Rooftop編集部の小野です。私の好きな歌姫を紹介するコラム第2弾はこの方。好きすぎてコピバンやってました。
Youjeen(Cherry Filter)
Youjeen(ユージーン)。韓国出身のボーカリスト。1997年に韓国でロックバンドCherry Filterを結成し、2000年にデビューするも、翌年2001年に男性メンバーが兵役のため活動休止。
その際に日本のレコード会社に送った音源が関係者の耳に止まり、LUNA SEAのJプロデュースにより日本でソロデビューを果たす。
ちょうどその頃LUNA SEAの終幕直前で、メンタル的にもかなりまいっていたJがたまたま聴いたYoujeenの声に衝撃を受けて生気を取り戻し、プロデュースに至ったという逸話がJの自伝に記されているように、何と言っても彼女の魅力は、パワフルで圧倒的な実力を持つ歌声。ミクスチャー的なラップから伸びやかなハイトーンを響かせるバラードまで全ジャンルに対応。
▼Youjeen「Hey Jerks」Music Video
2001年3月にリリースされた第一弾シングル「Hey Jerks」は、Jのソロにも通じるストレートなロック。MVの冒頭にJが出演していて、彼女の歌声に衝撃を受けたそのシーンを再現。カップリングの「WITCH」は真逆のダークなゴスっぽい曲で、これも見事に妖しい雰囲気たっぷりに歌い上げている。
▲1stアルバム『The Doll』(2001年7月)
2001年7月にリリースされた1stアルバム『The Doll』は、彼女の高いボーカル力を多角的に聴かせるためにロック、ミクスチャー、バラード、ポップスなど色んなジャンルの曲が詰め込まれている。しかもほとんどの曲が日本語の歌詞で、当時彼女はほとんど日本語が出来なかったにもかかわらず、どの曲も見事に歌いきっている。
▼Youjeen「Apple for your thoughts」
▼Youjeen「Someday」Music Video
2ndシングル「Someday」は7分越えの壮大なシンフォニックバラードで、リリース前にショートVer.のデモテープ(カセット)がJのライブ終演後に無料配布された。
当時、JのライブのO.Aや、JとZilch(hideが立ち上げたバンド)が一緒にやっていた『FIRE WIRE』というイベントに出演。私も何度か観たけど、本当にめちゃくちゃ上手い。何オクターブ出るんだというぐらいハイトーンがものすごく綺麗。
写真や映像で見ると影がありそうな感じだけど、実際はめちゃくちゃシャイで可愛い普通の女の子という感じで、そのギャップがまた良かった。
2002年9月には元MAD CAPSULE MARKETSの室姫深プロデュースで2ndアルバム『BEWITCH』をリリース。こっちは全体的にポップで、Youjeenの可愛らしさが詰まった作品。
▼Youjeen「Daydreamin’」Music Video
このアルバムのリリースを最後に日本での活動は2年で終了し、韓国へ戻ってCherry Filterの活動を再開。向こうではかなりメジャーな存在らしく、最近は新作のリリースはないものの大型フェスに出るなど活躍中のようで、中々貫禄が出ております。Cherry Filterも一度だけ観たけど、ミクスチャーな感じもありつつ、全体的にポップな感じ。
▼Cherry Filter「Digital Shockwave」
と、最近の動向を調べていると、なんと! 2022年にBTSのRMのソロ曲にYoujeenがフューチャリングで参加してた!!!
▼RM of BTS「Wild Flower(with youjeen)」
そんな世界的アイドルとコラボしていたとは! しかもこの曲めちゃくちゃ良くて、最近ずっとこればっかり聴いてる。もう観たの20年以上前だけど、歌声健在で嬉しい。こういうヒップホップ〜R&Bな曲もしっかり歌いこなしていて本当すごい。
女の人がロックを歌うのってやっぱり限界があるというか難しくて、痛々しくなっちゃいがちだと思うんですが、Youjeenはカッコ良さと可愛らしさがいいバランスで共存していて、何より圧倒的なボーカル力がそれを支えていて、中々こういう人っていないから、高校生の時に「これだ!」ってどハマりして以来、未だにずっと聴き続けている大好きな歌姫です。
何気に2019年にCherry Filterで来日していたらしい。さすがにBTSのライブには行けないし、Jのライブにまた出てくれないかなぁ〜(Text:小野妙子 / Rooftop編集部)