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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】COOLER KING McQEEN(2002年7月号)-最強にして最高の爆弾

最強にして最高の爆弾

2002.07.01

昨年、敬愛するTHE RYDERSやTHE STREET BEATSなどと共演を果たしたCOOLER KING McQUEEN。多くのバンドマンに愛され、確実にその存在を大きくしている彼らが6月26日、8曲入りのアルバム『BANG UP BOMB』をリリースした。彼らは彼らそのものでしかないんだという想いがリアルに伝わってくる、震えるほどにカッコ良過ぎる作品だ。とにかくこの作品を聴き、そして何よりもまず、彼らのライヴを観に行くべきだ。彼らの投下した、最強にして最高の爆弾をその胸に受け止める為に。(interview / TOMO)

──最近の活動状況は?
 
小林:これといって変わらない(笑)。 
 
──ライヴもけっこう? 
 
小林:レコーディング中も関係なく演ってましたね。
 
──そうだったんだ。あ、そうだ。(石川)健ちゃんからの伝言で「シャム69の間奏の声がカッコ良い」って(笑)。
 
小林:あ、そのとき一緒にいました(笑)。後の曲はあんま良くないって言ってましたよね、あの人(笑)。
 
乾:なんて人だ(笑)。 
 
小林:プロデューサーって感じじゃないですよねぇ(笑)。 
 
──アハハ(笑)。アルバムとしては、健ちゃんプロデュースで2枚目だよね。 
 
小林:そうですね。石川さんは的確にアドバイスしてくれて、良い方向に導いてくれましたね。こうしろっていうよりは、ハマったりした時や上手くいかなかったりした時に、こうしてみればっていう感じで。最初から口を出すんじゃなくて、バンド主体で考えてくれて、足りないところとかを補ってくれるくらいだから。 
 
──理想的だよね。レコーディングはいつ頃から? 
 
小林:いつだっけ?(笑)
 
乾:マーブルダイヤモンドの企画に出たときくらいだから…。
 
小林:3月末か? 嫌な事はすぐ、忘れる(笑)。
 
──レコーディング、好きじゃないんだ? 
 
小林:嫌いですね(キッパリ)。 
 
──どういうところが嫌いなの? 
 
小林:上手く出来ないんだもん(笑)。ま、それを克服しようと思って、今回は一応、準備段階から気合いを入れてやったんで、今回は今までの中でもいちばんスムーズにいった。元々、指定された日程も少なかったんで、準備段階からしっかり固めようっていうのがコンセプトであったからやり易かったですね。 
 
──曲は溜まってたの? 
 
小林:溜まってたワケじゃないけど。よりシンプルに、自分らが聴いてきたものをクーラーキングで出そうっていうのがあったから、曲も作り易かったし。歌詞も、いつもだったら最悪、ブースに入ってから考える感じだったんだけど、今回はそういう事もなくて。 
 
──順調だったんだ。作詞は小林くんで、曲の方は? 
 
小林:あ、今回は3曲、俺が作って、あとはゲンちゃんが。 
 
──3曲目はタイトル曲になってるよね。これをタイトルに持ってきたのは?
 
小林:最初に曲が出来て、タイトルどうしようかなってなった時に、爆弾を落とすのとCDを発売するのを掛けたっていうか。同じような事じゃないですか。今回のCDは、みんなで素敵なカッコ良い爆弾を作って、今度はそれをみんなに落としますよって言う意味合いで。ま、コテコテなんですけど(笑)。タイトルでもコンセプトがハッキリ分かって良いんじゃないかなって。 
 
──じゃあ、今回はまずしっかりとしたコンセプトがあって、それに沿って作られた感じなんだ? 
 
小林:そうですね。今までも漠然としたコンセプトはあったけど、今回はいちばん、みんなの気持ちが近かったというか。…昨年の暮れに、自分らが高校の時とかに観てたTHE RYDERSとかTHE STREET BEATSとか、ラフィン・ノーズとかと一緒にライヴを演らせてもらう機会があって、その時に昔もカッコ良くて、今でも現役でカッコ良くいられるバンドって良いなぁ、自分らもそうなりたいなぁって思って。でも如何せん、どうこうしても俺らは売れねぇから(笑)、それだったらもう、とことん好きな事を、80年代のJAPANESE PUNK ROCKじゃないけど、いちばん影響を受けたものを演っていくのが気持ち良いし、そういうアルバムにしようって。で、結局そういうのって、クーラーキングでライヴを演ってるワケだから、同じようにTHE RYDERSとかから影響を受けてるし。だから、みんなの気持ちの方向も同じところを向いてたんだと思う。だから、今回こういったアルバムにしようって言っても、メンバーが聴いてる音楽が違ってたりしたら漠然としか分からないけど、クーラーキングとして影響を受けたから同じ方向に向いたんじゃないかと、今回のアルバムですごい、感じました。 
 
──メンバー間の結束も固まった?
 
