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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】BUGY CRAXONE(2002年2月号)- 音楽は可能性、バンドはプライド

音楽は可能性、バンドはプライド

2002.02.20

どうしても欲しかったりやりたかったりしたら、自分の力で何とかしないとダメ

──タイトルにNEW SUNRISEとありますが、全てが輝かしい夜明けでもない気がします(笑)。

三木:そうでしょ、そうなんですよ!! あんまりぴかーっていう感じじゃない(笑)。

──でもやっぱり一縷の望みの光は射している、そんな感じ。

鈴木:This is NEW SUNRISEって、自分らの言葉で言いきることの大切さ。希望って人から与えられるものでもないと思うし。ある日突然神様から何ともなく、神様から啓示をを受けるものでもなく。自分で掴み取る、でも実際は自分の中にある。そういうことだったんですよ、私たちの去年1年は。このアルバムにしても、どうしても欲しかったりやりたかったりしたら、自分の力で何とかしないとダメ。そうじゃないと絶対に手に入らないし。人として生きている限りは、現実世界を生きていかないといけないでしょう。そういう中で私は生きていきたいし、勝ち抜いていきたいから。私はそういうロックをずっと鳴らしていきたいんだよね。

──そういう真理に気がつかなくても、実際は音は鳴らせるんですよね。しかも気が付くか否かで、悩む度合いが違ってくるかもしれない。汗汗することも増えてくるだろうし。

鈴木:そうなんだよね。悩むんだよね、でも悩まないと始まらないし。私は音楽は可能性であって、バンドはプライドだと思っているの。今回コラボレイションだったり、今まではやらなそうな曲だったりに、可能性を広げていったのも、それがバンドのプライドになっていくでしょ。自分の持ち物に還元していくのよ。最近はなんでも、一つ一つがクリアに見えてきて、だから自分たちでイベントを立ち上げて、当たり前にやっていこうって思ったしね。

──可能性を広げるのも柔な事ではないでしょうけどね。

鈴木:でも、全てが何にも考えなくても、流れるように過ぎていっちゃうのは、怖い。そこに自分達が関与したはずなのに、その実感がないのが怖い。自分がここにいるのに。自分がここにいる責任はきっちり果たさないと。人任せじゃ進まないでしょ。

──そういう気持ちの中でリリースされて、どうでしょう。

鈴木:終わった後の感覚も、それまでとは違っているんだよね。それまでは一段落。終わった~っていう感じだったけど、今回は作っているときに感じていた「走っている感覚」がずっと続いているの。だったらこのまま、このままの気持ちで走り続ければいいんだなって思っているの。

──走る方向が見えたんだ。

三木:方向が見えたというか、俺たちが方向を決めた。つかんだ。

鈴木:走っていくときに見えてくる風景はどんどん変わっていくと思うわけ。だからBUGYもやっている音楽のジャンルも変わるのかもしれない。でも本当は、音楽で何が人に伝わるのかでしょ。そう、何を伝えて、何を鳴らしていくのかを掴んだのかも。後はそのまま走り続けるだけなんだよね。

──今作はコラボ入りという事で際立って、人の目には変わって映るでしょうけど、BUGYにとっては一つの指標となる作品といってもいいでしょうね。

鈴木:それまでは自分の憧れている音だとかバンドに近づこうとして、音を出していたのかもしれないんですよ。でも今は自分たちがはっきり見えて、それを大切にしていきたいんですね。

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