6月12日、前作より1年8ヶ月振りとなる2ndアルバム『KOGIDASO! SHURA-SHU-SHUN!』をリリースしたTHE DUDOOS。彼に触れた事がある人ならば誰もが認める天才、NAOKIDZの感性が爆発した素晴らしき大傑作である。この愛すべき怪作を携え、8月7日、新宿LOFTにてレコ発ライヴを行う彼らに話を訊いた。 (interview / TOMO)
早送りされちゃうような長い曲じゃなくて、もう1回聴きたいって巻き戻しするくらいじゃないとダメだと思う
──LOFTでのレコ発って、気持ち的にはどんな感じ?
NAOKIDZ(以下N):嬉しいですよ!
SASAKIDZ HIROYUKIDZ(以下S):僕らの年代は、やっぱりLOFTで演るっていうのが。
──ツアーはいつから行くんだっけ?
N:8月にちょこっとだけ。仙台、宇都宮、熊谷って。
──今回も「SET YOU FREE」で。
S:そうだね。千葉ちゃんと相談して4月から隔月で廻ってて。レコ発でいきなり仙台に行くよりも、前もって1ヶ月づつ間隔を空けといて、最後に8月のLOFTに向けてっていうのが良いんじゃないかと。
──すごく時間をかけたLOFTへの前煽りだ(笑)。
S:身になってるかどうか(笑)。
──LOFTのメンツは、LINK、GOING STEADYという気心知れたバンドで。
N:レコ発なんで(笑)。最初は自分たちで企画をやろうかと思ったんだけど、…あんまり企画力がなくて。まぁ、レコ発に呼ぶならいつも一緒に演ってて、仲が良いバンドが良いなって。それで、3バンドで数も少なくして。
──そうだね、あんまりたくさんバンドがいるとねぇ。
S:ごちゃごちゃしちゃうし。
N:仙台とかは、SPANDECKSとかPOP PUNK系のバンドを呼んで。
──PASSING TRUTH DRIVEも?
N:もちろん!
──ワンマンは演らないの?
N:ワンマンはやっぱり、自分の企画で演りたいなって。
──そっかー。でも、ワンマン、早く観てみたいなー。
S:淋しい…(笑)。
──そう?
S:何となくね。楽屋とか、誰もいないと淋しいよー(笑)。打ち上げとかどうするよ?
N:打ち上げ、やんない(笑)。
S:アハハハハ!(爆笑)
N:ラーメン屋とかで飯食って帰るよ(笑)。
──アハハ(笑)。でもさー、ワンマンだと観に来てくれるお客さんがみんなTHE DUDOOSの事、好きなんだよ?
N:まあねー。でも、今年LINKと2マンで演ったし、じょじょに出来れば良いかな。そういう意味では、今回のLOFTは3バンドでTHE DUDOOSがメインという形だからこれからの展望にもなるし。
S:やっぱり、様子見てからじゃないとね。
──時間的にはどれくらい?
N:アンコール抜きで1時間。
──小ネタ無しで?
N:あるよ。無いとダメじゃん(笑)。1時間は有意義に過ごせるように、曲もMCも小ネタもトータルで。まぁ、遊園地みたいなもんよ。乗り物にずっと乗ってるワケじゃないじゃん?
S:ご飯も食おうよって(笑)。
N:そうそう。ライヴの前半、後半あって、その間も楽しい感じであんまり暇にならないように、間を空けないように1時間を演るっていう。
S:1時間、ダラーって演るよりは、間を詰めて何かやったりとか。
N:うん。そういう方向性で。
──じゃあ、LOFTに向けて何かもう、考えてるんだ?
N:全然(笑)。
S:ヤバイね(笑)。
──じゃ、そろそろ考えないと?
N:そろそろね(笑)。練習もしないと(笑)。
──ふーん(笑)。で、2ndアルバムなんだけれど。8曲入りで17分ていう、…短くもなく長くもなく(笑)。
N:中途半端な?(笑)
──イヤっ…(笑)。
S:中~途半端~(笑)。
N:アハハハ(爆笑)。
S:吉本の古い芸人さんでね、そういうこと言う人がいるのよ。
N:中途半端なギャグしか言わない人(笑)。
──アハハ(笑)。それにしてもこのタイトル、可愛いねー。
N:そう?
──うん(笑)。この言葉は?