小林それは…、あんまり無い(笑)。
 
乾:アハハハハ(笑)。でも、今までの中でいちばん、こういうのをやりたいねっていうのが4人で一致したっていうか。だから、出来は本当に満足してるし、今までの中でいちばん良いんじゃないかなっていう自信はあります。勿論、今までのもすげー良いんだけど、更に良い(笑)。最上級(笑)。
 
──それはすごく、思った。やっぱり、この作品を聴いてるとクーラーが好きなモノってすごく分かるし、逆に、好きなモノをそのまま出してるバンドって最近は少ないから貴重だなとも思うし。
 
乾:そうだね。今更、やりたい方向性っていうのも別にないし。…っていうか、これがやりたい事だから(笑)。 
 
小林:他のバンドもやりたい事をやってるんだと思うんだけど、メンバー全員の行き先とか、バンドとしての行き先が一個になってないと、それは形にならないと思う。ただ、バンドをやってる事自体、好きな事をやってるワケだから、如何に好きな事の色を濃くするかっていう事だと思う。それはやっぱり、組んだばっかりのバンドとか、実績の無いバンドでは出来ない事だと思うから、俺らはクーラーキングを長い事やってきてやっと、こういう事が出来るようになったなぁって実感したっていうか。 
 
──結成して8年になるもんね。その間、何度かメンバーチェンジはあったけど、固まってるっていうか。私は何度もライヴを観てるけど、いつ観に行ってもクーラーだなって、変わらないなって安心する(笑)。ライヴを観ても、音源を聴いても、両方ともカッコ良いから。 
 
小林:作品をあとから聴いて、あんまり良くねぇなって言われるのはすごい嫌。やっぱり、1回ライヴを観てからどうこう言って欲しいっていうか。何て言うのかなー、音源だけを聴いてクーラーキングをイメージして欲しくないなって。ライヴを観て、音源も聴いてっていうのが理想というか、美しい姿じゃねぇかなって思うんだよね。
 
──なるほどねー。それにしてもクーラーってバンドマン、特に年上の人にもの凄く良いって言われるよね。倉山さんとかJUN GRAYとか。
 
乾:ほんと嬉しいですよね、単純に。自分たちが尊敬してたバンドの人たちに「良いよ」って言ってもらえるのはすごい、嬉しいなって。下の子たちから言われるより、長年やってきた人たちから言われた方が、ねぇ。 
 
小林:でも、下から言われないと生き残れないぞ(笑)。
 
乾:でも言われないんだもん(笑)。 
 
──あ、LINKが昔、コピーしてたって言ってたよ。
 
乾:あ~、でもなー(笑)。 
 
──フフフ(笑)。でも、本当、バンドマンに愛されてるよね。
 
小林:アイドルとかに愛されてーな(笑)。
 
──例えば?(笑)
 
小林:松浦亜弥とか。
 
乾:吉岡美穂とか。
 
──フフフ(笑)。ま、それは良いとして(笑)、6月に発売されたこのミニアルバムを持って、7月からツアーが始まるよね。暑い時期に熱いライヴを。
 
乾:暑苦しいバンドがね(笑)。 
 
──初日がワンマンなんだ。で、町田PLAY HOUSEで2デイズ。 
 
小林:町田のバンドって言っときながら、あんまり町田で演ってないんだよね。
 
乾:だから、この2デイズは意味があるかなって思って。 
 
小林:PLAY HOUSEってハコがすっげー良い所だし、町田っていう街もずっと俺が住んでる所だし。だから、俺らが新宿にライヴを観に行くのは当たり前だったから、都心に住んでる人も町田までライヴを観に来てくれれば。町田で演る俺らも違うと思うから。
 
乾:言ってみれば、町田の日本代表ですよ(笑)。
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