でもまあ、結局その警棒で誰も殴らなかったんだけどね。先生に見つかって取り上げられちゃってさ(笑)。


──9月からツアーが始まって、シェルターでツアーファイナルとなるわけですけど。


AKIHISA:シェルターは本当楽しみだね。僕の大好きな方たちが出てくれますから。THE HONG KONG KNIFEとかROBINとかSPANISH BALLOWIN’GUITARとか、最高のラインナップになってるからね。まあ、平日だけど皆来るだろ? 楽しみだよね、パーティーパーティー。

TOSHI:熱風地獄をシェルターで!

TETSU:僕も地元湯河原から皆呼んできますよ!


AKIHISA:俺も久しぶりに手下を集めてチケット売らせてね(笑)。まあそれは冗談としても、皆来て欲しいよね。オシャレに疎い、不良ぶったヤツらがいっぱい集まってくれたら嬉しいな。やっぱりツアーで全国まわって、最後の締めをシェルターでやれるってのは嬉しいよ。シェルターってそれだけの重みがあるからね。

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