N:パッと浮かんだんだもん、仕様がない(笑)。
──ある意味、THE DUDOOSだから許されるような。
S:出たとこ勝負(笑)。
N:まあね、狙ってるってワケじゃないけど。アビちゃんも「これで良いんじゃないですか」って(笑)。
S:アハハハ(笑)。
N:歌詞も変になってるじゃん、前作よりは。そういう意味で、こういう語呂合わせもあるよっていう。
──なるほどねー。CDを聴いてる時に、途中でもういーやって早送りしちゃう事って結構あるんだけど、THE DUDOOSの場合はそういう事が1回もないんだよね。
S:早送りされるのって、いちばん嫌だ(笑)。
N:自分で聴いてても、この中の2曲は好きだけどそれ以外は、っていうのは作りたくないし。
S:早送りされちゃうような長い曲じゃなくて、もう1回聴きたいって巻き戻しするくらいじゃないとダメだと思うし。
N:1曲1曲も、出し尽くしちゃうよりは物足りないくらいで止めてるよ。
──敢えて?
N:敢えて。例えば、普通ならここで2回繰り返すけど1回にしとこうか、とか。2番はAメロ使わないとか。
──確信犯だね。
N:何、確信犯て? 意味分かんない(笑)。
一同:アハハハ(笑)。
S:露出狂だね(笑)。
N:露出狂だよ(笑)。
YAMASHITA TATSUPICO(以下Y):意味分かんないって(笑)。
N:そういう意味では、7曲目は大袈裟にしてるからね。
S:車ん中でLINKが聴いてた時、小森くんが「大袈裟だねー」って言ってたからね(笑)。
Y:みんな言ってたね。わざとらしいって(笑)。
──作ってる時、自分たちでも感じてた?
N:全然、感じなかった。
Y:エンジニアの人が、ミックスのときに「ダイナミックですね」って。あー、そうなんだって(笑)。
S:最初はほら、練習のときってギターの単音くらいしかなかったから。
N:ピアノやコーラスも入れてなかったし。
──じゃ、あとで聴いてみてビックリだったんだ。
N:そうそう(笑)。
──ありとあらゆるものが全て、詰まってる感じがする。
N:そうだね。使う物全て使ったというか。
S:でも、楽しかったよ。
──聴いててもね、すごく楽しかった。ニヤニヤしちゃった(笑)。
S:あんな顔でーって?(笑)
──イヤイヤ…(笑)。
S:これだけ聴いてて、顔見るとビックリするよね(笑)。
N:今回、インナーに写真載っけてるからね(笑)。
──アハハ(笑)。じゃー、どうしようかな。あんまり…。
S:訊くことない?(笑)。
──うん? いや、違くて(笑)。8月のLOFTはレコ発ファイナルだからねぇ。
N:そうだね。いつものライヴとは全く違うモノは演るつもりだし。時間もあるし、他のライヴでは出せない事も出そうかなって。
──フフフ(笑)。では改めて8月7日、LOFTへの意気込みなどを。
S:自分たちがメインだと演りたい事を出来るからね。
N:そう。普段のライヴではどうしても何かを削ったりしちゃうけど、せっかく自分たちがメインだからね。
──惜しみなく?
N:惜しみなく。
S:このアルバムを聴いてまた聴きたいって思ってくれたら嬉しいし、ライヴに来てくれたら嬉しいし。でも、ライヴに来てくれて「ショボッ」って思われたら嫌だから、ちゃんと演らないとね。
Y:音源を聴いて、その音源だけのイメージを持ってライヴを観ると、イメージが変わると思うんですよね。だから、ライヴは必ず観て欲しいです。
N:そうなる用意はしてるし、それでもし、ダメだったらそれはもう仕様がないですよね。とにかく、良いなり悪いなり、イメージが膨らんでくれたら万々歳。…昔、すっごい気持ち悪かった事を想い出してもらっても良いし(笑)。
S:初めて船に乗った時の感じに似てます、とか(笑)。
Y:それも良いっスね(笑)。
N:イメージを共有しようとは思わないから。
Y:どっちにしても、強烈に残るのは間違いないと思います。
N:自分たちが浸って作ったモノだから、みんなもそれぞれ浸ってくれれば良いです。ライヴは怖いモノ見たさで観に来てくれれば(笑)。